二次創作小説(映像)※倉庫ログ

続き ( No.68 )
日時: 2013/05/09 17:23
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)




[またも同点!! 後半戦、イナズマジャパンが流れを引き寄せたかぁ!!]


掲示板の表示が代わり、客席も盛り上がる。


円堂「よし、みんなここからだぞ…!」


円堂はグローブを殴った。


鬼道「(残り時間は少ないが、いける…!)」

風丸「みんなぁ! あと1点だ! 1点取っていくぞー!!」

「「「おう!!」」」


メンバーの気合が入る中、豪炎寺は相変わらず深刻そうな顔。
虎丸は心配そうに豪炎寺を見ている。


虎丸「豪炎寺さん…」


リカ「あと1点やぁ!!」

塔子「もぎ取れぇ!!」


秋「いけるわ、みんななら…!」

春奈「あともう少しで世界です!」


零「……」


零は久遠をちらりと見て、席を立った。


[さぁ果たして世界への切符を手にするのは、イナズマジャパンか、ファイアードラゴンか! 全く目が離せない状況だぁ!!]


ピーーーッ!


アフロディが南雲にパスし、南雲が再びアフロディにパス。
アフロディがあがる。


アフロディ「(面白いじゃないか…!!)」


アフロディは鬼道、不動のスライディングをかわす。


[アフロディ猛然と切り込んでいく! このまま1人で突破するつもりかー!?]



(抜かし)



夕香「あー、惜しかった…! ねぇ、フクさん、今の見たでしょ!? あとちょっとだったのよ!」

フク「ええ、そうでしたねぇ…」


フクは悔しそうにする夕香を宥めながら、空いた勝也の席を悲しそうに見遣った。


.


勝也は屋内でモニターを観ている。
とそこに誰かが現れ、勝也は振り向いた。


零「客席で観ないんですか?」


猫を被ったような笑顔で、零は缶コーヒーを渡す。
勝也は黙って受け取った。


.


(抜かし)


.


夕香「お兄ちゃん…!」


.


勝・零「……」


勝也はモニターを観て目を細める。
零はコーヒーを飲んでいた。


.


(抜かし)


.


ピッピッピーーーッ!!


[予選突破だーーーぁ!! 世界への切符を手にしたのは、激闘を制した、イナズマジャパンだーーーぁ!!!]


客席からも歓声が沸き起こる。

チャンスウは悔しそうに俯く。
アフロディは真顔で、涼野と南雲は歯を食いしばってIJを見つめている。
アフロディは笑みを零した。


アフロディ「(キミ達なら…世界の頂に、立てるかもしれないな…)」


綱・土「やったぜーー!! あっ…いってぇぇえええ!!」


綱海と土方は立向居を巻き込んで倒れる。

マネージャー達は手を取って喜んでいる。


目金「ついにやりましたね!!」

緑川「本当に、勝ったんだ!! …!」


緑川はヒロトと目が合う。
ヒロトは親指を立て、微笑み合った。


久遠「……クス」


リカ「やったでぇ、大勝利やぁ!!」

塔子「ああ、みんあ頑張った!!」


リカと塔子は肩を組んで喜ぶ。


円堂「みんなの全力で勝ったぞ!! いくぞ世界に!!」

「「「おおーっ!!」」」

冬花「マモルくん。」


円堂は冬花と秋の方を見る。


冬花「おめでとう。」

秋「ふふっ!」

円堂「ああ、やったぜ!!」


豪炎寺は笑っている円堂を嬉しそうに見る。


夕香「お兄ちゃーん!」

豪炎寺「!」


客席から呼ばれ、豪炎寺は歩み寄る。


夕香「勝ったね、お兄ちゃん!」

豪炎寺「ああ!」

夕香「これで世界大会にいけるんだね!!」

フク「……」


複雑そうに顔を逸らすフク。
豪炎寺も悲しそうに笑っている。

円堂はその様子を遠目で眺めている。


円堂「…!」


いつの間にか豪炎寺に勝也が歩み寄ってきていた。


夕香「あ! お父さん! 来てくれたんだね!」


豪炎寺は勝也と向き合い、お互い見合って沈黙する。
豪炎寺はフッと微笑んだ。


豪炎寺「父さん、ありがとう。」

勝也「これで彼らを世界へ送り出すことが出来たか。」

豪炎寺「……」


豪炎寺は悲しそうに俯く。
フクも目を伏せる。


勝也「…しかし彼らには、まだお前の力が必要なようだ。」

豪炎寺「…!」


驚いたように顔を上げる豪炎寺。


勝也「修也、歩いていくがいい。お前は…お前自身の道を。」

豪炎寺「!」

フク「!」


それだけいうと、勝也は仏頂面で戻っていった。
豪炎寺は少し目を潤ませると、勝也に頭を下げた。


零「いい父親っぷりじゃないですか。」


壁に寄りかかり、頭の後ろで腕を組んでいる零。
勝也は横切らず、零の前で止まる。


勝也「…初めからこうする気だったな。」

零「さあ。息子さんのプレイに、勝也センセイの気持ちが動かされたんでしょう? 僕はただ、修也さんにはいいお兄ちゃんでいて欲しかっただけですよ。」


勝也は横目でじとりと零を見、歩いていく。
零は目を伏せて笑んでいた。


フク「修也さん…!」


豪炎寺は頭を上げ、清々しい表情になる。


豪炎寺「…世界か…!」

フク「おめでとうございます…!!」

豪炎寺「ありがとうフクさん。」


フクは眼鏡をずらして涙を拭く。


夕香「どうして泣いてるの?」

フク「いえ、嬉しいことで涙が出ることもあるんですよ。」

夕香「そうなの?」


夕香は不思議そうに答え、再び豪炎寺に視線を戻した。


夕香「お兄ちゃん、頑張ってね!」

豪炎寺「…ああ!」

円堂「豪炎寺!」


豪炎寺は円堂に振り向く。
円堂はウインクした。


円堂「よかったな!」

豪炎寺「…いよいよ世界だ!!」

円堂「おう!!」


豪炎寺はメンバーの方へ駆けていった。


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(ED)


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