二次創作小説(映像)※倉庫ログ

001*きみの髪をみて ( No.5 )
日時: 2012/03/16 17:24
名前: もずく・ (ID: vj3b3W/M)
参照: http://mynmmr0608.anime-voice.com/



「ゆうううううううううううううういいいちいいいいいいいいいいい!!!!」



「うわっ!!」




ガラッ、ズッテーン




豪快な声と音と共に少しだけ見えた見覚えのある制服姿の女の子。

俺の病室のドアを開けた拍子に勢いで転んだようだった。



文芽アヤメ、大丈夫?」


いつしか覚えたベッドから車椅子への移動。
俺は素早く車椅子に手を掛け、ドアへ近寄る。



「ぃだ…いだい…優ちゃん…しぬう」


うめき声が聞こえるあたり、しっかり意識はあるようだ。



俺はため息をついてドアノブに手を伸ばす。



「あ…でも怪我したら優ちゃんと一緒に入院…」
「文芽、バカな事言ってるとドア閉めるよ」

「冗談!冗談に決まってるじゃんかあ」


俺と同じようにドアノブに手を伸ばし体を起こす。


1週間ぶりに見る文芽の姿は前とはまったく違うものであるのにはすぐに気づいた。

一番驚いたのは、長かったはずの髪が短くなっていること。


そして色素の薄かった髪は黒く塗り替えられ、異常を伴う。
伴う…とは少し違う。
あれだ、見慣れないというやつ。




「どうしたの?」


聞いてみれば、キョトンとして俺をまっすぐに見つめる。



「どうしたって、何が?」
「髪、短くなってたり黒くなってたり」

「ああ、これね」



前髪を指先で掴んでくるくる弄び視線をあげる。



「うーん、気持ちの整理?」

「気持ちの整理?あんな頑なに切らなかったのに?」
「あー…うん、てゆーかそれ以前に優ちゃんにはあんまり理由知られたくないかなあ。」



少しだけ悲しそうな顔を見せた文芽。


俺に知られたくないこと。




軋んだ俺の心の恋愛指数は0から2へアップした瞬間だった。








             ( 現在の恋愛指数 0→2 up! )