二次創作小説(映像)※倉庫ログ

【ボカロ神曲で小説作ってみた】パンダヒーロー ( No.32 )
日時: 2012/03/19 17:44
名前: 菜の花 (ID: TaF97fNV)
参照: 金曜に高熱出した筆者こと菜の花です。だから更新遅れましたw

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急いで新聞を手に取った。

そして、更に詳しく目を通す。

「—————・・・・」

間違いない。これは、昨日店で起きた事だ。

李沙が帰って来なかったのは、誘拐されたからだろうか。

(とにかく———)そんな事はどうでもいい。拓実は新聞の一面を破り取ると、朝食もろくに食べずに、走って家を出た。


         κ         κ          κ          κ         κ



ここは何処なのだろうか。

目を覚ました李沙は、辺りをきょろきょろと見回した。

何処か知らない場所、と言う事だけしか分からない。しかも、両手足は荒縄で拘束されている。

「えーと・・・」確か、自分は幼稚園で鬼ごっこをしてる時に、知らないおじさんから「お姉ちゃんからのお使いだよ」と言われ、

ポシェットを受け取ってから—————そこからの記憶が無い。

再び、周りを見回した。今自分がいるのは、古くてボロボロのよく分からない場所———としか、まだ5歳の李沙は分からなかっ

た。

“ギシ、ギシ・・・・・”何処からか、足音が聞こえる。

(だ、誰・・・・・?分かんないよぅ・・・・・こっち来ないでぇっ)半泣きになりそうな李沙の気持ちとは裏腹に、足音はどんどん此方に

近づいて来るようだった。

「・・・っふっ・・・・ひっく・・・・おねぇちゃ・・・・」ついには泣き出してしまった。確かに、5歳児が一人でこのような場所に連れてこられ

る、という事は余りにも酷だろう。

“ギシッ・・・・ギシッ・・・・・ミシミシ・・・ッ”足音は徐々に、そして確かに近づいてくる。

李沙は泣き腫らした顔を下に向けたまま動かなかった。それは——————

「——————気が・・・・ついたか」

目の前には危険そうな人物が立っていたからだった。

(—————ッ怖い・・・・・)本能的に恐怖心が芽生え、その恐怖の元凶を直視したくなかったからだ。


***