二次創作小説(映像)※倉庫ログ

第83話「たちあがれキャプテン!」 ( No.64 )
日時: 2013/05/09 17:21
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)



[後半戦、ここでイナズマジャパン緑川に代わって、今大会初出場となる不動を入れてきた! 2対1で韓国優勢! 現在鬼道は治療中! 10人で挑む日本に一体どんな秘策が!]


みんなは不動を邪険そうに見ている。


[久遠監督と雨城副監督の采配に注目です!]


気だるげに首の関節を鳴らしている不動。


ピーーーッ!


アフロディは南雲にパス。


[アフロディキックオフ! この不動明王が逆転の起爆剤になるか!]


不動はベンチにいる鬼道・円堂を見、不敵に笑む。


(席順:
春|秋|冬|目|空席|緑|吹|空席|空席|鬼|円|
零は円堂の左前に立ってます。 この辺→零)


鬼・円「!」

不動「見せてやる…不動明王のサッカーをな…!」


.


(OP・抜かし)


.


風丸「不動!」

不動「…」


風丸に呼ばれて振り返る不動。


風丸「何でヒロトに回さなかった…何故パスしない!」

不動「うるせーなぁ…どうしようと俺の勝手だ。」

風丸「何だと…!?」


耳の穴を穿りながら興味なさげに言う不動に怒る風丸。


不動「熱くなるなよ、風丸クン?」

風丸「っ…」


円堂「風丸、不動…;」


円堂は不安げに2人を見る。


???「試合中に仲間割れとは…アジアのレベルはこんなものかい?」

???「……」


軽そうな少年がもう1人の日本人の少年に問うも、日本人の少年は黙ったまま


基山「やめるんだ! 今は仲間同士いがみ合っている場合じゃない!」

不動「フッ…」


不動はヒロトを無視してポジションに戻った。


冬花「あの人、誰も信じてないのかな…だからみんなも彼を信じようとしない…」

円堂「不動…」

鬼道「どうしてあいつは…!」

零「見下してんすよ、他の奴等を。」


ベンチのメンバーは零を見る。


零「ある意味“軽蔑”と言ってもいい。実力があるせいで、周囲を楽観視する。自信家の悪癖ですね。(響木「強い思いを持った者は強くなれる…」…」


響木が零の傍まで歩み寄ってきた。


鬼道「響木監督…」

響木「たとえ、それが正しき方向でなかろうとな。」


ジョンスがペクヨンにパスし、それを不動が迎え撃つ。


響木「鬼道、お前は聞いた。何故不動をスカウトしたのか…」

鬼道「はい。」


久遠はベンチの円堂の様子を横目で確かめる。


響木「実力は勿論だが、あいつが異常なまでに力を得ようとするのには、わけがある。」



(響木の語る不動の過去)



響木「その内、真・帝国学園を組織した影山に取り入ろうとしたが失敗に終わる。」

零「ですが、僕は彼にサッカープレイヤーとしての実力を見込み、スカウトしました。」



(回想:零と不動が睨み合ってるだけ)



ベンチの者達はしんとなる。


秋「そんなことが…」

「「「……」」」

鬼道「…」


鬼道はベンチを立ち、響木の方に歩み寄る。


鬼道「ありがとうございます。少しあいつが分かってきました。」

風丸「パスを回せ、不動!」


鬼道と響木はフィールドを見る。


風丸「不動!」

不動「そんなにボールが欲しいなら、俺から奪い取ってみるんだな!」

風丸「っ!」


パスを回さない不動に苛立つ風丸。
不動が孤立していた。


零「あーあー風丸さん、あんなに怒っちゃって。」

鬼道「…ですが、それとこれとは別です。あんなプレイをする不動を受け入れることは出来ません。」

響木「勿論、それはお前達次第だ。」


至極楽しげに不動と風丸の言い合いを見ている零。


久遠「……」


不動がノーマルシュートを撃つも、ジョンスが止める。


不動「チッ…」

「「「……」」」


風丸、壁山、ヒロトは不動を睨んでいる。


秋「たった1人でシュートまで…」

鬼道「…」

円堂「……」

久遠「このままでは日本は間違いなく負ける。」


鬼道と円堂は久遠を見る。


久遠「どうする、円堂…」


鬼道、マネージャー達、ベンチのメンバーは円堂を見る。
響木も振り返った。

円堂は目力を入れて改めてフィールドを見る。
孤立している不動と不動を邪険に扱う風丸達。


円堂「…分かりません。」


円堂は握り拳を作る。


円堂「俺には、この試合をどう戦ったらいいのか…」

久遠「試合を見ていても答えは出ない。…今はチームを見ろ。」

円堂「! …チームを…」


.


(CM)


.


続き ( No.65 )
日時: 2013/05/09 17:17
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)




(抜かし)



[不動この試合での初めてのパス!]


不動のボールは風丸へ向かっていくが、風丸は受けきれない。


[だが風丸追いつけない! 不動パスミスだぁ!!]


