二次創作小説(映像)※倉庫ログ

【ボカロ神曲で小説作ってみた】パンダヒーロー ( No.25 )
日時: 2012/03/19 17:41
名前: 菜の花 (ID: TaF97fNV)

***「パンダヒーロー」第7話***



男達が考え出した賭け・・・————それは、『麻薬漬けの人間が麻薬欲しさにどれ程言う事を聞いて言い成りになるか』、それ

がどの顧客が一番上手くいくか予想する事だった。

最初の頃は、面白半分だったが、次第に売春や強盗まで指示をするようになっていた。

だがしかし、男達は気づいていなかった。

————自分達が賭けについて麻薬中毒者と同じ眼をしている————という事に・・・・・・。


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少女は相変わらずニコニコと笑っている。何をしたいのか、今だよく掴めないが、警察に届けるとか、金品を要求する様子はなさ

そうだった。

「・・・・で、何か、その事でお前は要求があるのか」大熊が、言葉を選ぶように慎重に質問をする。

「別に。ただ・・・・」

「「ただ?」」ゴクリと生唾を飲んだ。大熊と拓実の間に緊張が走る。

「何かアンタ達がやってた変な格好して変な事やる仕事って面白そうじゃん!あたしも混ぜてよ」ニコッとまた、少女が笑った。


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小学校の近隣にある幼稚園は、何時もと同じように穏やかで平和だった。

今日は晴れているので、園児達と保育士は園庭で遊んでいる。

「ヒロ先生、次、先生が鬼だよ」園庭の中央付近では、4人程の園児が女性保育士と共に鬼ごっこをしているようだった。

「わかった。じゃあ、皆先生が百数えるまでに隠れてね〜」

それを合図に、園児らがわっと蜘蛛の子を散らすように辺りへ走って行き、それぞれ思い思いの場所に身を隠す。

大熊李沙もまた、皆と同じように思った所に隠れようと、飼育小屋の裏へ回った。

「へへ、ここなら誰にも見つからないもんね」得意気に植え込みの間のスペースへと身を滑り込ませた時、フェンスの隙間から幼

稚園の外が見えた。

「あのおじちゃん、誰・・・?」いつもは小学生の登下校以外はほとんど人通りの無い十字路の影に人影が見えた。

(何してるのかな?)普段この辺りで人など、ましてや大人の男を見かけるなど無いため、李沙の胸に好奇心が湧く。

男はじっと李沙を見据え、ネットリとした、狙っているような視線を李沙に送り続けている。

遠くの方から、保育士のもういいかーいと言う声が小さく聞こえた。

それを聞きつけ、慌てて李沙は息を潜める。

「お嬢ちゃん」先程からずっと李沙に視線を送り続けていた男が、ゆっくりと、分からない程度に近づきながら声をかけた。

「お嬢ちゃんのお姉ちゃんから、渡して欲しいって言われた物があるんだけど、ちょーーーーっとこっちに来てくれないかなぁ?」

男の顔は笑っていたが、一目で怪しいと分かる眼差しだった。

(何この人・・・・・怖い・・・・)子供心に、怪しさと恐怖が入り混じった感情が広がり、3㎝程後ず去った。

「これお嬢ちゃんに渡して欲しいって言われたんだけどなぁ〜」

男が、ポケットからキャラクター入りの子供用ポシェットをチラ見せする。

「むぅちゃんだ!」李沙の目が輝く。

むぅちゃんとは、今幼い子供、主に女児を対象に売り上げを伸ばしているウサギのキャラクターだった。

「これ、ホントにおねぇちゃんが買ってくれたの?」

「そうだよぉ。今お仕事中で渡せないからおじちゃんに届けて欲しいって」




***



更新がすんごい遅くなっちゃった・・・・
ていうかもう「パンダヒーロー」じゃなくなってるw