二次創作小説(映像)※倉庫ログ

続き ( No.87 )
日時: 2013/07/31 22:09
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)




(抜かし)


.


久遠「これ以上の失点は許されない。後半はボールをキープして、常に動かし続けろ。鬼道・雨城、お前達がコントロールするんだ。分かったな?」

鬼/零「……/へーい。」


頷く鬼道と、適当に返事をする零。

(零は鬼道の右後ろ、虎丸の正面)


久遠「それと雨城。相手を選んで、手を抜くんじゃないぞ。」

零「だーって接戦じゃなきゃ面白くないじゃないですかぁ。」


駄々をこねるように語尾を延ばし、へらへらと笑う零。
久遠は零を強く睨む。


零「…僕は皆さんのフォローに回りますんで! あっ、でもミス多過ぎるとだるいから頑張って下さいねー!」


零はベンチを立ってくるりと回転し、選手達の方を見て言った。


不動「ハッ、随分と上からだなぁ。それであんたがミスすりゃいいザマじゃねぇか。」

零「絶対的な自信があるからですよ、事実僕は上の立場ですし。皆さん僕が副監督だって忘れてません?」

春奈「あはは…」


春奈が苦笑する。


久遠「…そしてもう1人。不動。」


不動は名前を呼ばれにやりと笑みを浮かべる。


久遠「後半は、お前達3人が司令塔だ。」

鬼道「3人もですか…?」

久遠「同時にピッチにいる意味を考えて、プレイしろ。」

不動「そういうことだよ、お2人さん。」


鬼道は少しむっとして視線を円堂に向けた。


鬼道「円堂、ゴールは任せたぞ。」

円堂「! …ああ!」


久遠はまだ悩んでいる円堂を見ていた。


.


マクスター[さぁ、ナイツオブクィーン対、イナズマジャパン! 後半戦が始まろうとしています!!]


客席には先ほどの老人もいた。


マクスター[イナズマジャパンは、栗松・土方・綱海をベンチに下げ、不動・佐久間・そして推薦選手の雨城を投入してきました。]

レビン[雨城零は、15歳以下であること・職業以外は全て明かされておらず、公式戦のデータは全くありません。実力も我々には伝えられていないため、謎の選手です。そんな雨城を加え、無敵の槍を阻止出来るのかどうか、楽しみですねぇ…!]


(零は土方のポジションで、佐久間の隣)


円堂「……」


不動「何をするべきかは分かってんだろうなぁ…」

鬼道「ああ。エドガーにシュートを撃たせるんじゃないぞ。」

不動「俺の脚を引っ張るなよ…? 鬼道クン。」

鬼道「…お前こそな。」

不動「フッ…」


零「どっちもしっかりやってくれよ?」


零は端から2人の会話を聴きながら、頭を掻いていた。


ピーーーッ!


フィリップがエドガーにパス。


マクスター[注目の後半戦! キックオフ!!]


零は不動に、佐久間は鬼道にアイコンタクトを送る。


エドガー「!?」


マクスター[これは!! イナズマジャパン・ゴール前、大きくスペースを開けてきました!!]


エドガー「ならば遠慮はしない! 『無敵の槍』!!」


エドガーがアイスを送り、選手達が集まってくる。


マクスター[おおっといきなり出ました『無敵の槍』!]


不動「飛鷹! 狙うのはシュートの瞬間だぞ!」

飛鷹「ああ!」


エドガーの周囲に居る3人を佐久間・零・ヒロト・虎丸でひきつける。


エドガー「貰ったぁ!!」


フィリップ達がエドガーから退く。
エドガーを風丸が止めに行くが風丸はフェイントで、飛鷹が構える。


飛鷹「おりゃあああっ…!! 真空魔!!」


飛鷹がボールを奪った。


円堂「よぉし、やった!!」

エドガー「くっ…」


マクスター[『無敵の槍』を封じ込めましたぁ!!]

レビン[シュートを撃つときを狙ってガードの選手をひきつけ、ボールを奪うとは…考えましたねぇ。]


鬼道「あいつにボールを渡すな!」


鬼道から風丸、風丸からヒロトにパスが回る。


基山「飛鷹くんっ!」

零「飛鷹さん、右に!」


飛鷹は右にズレてパスを受け、後ろにいた零にダイレクトパス。
零は佐久間へダイレクトパス。


鬼道「あと一歩下がれ!」


佐久間から飛鷹へ。


不動「中央へ寄せろ!」


飛鷹から基山へ。


鬼道「2秒待って左だ!」


エドガー「……」


マクスター[ボールが目まぐるしく移動! ナイツオブクィーンが翻弄されています!!]

レビン[まるで自由自在に動く、2つの台風みたいです。]


風丸が不動へパス。


鬼道「染岡! 豪炎寺!!」


あがっていく2人。
不動にボールが渡る。


エドガー「いつまでも好きにはさせない!!」

不動「…雨城!!」

エドガー「!!」


近くにいた零にパスを出す不動。
零は中盤にいる。


零「はいよっと。」


零はパスを受け、ドリブルであがり始める。


デービット「推薦選手の実力、見せて貰おうか!」


エッジ・デービット・ランスの計3人で零を止めに行く。
が、零は3人を易々と突破する。


マクスター[雨城! 一気に3人を抜いたー!!]


零「……」


零はまだ1人であがっていく。


エドガー「パスを出さないのか!?」

零「…(ニヤ」


フィリップとマーティンがスライディングを繰り出すも、またかわす。


マクスター[何とー!! 雨城、全くパスを出さずに1人であがっていくーー!!]

レビン[雨城は、こういったプレイをする選手なのでしょうか…]


その後もニック・マイキー・ビートをかわしていく零。
ついにゴール前となった。


マクスター[雨城、ついにゴール前です!! 一体どんなシュートを撃つのか!!]


フレディ「来い!!」

零「フッ…」

フレディ「何!?」


零は、普通ならシュートを撃てる距離から更に近付く。