不動「ッ…しっかりしやがれ!」

風丸「今更何を! しかも、どこに蹴ってるんだ…」


鬼・円「……」

零「今のパス、普段の風丸さんなら取れてましたよね。」

鬼道「ああ…」


零が言うと、怪訝そうに眉を顰めていた鬼道が答えた。


.


スロワーはウミャン。ボールはペクヨンが受けた。
ペクヨンがチャンスウにパスするも、不動がカットする。

不動があがるとアフロディと涼野が止めに来た。


不動「……」


不動は壁山がいることを確認しパスを出す。
が、壁山も受けられなかった。


不動「っ、いい加減にしろよ!!」

壁山「あんなの、追いつけないっすよ…!」


円堂「壁山も…いつもなら追いつけていたはずだ。」


2人は立ち上がる。
円堂の言葉に、鬼道は頷いた。


円堂「なのに、どうして…」


2人は再びフィールドに目をやった。

不動はヒロトにパスするも、ヒロトの前をボールが通る。
ボールはエリア外へ出た。


ピーーーッ!


鬼・円・零「……」

鬼道「これは…!」


[不動のパスはことごとく通らない!]


不動「何故取れない…!」


不動は悔しそうにする。


不動「何やってんだ、馬鹿共が!」

壁山「今のは取れるわけないっす。」

不動「何だと!?」

風丸「イナズマジャパンは、お前だけのチームじゃない!」


不動と言い合いになる風丸と壁山。


円堂「そうか! 不動は闇雲にパスを出していたわけじゃない…敵の動きも、味方の動きも分かった上であんなパスを…!」

零「…」


零はくすりと笑みを浮かべる。


円堂「でも、みんなが不動を信頼しないせいで…いつものプレイが出来ないんだ…」

鬼道「……」


鬼道は不機嫌そうに歩いている不動を見た。


アフロディ「南雲、涼野!」


2人はシュート態勢に入る。


南・涼「ファイアブリザード!!」

飛鷹「止めてやる!」


飛鷹がシュートに向かう。


飛鷹「たぁぁあああっ!! …っ!」

円・鬼「!」


飛鷹は空振りしバランスを崩した。


立向居「ムゲン・ザ・ハンド!! っああ…!」


ボールは立向居の手から零れゴールへ。


栗・木「ぅおおおおっ!! 、うわあああ!!」


栗松・木暮が体を張ってシュートを凌いだ。


ピーーーッ!


[イナズマジャパン何とか守りきったぁ!!]


飛鷹「くそっ…これ以上かっこ悪いとこは見せられねぇ…鈴目達のためにも…!」


円堂「(飛鷹、お前もしかして…)」


円堂は焦っている飛鷹に気付く。


円堂「(ミスを恐れてボールを怖がってるのか?)」



(抜かし)


.


鬼道は必死に走り、不動のパスを受けた。


風丸「鬼道!」

壁山「届いたっす!」


響木「気付いたようだな。“不動明王”というサッカープレイヤーとの向き合い方を…」

零「そーっすね。」


響木、零、久遠は余裕そうにフィールドを眺める。


壁山「さっすが鬼道さん! よくあんなパスに追いついたっす…!」



(抜かし)



春奈「今の、綱海さんと練習してた技じゃ…」

綱海「カンケーねぇって! ほんとによく決めてくれたぜ!!」


土方と肩を組んで喜ぶ綱海。


響・零・久「………」


何も言わない3人。

風丸、壁山と不動は向かい合う。


風丸「…最高のタイミングだったよ。」


風丸がにこりと微笑む。
鬼道と円堂は少し離れてその様子を見ていた。


不動「…俺が欲しいのは勝利だけだ。」

風・壁「!」


不動はそれだけ言ってフィールドへ戻っていく。


風丸「何だ、あの態度…」


今度は嫌味ではなく、呆れたように言う風丸。


鬼道「あれが不動明王なのさ。」


不動「……」


不動は少し嬉しそうに笑みを浮かべていた。



(抜かし)


.


円堂「……!」


円堂は思い詰めた表情の豪炎寺、未だ表情が強張ったままの飛鷹を見る。


円堂「……」


久遠「……」

零「……」


円堂は頷き、久遠はそんな円堂を探るように見ている。
零は左手で頭を掻き、何か考えている様子。


円堂「勝つぞ! みんなぁ!!」

「「「……」」」

円堂「勝って世界だ!!」

「「「おう!!」」」


.


(ED)


.


次回予告 ( No.66 )
日時: 2013/05/09 17:18
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)




アジア予選決勝。

世界を駆けて羽ばたくのは、イナズマジャパンか、ファイアードラゴンか。

豪炎寺の最後の戦い、勝って決めるぜ!



次回イナズマイレブン、

「手に入れろ!世界への切符!!」

これが超次元サッカーだ!!



イナズマイレブン、今日の格言!

「ボールは嘘をつかない。パスを受けてみれば全てわかる!」

以上!!