二次創作小説(映像)※倉庫ログ

続き ( No.75 )
日時: 2013/07/31 21:01
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)




円堂「……じいちゃんが……生きてる…」


円堂は衝撃のあまり
ボーっとしてしまう。


円堂「っ! 本当なのか?! 夏未!!」

夏未「…40年前に伝説のイナズマイレブンを襲った、あの恐ろしい事件…」


夏未は『TOP SERECT 調査報告書』と書かれた書類を円堂に見せる


夏未「私はあの事件の裏に潜む、隠された真実を調べていたの。
40年前お爺様は、あのバス事故の真相を明かそうとしていた。でも事件を裏で操っていた影山の手に掛かり、大怪我を負ってしまったの…。命を狙われていることを知ったお爺様は、協力してくれた仲間の助けもあって、海外に身を隠し、そして…自分は死んだと嘘の情報を流して、影山の目を欺いた。家族や周りの人達を巻き込まないために…」

円堂「生きてる……じいちゃんが生きてる…」


円堂はまだ信じられないような顔をしている。


夏未「ええ。」

円堂「じゃあ…あの手紙は、やっぱり…!」

夏未「…もしかしたら、この島に来ているんじゃないかしら。お爺様が。」

円堂「えっ…」

夏未「だってあなたが、ここにいるんですもの。」

円堂「…じいちゃん…!」


パッと顔を明るくする円堂。
夏未はそれを見て目を伏せて笑む。
それから鞄を漁り、またもう1つ書類を取り出し、円堂に渡す。


夏未「書類のコピーよ。…零くんに、これを渡しておいてくれる?」

円堂「え、零?」

夏未「ええ…。今回の調査は、零くんのサポートもあってのことなの。……私そろそろ行かなくっちゃ。」


円堂に背を向ける夏未。


円堂「えっ…もう!? みんなに会っていけよ夏未! あいつら、きっと喜ぶぜ!!」

夏未「まだ調べなくちゃいけないことが残っているの。色々とね。」


夏未は振り向きざまに言う。


夏未「それから、私と会ったことは内緒にしておいて?」

円堂「…なんで?」

夏未「…今は言えないの。でもお願い。」

円堂「あ、…ああ、分かった…」

夏未「じゃあね。」


夏未は振り返らずに手を振り、その場を去った。


円堂「夏未…ありがとうな…!」


円堂は海に沈みそうな夕陽に目を遣る。


円堂「じいちゃんが…この島に…!!」


.


零「お帰りなさい、円堂さん。」

円堂「ああ、ただいま…」


円堂は秋ではなく零が出てきたことに驚く。


零「会ってきたんだ。どうでした?」

円堂「あ、ああ…。! そうだ! 零、これ、夏未から…。渡してくれって。」


円堂は零に書類を渡す。


零「ああ、別によかったんすけどね。何となく分かってたし。」

円堂「え!!」

零「まぁいいや。どうも。(秋「ああーっ!」


円堂に気付いた秋が2人に歩み寄ってきた。


秋「おーそーいー!! もうすぐ夕食の時間よ?!」

円堂「あ、ああ…」


円堂は帰宅早々、秋に叱り付けられ頭を掻く。


秋「どこ行ってたの? 心配するでしょう?」

円堂「え…えっとぉ…」

秋「また特訓するところでも探してたんでしょ…」

円堂「あっはは…」

秋「そんなことだと思った!」


円堂は嘘を吐いた罪悪感からか、苦笑いする。


秋「はい、これ!」

円堂「!」


秋は太い、少し廃れてはいるものの丈夫そうなロープを渡す。
円堂には見慣れすぎた、鉄塔広場のロープだった。


円堂「このロープって…」

秋「持ってきたの。」

零「へぇ…噂のタイヤ特訓のロープっすか。」

秋「うん、そうだよ。絶っ対いると思ったから。」

円堂「そっか…! ありがとな、秋!」


円堂はロープを受け取る。秋はいつも通りの円堂に微笑んだ。


円堂「よーっし! 早速タイヤ探しに行ってくる!!」

秋「だーから夕食だってばー!!」


円堂を追ってロープを掴んだ秋は、勢い余って円堂と共に、玄関の階段から落ちてしまった。


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(抜かし)


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