二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 桜舞う中 (牧場物語ふたごの村) ( No.75 )
日時: 2012/02/12 09:34
名前: チョコミント (ID: c.8q4OQv)

第9話 暖かい気持ち

私はカフェから出ると、入り口近くに立って村を眺めた。

カフェの位置からだとちょうどよく村中を見渡すことができる。

この村は花々が咲き誇り、本当に綺麗。

きっと・・・村人が丁寧に世話をしてるんだろうな。

いろいろ考えているうちに、10秒は過ぎていた。

ドアの向こうではバタバタと走り回る音が聞こえてくる。

うーん、どうしようか?

私だって忙しいし。

帰ろうと思い、歩き出したそのとき。

「イリスー、もういいよ、入って・・・って、え?なに帰ろうとしてるの!?」

ちょうど出てきたアーシュに腕をがっちりと掴まれてしまった。

うわぁ、逃げられない状態だ・・・。

アーシュに促されて再びカフェの中に足を踏み入れた瞬間・・・

パンパンパーンッ!!

ものすごい音がした。

しばらく呆然としていたけれど、ようやくそれがクラッカーの音だということに気がついた。

「「「「イリス、ブルーベル村へようこそ!!」」」」

「え・・・?」

突然の出来事に驚いているとリアがふふっと笑い、言った。

「吃驚した?私たちね、イリスの歓迎会をやろうと思ってたのよ♪」

「観・・迎会・・・?」

歓迎って、私を・・・?

私なんかを歓迎してくれるの・・・?

「せや!村人全員で明日役場でも歓迎会やるんやけど、ウチらだけでもやろうって話になってな!」

ラズベリーもニコニコしている。

「私、あんなにそっけない態度とってたのに・・・歓迎してくれるの?」

思わず零れた本音に、みんなはきょとんとした後にまた笑い出した。

「ふふふ、なーに言ってるの!そんなの全然気にしないわ!」

「そうそう!これから仲良くなればいいって思ってたし!」

「ボクもだよ。これからよろしく。」

「ウチもや!これからよろしくな、イリス♪」

みんなの言葉を聞いていたら涙が出てきた。

この人たちの言葉は嘘じゃない。

奇麗事を並べただけの言葉じゃない。

今まで、私が会った人たちとは違う。

・・・暖かい。

「・・・これから、よろしくおねがいします!」

私は自然と笑顔になり、みんなに告げた。

この日は1日中カフェでみんなと話をしていた。