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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 005*思い出の中で ( No.17 )
- 日時: 2012/03/19 00:08
- 名前: もずく・ (ID: vj3b3W/M)
- 参照: http://mynmmr0608.anime-voice.com/
文芽がサッカーをしなくなったのは、中学に上がってから。
サッカーが好きで好きで仕方なかった文芽は、勿論サッカー部に入部した。
入部して1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月…と過ぎていく内に俺は気が付いた。
文芽の体が見るからに痩せ細っていることに。
運動が好きとはいえ、普通の女子と同じような体系だったはず。
筋肉は男子よりは劣るものの、しっかりついていた。
しかしそれさえも共に無くなっているように見える。
心配になった俺は、聞いてみた。
『文芽、最近すごく疲れてるみたいだけど…』
『部活がハードなだけだよ…心配しないで』
それ以上は聞けなかった。
文芽の学校での生活環境を俺は知らない。
部活でどんな練習をしているかも俺は知らない。
だからこそ問いただせなかった。
それが中学1年の秋。
少し経った冬のある日、文芽は泣きながら病室に駆け込んできたのだ。
『…文芽?文芽、どうしたの?何かあったの?』
『聞かないで、何も聞かないで!』
『でも…』
『サッカーなんて大嫌い…馬っ…鹿みたい…!!』
『あや…』
『嫌い、きらい………だいっキライ!!!!』
病室の隅で、膝を抱えながら肩を震わせる文芽を眺める事しかできなかった。
慰めが欲しいわけじゃないと判っていた。
今はただ泣きたいだけ泣くほうが楽だと知っている。
何があったかは文芽が自分で話すのを待とうと思った。
それから暫くして、文芽はサッカー部を辞めた。
理由は今も知らない。
聞かないようにしている。
傷を抉るのは決して良いことではない。
心の隅の本当の言葉を聞けば、嫌われたくないとゆう下心さえある。
( 現在の恋愛指数値 3→3 no change! )
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