二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 第81話「アジア最強!ファイアードラゴン!!」 ( No.57 )
- 日時: 2013/05/01 16:19
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
キャラバンが急ブレーキを掛け、メンバーは体制を崩す。——零はぴくりとも動いていないが。
零は運転席へと席を立つ。
零「どうかしたんすか?」
古株「……;」
古株は震えながら外を指差す。
零は古株の視線を辿った。
零「……」
外にはデコチャリに乗って待ち構えていた唐須とその仲間達がいた。
キャラバンの前の方にメンバーが集まる。
円堂「あいつらは…!」
唐須「お久しぶりですねー飛鷹せーんぱい?」
飛鷹「唐須…! てめぇ何のつもりだ!」
飛鷹は窓から身を乗り出す。
唐須「今から大事な試合だそうじゃないですかぁ。だからお礼に来たんですよ。…ほーら、先輩に世話になった連中も、こんなにたくさん集まってくれましたよー?」
唐須が指差す先には、恐らく今まで飛鷹に負けてきたガラの悪そうな連中。
円堂「……、!」
円堂は唐須達を睨む飛鷹に気付いた。
飛鷹「……っ、」
.
(OP)
.
スタジアム前では、久遠と冬花が円堂達を待っていた。
冬花「…遅いね、マモルくん達…」
久遠「……」
.
円堂・飛鷹・零・綱海・土方がキャラバンから降りる。
春奈と目金はドアの前に立って様子を見ている。
円堂「そこを退いてくれ。スタジアムに急がなくちゃいけないんだ。」
唐須「ぇえ〜、せっかく応援に来た友達を追い返すんですかせんぱーい。」
飛鷹「っ、」
飛鷹が唐須を睨む。
綱海「何が応援だ、タチの悪い嫌がらせじゃねぇかよ…!」
零「駄目ですよ綱海さん、暴力は。」
腕を捲くった綱海を余裕そうな笑みで止める零。
唐須「そうそう。せっかくの試合に出られなくなりますよ…?」
綱海「! くそっ…」
綱海は悔しそうに引き下がる。
目金「どうしても僕達を、スタジアムに行かせないつもりですね…;」
土方「このままじゃ試合が始まっちまうぞ…!;」
円堂「っ…;」
飛鷹は困っているメンバーに気付く。
キャラバンの中の者達も、不安そうに外の様子を見ていた。——暇潰しにと見物している不動を除いて。
零「あーあ、問題起こすなって言った傍から。これで不戦敗だったりしたら、監督や姉さんにどやされるなぁ。」
頭の後ろで腕を組む零。
円堂「くっそー…」
飛鷹「お別れです、皆さん。」
円堂「! 飛鷹?」
飛鷹が円堂と零の前に出る。
飛鷹「行ってくれキャプテン。俺がこいつ等の相手をする。」
円堂「飛鷹…!!」
飛鷹「元々は俺が招いた問題…。こんなことで、みんなの夢を台無しにしたり出来ねぇ…!」
唐須「へぇ〜やるんですか。」
唐須は茶化すように言う。
飛鷹「ああ。…!」
飛鷹が唐須に歩み寄ろうとすると、円堂がそれを止めた。
円堂「やめろ、飛鷹。」
飛鷹「大丈夫ですから…! こんな連中、俺1人で…」
円堂「違う。お前も一緒に試合に出るんだ。」
飛鷹「!」
円堂「誰1人欠けちゃいけない…俺達は、全員でイナズマジャパンなんだ!」
豪炎寺「! 円堂…」
零は円堂の言葉に微笑む。
キャラバン内で豪炎寺は円堂の言葉にハッとした。
(ちょっと抜かし)
.
冬花は、遠くから車の音を聞きつけハッとする。
冬花「…! お父さん!」
キャラバンが少々危険な運転で久遠達の前に留まった。
円堂「遅れてすいません監督!」
円堂達が慌てて出てくる。
久遠「全員揃っているな。行くぞ!」
「「「はい!」」」
(零は不動と目金の後ろ)
.
[さぁいよいよ始まります! フットボールフロンティアインターナショナル、アジア予選決勝戦!]
スタジアムの観客達は既に盛り上がっており、歓声に混じって時折指笛が聞こえる。
[日本代表イナズマジャパンと激突するのは、アジア最強と呼び声の高い、韓国代表ファイアードラゴン! 世界への切符を手に入れるのは、果たしてどちらのチームか!]
観客席には塔子やリカ、選考試合などを見に来ていた少年2人もいる。
塔子「凄い観客だな…!」
リカ「行けー! ぶちかましたれー!」
グラウンドの端には響木も。
スターティングメンバーの11人は円陣を組む。
円堂「みんな、いよいよ決勝戦だ。絶対に勝って、世界に行くぞ!!」
「「「おおーっ!!」」」
???「…元気そうだね。」
いきなり話しかけられ、円堂達は声に振り向く。
そこには特徴的なブロンドの少年——亜風炉照美、通称アフロディがいた。
アフロディ「それでこそ、全力で倒す価値があるというもの。」
円堂「あ…、アフロディ…」
アフロディの背後から2人の少年が出てくる。
ガゼル「やっと会えたね。」
バーン「長くて退屈したぜ。決勝戦までの道のりは。」
基山「ガゼル!」
緑川「バーンまでも…! 何故ここに…」
驚く元エイリア学園の2人。
アフロディ「涼野風介、南雲晴矢…彼らもまた、僕のチームメイトだ。」
韓国代表メンバーがアフロディの周りに集結した。
円堂「それじゃあ、まさか…」
アフロディ「そう。韓国代表…ファイアードラゴン!」