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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 010*拭い去れない過去 ( No.25 )
- 日時: 2012/03/21 18:12
- 名前: もずく・ (ID: vj3b3W/M)
- 参照: http://mynmmr0608.anime-voice.com/
「あ!ねえねえ、成田くん!…だっけ?」
校長先生の語りかけが終わり、いざ指定された教室へ向かおうとした時。
赤い眼鏡を眼鏡として活用せず、飾りのように頭に付けている女性教師に声をかけられた。
「…成田であってます。何でしょう」
「きみ、サッカー好き?好きなら部活のコーチとか手伝って欲しいなって!」
サッカー。
聞くだけで体中の血が逆流しそうになる。
思い出したくも無い、あの色褪せた思い出が蘇る。
「……すみません、俺サッカー嫌いなんで」
『あいつがサッカー部に入るってさ』
『雑用させときゃいーっしょ』
『つーか付いて来れんの?はは、体力の差とか考えろって』
うるさいな
「成田くん?」
俺がどんなスポーツしたって他人に関係ないだろう。
口を挟むなよ
『あーあ、また怪我したよ。本当、使えねえ』
『だから入部して欲しくなかったんだって』
『マネージャー希望しときゃよかったのになあ、馬鹿な奴。』
言いたいだけいいやがって
「ねえ、成田くん?」
体力の差?
怪我?使える?マネージャー?
本当、なんなんだ。
お前たちに俺の何が判るんだよ。
「成田くんってば!!」
「あ…すみま、せん。」
「どうしたの?突然怖い顔して…」
無意識に耳を覆っていた。
何かから逃げようとする時、俺は耳を塞ぐ癖がある。
つまり今、俺は過去から逃げようとしていた事になる。
そんな自分に嫌気が差して女性教師に聞こえないように舌打をした。
くそ、あんな過去に怯えるなんて情け無い。
( 現在の恋愛指数値 5→6 up! )
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