二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 学園日和 ( No.15 )
日時: 2012/04/06 15:45
名前: あさぎ組 (ID: ooqUbj2l)

第十三幕  高校入ったらバイトしたいって人多くてちょっと驚いてる (団子)


「今日はミーティングをしよう!」
「…はぁ?」

林間学校から数日後。
閻魔の妙な発言に部室にいた3人、
つまり鬼男、芭蕉、曽良の声が重なった。
部室にいたもう一人、太子はなんだか嬉しそうだ。

「何言ってんですか大王。そもそもミーティングって何について話すんですか」
「なにって…もちろん俳句部の活動じゃないか。
 二学期の文化祭はなんかやらなきゃいけないし。予定は早めに決めないとね!」

なんということか。
あの閻魔が案外真面目なことをいい、全員の顔に動揺の色が表れる。
鬼男に至っては、どうせ変なことを言うだろうと準備していた爪の始末に困っているほどだ。

「でも閻魔、それにしては妹子がいないぞ」

多少落ち着いた太子がそう告げる。
確かに、俳句部部室にその姿は見えなかった。

「あ、本当だ!妹子めどこへ行った!」
「妹子さんなら今日はきませんよ」
「なに、さぼりか!芋のくせに!!!」
「さぼったわけでも、ましてや芋でもありません。
 今日はバイトがあるそうです。」
「え、そうなのか!?」

そういって一番驚いたのは太子だ。

「近所に住んでるのに気付かなかったのかあんた!?」
「いや、そういえば帰りが遅い日があったな…そういうことなのか」
「今更!?察し悪!!」

太子のかかかえていた謎が解決したところで、閻魔が声を上げた。

「妹子も大変なんだねぇ…で、どこでバイトしてんの?」
「えっと確か…ファミレスで働いてるんだっけ?」
「はい。今日は休みのはずだったんですが、他の人が急にこれなくなったとかで、シフトを代わったそうです。」
「へぇ…。あ、そういえば曽良君も本屋でバイトしてたよね」
「えぇ、まぁ。」

その一言におとなしく聞いていた閻魔と太子が反応する。

「マジで!?どこ、どこの本屋で働いてんの!?」
「早く答えるでおまっ!」

瞬時に顔を曽良の方向にむけたのだ。
常人ならば驚きそうだが、慣れは怖い、いつものことだと誰一人としてそういった反応を示さなかった。

「どこだっていいでしょう。それにもし来たりしたらひねり潰しますよ」
「表現が怖い!!」

その後もしばらく5人で騒いでいたが、しばらくして。

「よし、妹子のいるファミレスに行こうじゃないか!」
結局こうなるんだよな…閻魔の一言にあきれつつ、鬼男はそう呟いた。



「だからってなんでほんとに来るんですか…」

某ファミレスにて。
注文を取りにきた妹子がつぶやく。

「あ、わたしカレー!」
「ありませんよ」
「マジで!?」

カレーがないとはどういう事だと騒ぎだす太子を太子を横目に閻魔はドリンクバーを5つ頼んだ。
結局あのあと特に予定もなかったので5人はファミレスを訪れた。
さらに客もまばらな為ホール担当の妹子も暇だという
都合の良すぎる展開である。

「まぁ6人集まってるし、計画を立てようと思います!…今度の三連休の。」
「はぁ!?部室で言ってた文化祭とかはどうしたんだ!」

先ほどの真面目さはどこへ行ったのか、そんな発言をした閻魔に鬼男が掴み掛る。

「ああぶっちゃけ…めんどい」
「いい加減にしろ!」
「やめて!爪で刺してぐりぐりしないで!!!」

流血沙汰になっている二人を無視して、妹子は手帳を開いた。
すると、あることに気づく。

「…でも、三連休ってだいぶ先じゃないですか?7月って…二カ月先ですよ。」
「うん、前々から準備はしないと!
 そうだな…たとえば、セーラー鑑賞会とかどう!?」
「なんでお前の趣味に付き合わされるんだよ!」
「じゃあカレー食い倒れ!!」
「鬼男先輩の言ったこと聞いてたのかあんた! 
 はぁ…曽良君なんか案ない?」
「とりあえず、このスペシャルパフェひとつ。」
「今注文するんですか!?ていうか良くそんな甘いもの食べれますね!」
「あむぁ〜いものだよ妹子くん!」「っるせぇ!」

突っ込むことに疲れた妹子と鬼男をよそに、
太子と閻魔は話を進めた。

「まったく、二人がいると何も決まらないな…」
「じゃあ、俺と太子だけで決めちゃう?」
「いいなそれ、そうしよう!」

「…結局それが目的か!!!!」
「というわけでお楽しみに☆」

そう決まった後も6人はファミレスで騒ぎ続け、
結果を言えば5人は約一か月の入店拒否をくらい
妹子は必至のいいわけでぎりぎりクビにはならなかった。



「よかったな妹子!」
「何一つとしてよくねえっっっっ!!」