二次創作小説(映像)※倉庫ログ

【ボカロ神曲で小説作ってみた】パンダヒーロー ( No.30 )
日時: 2012/03/16 17:52
名前: 菜の花 (ID: TaF97fNV)

***「パンダヒーロー」第8話***



「ジャッカルが成功したみたいですぜ」タナカが中央テーブルで踏ん反り返っていた坊主頭の男に伝えた。

「ッチ・・・・」それを聞いて、悔しそうに男は爪を噛む。

坊主頭の男だけではない。他数名の男達も同じく悔しそうに下を向いていた。

それを見かねたどちらにも賭けていなさそうだった男が、グラスにシェリー酒を注ぎながら、何か思いついたように坊主頭の男に

向かって耳打ちをし始めた。

「・・・・・ほぅ。・・・・」ニタリと口の端を上げ、バニーガールが差し出したお絞りを引っ手繰りながら大声で言った。

「オイちょっと待て。その賭けはまだ終わっちゃいねぇよ」

「と、言いますと?」右隣に座っていた、どうやら賭けに勝ったらしい長身の男が聞き返す。

「・・・・こんなあっさり終わっちまうのは味気ねぇだろ。だから、少し波風を立ててやるってことさ・・・・」

そう言って、耳打ちをした男に指示を出す。

「アイ、サー」口の端を怪しく上げ、男は携帯を鞄から取り出し、電話をかけた。

「ジャッカル、よくやった。・・・・・あぁ、約束どおりブツは渡す。でも、あまりあっさり成功すんのも面白くないからな・・

・まぁ、達者でいろや。どうなるかは後でのお楽しみだ・・・・」ッピ、と携帯をマナーモードにすると、男はグラスに注いであ

ったシェリー酒を一気飲みすると椅子に深く腰をかけた。

「お前は何時もマナーモードにするな。何でだ?」煙草を吹かす男が聞く。

「・・・横で電話をしているときに俺の携帯の着信音が鳴っちゃ気を悪くするだろ?」

そう言って、男は坊主頭の男の方を指差した。

「—————いいかマリア。店にラジオを置いてくればいいんだ。・・・もちろん報酬は渡す」

「ほら、な」そう言って、男は2杯目のシェリー酒に口を付けた。



***