二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 学園日和 ( No.7 )
- 日時: 2012/04/03 23:02
- 名前: あさぎ組 (ID: jSS95WES)
第七幕 我が儘だって使い時(団子)
※妹子キャラ崩壊注意!
「おっはよー!!」
元気よく部室に入る太子。いつもの光景だ。
しかしそこには…
「おはようございます太子。今日は僕のためのようないい天気ですね!」
妙にキラキラした妹子がいた。
今日は掃除当番や日直の人もいなかった様で、すぐに部員達は集まった。
「で、これ…どうするの?」
芭蕉の一言に全員が妹子へ目を向ける。
当の妹子は、手鏡で自分の顔を見ていた。
というか何故手鏡を持っているのか。お前は女子か。
「どうするの前に…まあ大体予想つくけど、どうしたんだ妹子」
「別にどうもしてませんけど…強いて言うなら、昨日より美しくなった位じゃないですか?」
ブチィッ
そんな音が聞こえそうな程、5人は怒っていた。
温厚な芭蕉だけでなく普段無表情な曽良までもが青筋をたてている。
どうやら妹子はナルシストになってしまった様だ。
一番最初に平常心に戻った閻魔の提案で、原因を探る事になった。
「と言っても私が朝会った時は普通だったしな…」
「4時間目の古文の授業の時もだよ」
「最後の授業は美術と書道の選択授業でその時何があったか知りませんが、それ以前は普通でしたよ」
「それだっ!!それならそうと早く言えよ!!」
「閻魔先輩は僕に命令する権限を持っているんですか?」
「すみませんっした!!」
おびえる閻魔のうしろで妹子が
僕がどう変なんですか、いつも通り美s(略)
などと騒いでいたが、全員無視していた。
「しかし曽良の時みたいに原因が分からないしな…」
「は?僕のとき?何言ってるんですか鬼男さん」
え?
曽良の一言に一同の目が点となる。
もちろんまだ美しいなどとつぶやいている妹子をのぞいて。
「えっと、もしかして曽良君、覚えてない?」
「そういわれてみれば先日の記憶が少しないんですがなにかありました?」
そういわれさらに驚いた芭蕉だったが、意を決したようにしていった。
「あのね曽良君、実は…」
しばらくして。
曽良は部室の隅で体育座りをしていた。
漫画にしたら黒いオーラとともに"ず〜ん"などという効果音がつけられるだろう。
「あの…曽良君…「話しかけんな」
ついに罵倒するどころか無視、さらには敬語も抜けるという態度をとる曽良。
「まぁ曽良が脱落したのは仕方ないとして…
とりあえず妹子にショック与えてみる?」
そう提案した閻魔、うなずいた太子、鬼男、さっきまで泣きそうになっていた芭蕉までもが顔を引きつらせていた。
結局それは数時間もの間続いた。
軽く殴ってみたり、本人が気にしてる身長についていじってみたり、怪談を聞かせてみたり…
さまざまなことをしたがもとには戻らなかった。
ただ一度、「顔はやめてください!」といった妹子に我慢できなかった鬼男が我慢できず爪を刺したとき
一瞬だけ戻ったのをのぞいて。
「もういやーーー!疲れた!!!」
そう芭蕉が匙を投げると、そろそろ下校時間ということもあってか、
一同は大きく息をはき、帰る準備を始めた。
「もうこんな時間か…それにしても爪の間に血肉が詰まっていたい…」
「グロいよ鬼男くん!にしても妹子、この借りはいつか返してもらうからね!」
「そうだ!なんなら今日返せ!カレーつくれ、カレー!」
いつものような太子のわがまま。
しかしプツリ、と何かが聞こえた気がした。
「…レー……い………」
「え?妹子なんか言った?」
「カレーくらい自分で作りやがれええええええええ!!!!」
「ポピーーーーーー!!!」
—今日のポピー、アイスランドポピー(花言葉・忘却)—
結局太子の我儘のおかげで妹子はもとに戻った。
ちなみに曽良はずっと脱落していた。
めでたい…のか?