二次創作小説(映像)※倉庫ログ

002*作り笑いをみて ( No.10 )
日時: 2012/03/16 22:00
名前: もずく・ (ID: vj3b3W/M)
参照: http://mynmmr0608.anime-voice.com/



「あ、伊藤さんありがとうございます。」
「秋山さん女の子なんだから体大事にしなさいね。」

「…すみません」



文芽は検温しに入ってきた伊藤さんに絆創膏を貰いながら小さく謝罪する。
体温計を脇に挟んで絆創膏を貼る文芽を眺めた。

ちょうど1週間前、週に1度来る文芽はいつも通りだったと思う。


ましてや学校で何かあったとかそんな話を聞いた覚えもない。



「涼しそうだね。」
「すっごい涼しい。むしろ寒い。」


そう言ってさりげなくスカートをぎゅっと掴む文芽。



やっぱり何かおかしい。
何かが確実に文芽の中で渦を巻いている。


学校での文芽の事とか、俺より京介の方がよっぽど知ってるし

俺が文芽に何があったとか聞けるほど子供じゃない。



幼馴染なんて看板を背負っているけれど、長い付き合いの分聞きにくい事だってある。


それが今と言うだけ。



どうして自分が文芽に「知られたくない」と言われた瞬間に傷ついたかは判らないけれど。

ふとカレンダーの左端につけられた赤い丸が目に映った。



「文芽、そういえばもうすぐ誕生日だな」

「え、あ、そう…だっけ?」
「忘れてたのか?」

「いやいや、優ちゃんだって人の誕生日は覚えてるのに
  自分のは覚えてないじゃん。」



作り笑い、と一瞬見せた表情の変化を見逃さなかった。






              ( 現在の恋愛数値 2→2 no change! )