二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 学園日和 ( No.8 )
日時: 2012/04/04 13:13
名前: あさぎ組 (ID: YTT42QuR)


第八幕 学年行事なんてカンケーない! (もも風)



妹「林間学校?」
鬼「うん。二年はこの時期になるとあるんだ」

俳句部もとい談笑部部室には鬼男、妹子、曽良の三人がいた。

鬼「だから明日から三日間、部活にも来れないからよろしくな」
妹「分かりました。たまにはゆっくり羽をのばして、楽しんできてください」
曽「部活といっても、いつも何もしてないですけどね」

ハハハと笑いながら鬼男は、「明日の準備があるから」と先に帰った。

妹(とは言うものの、鬼男先輩なしで三日間もあの変態達を相手にするのはキツイなぁ・・・)

妹子は苦笑した。
しばらくすると、太子と閻魔が一緒に部室に入ってきた。
妹子は二人に鬼男のことを伝えた。

閻「そっかー もう鬼男くんも二年生だもんね」
太「私達も行ったなー 楽しかったな林間学校」

などと、思い出話をし始めた。

曽「芭蕉さんも行くみたいですね」
閻「そうそう。芭蕉さんは毎年付き添いで行ってるんだよ。いいなー芭蕉さん」
太「だなー。いいよなー芭蕉さん…」
閻「ずるいよなー 芭蕉さんと鬼男くん…」
妹(え…ちょっと……)

嫌な予感しかしなかった。
まだ出会ってたった一ヶ月。それでもその一ヶ月は、ほぼ毎日ろくでもないことにつきあわされた。
つきあわされる前は大体いつも「〜がしたいな」とか「〜いいよな」なんて小言をはさむものだ。

太「よしっ!行こう!!」
妹「は!?」
太「私達も行くんだよ!もう一度!」
閻「ああ、なるほど!!」

何が「なるほど」なのか意味が分からないが、とりあえずまたろくでもないことを思いついたらしい。

妹「行くって…林間学校について行くってことですか!?」
太「当たり前だ。他にどこに行くんだよ!鬼男達だけ行くのずるいだろ!?」
妹「ずるくありません!あんた達は去年行ったでしょ!?僕達だって来年行くんです!」
閻「じゃ、下見だね♪」
妹「ぐっ…。そ、曽良くんも何か言ってよ」
曽「別に、僕はいいですよ…授業も休めますし。何より…」

曽良が言葉を区切ってはっきりこう言った。

「芭蕉さんがいい思いするなんて、身の程知らずもいいとこですよね」

妹・太・閻「………。」

全身に鳥肌。
妹子は、まさか曽良があの二人側につくなんて思わなかったし、太子も閻魔もまさか曽良が同意してくれるとは思わなかった。

太「ほ…ほらみろ!曽良だって行きたがってるんだ!これで3対1。妹子の負けだ」
妹「納得いきませんよ!てか、ちょっと待って曽良くん!!」
太「待ったなし。じゃあ私達も明日の準備するか」

という訳で、俳句部一行も林間学校に行くことになった。

妹(鬼男先輩…すみません。僕一人では無理でした…)

妹子は心の中で鬼男に謝り、しぶしぶ同意することにした。






閻「てことで、まずどうやってついて行くかだよね。もちろんこれは極秘なので誰にも気づかれてはいけません」
太「学校は休めばいいから大丈夫だろ」
妹「…あんたら、受験生ってこと忘れてませんか…?」
閻「いーのいーの、そんなこと!人生は楽しんだもの勝ちだよ妹子!」
妹「あー…そうですか…」
曽「交通手段はタクシーで何とかなります。あとは寝床ですね」
閻「それは大丈夫!考えてあるから」

と、着々と話は進み、気がつけば七時を回って外はすっかり暗くなっていた。

閻「そんじゃ、皆。明日は計画通り、俺達も林間学校楽しみましょー」
太「おー!!」


        ———林間学校当日———


妹「…行ってらっしゃい、鬼男先輩……」
鬼「う、うん。…どうした?何か暗いな」
妹「何でもないです…」

林間学校に向かうバス六台の前で、妹子達は見送りをしていた。

閻「じゃーね鬼男くん!俺達の分まで楽しんで来てよ!!」
妹(よくゆーわ…。「鬼男くん達だけ楽しむなんてずるい」なんて言ってたくせに)

妹子はつくづく今まで一人で閻魔を抑えてきた鬼男が偉大に感じた。
バスが六台全て見えなくなると、四人は太子が捕まえたタクシーに乗り込み、気づかれないように後をつけた。
















                芭「今回、私の出番は無しなのね……」