二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 第54話「最強の助っ人アフロディ!」 ( No.100 )
- 日時: 2013/02/26 19:01
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
???「……」
ボールを誰かが拾い上げ、フィールドへ出した。
「「「…?」」」
円堂「?」
壁山「戻ってきた…」
ボールの元にふわりとブロンドの少年が降りてくる。
円堂「っああ!!;」
少年はボールを軽く蹴り上げ、指先でくるくると回した。
円堂「……アフロディ…;」
アフロディ「……((ニヤ」
目・吹・秋「……」
春・夏・瞳「……」
零「………」
零以外、皆険しい表情をする。
そんな中円堂はアフロディに歩み寄った。
アフロディ「また会えたね、円堂くん。」
円堂「……」
「「「………」」」
リカ「誰やの? アイツ…」
一之瀬「フットボールフロンティア決勝で戦った、世宇子中のキャプテンだ…!」
リカに肩を貸している一之瀬が答える。
皆は決勝戦の世宇子戦を思い出す。
アフロディ「……」
微笑でいるアフロディ。
円堂「…何しに来たんだ。」
アフロディ「戦うために来たのさ、君達と…」
円堂「っ…!」
アフロディは気合を入れ直すかのように一旦目を閉じ、また開いて表情を引き締める。
アフロディ「君達と共に、奴等を倒す…!」
円堂「…何?」
.
(OP)
.
[何と! あの世宇子中のアフロディが、雷門イレブンに加わったァ!! これは予想もしなかった展開だ!!]
アフロディはポジションに着く。
ガゼル「世宇子中の敗北者か…」
ガゼルは前髪を梳く。
ガゼル「人間に敗れた神に何が出来る…」
バーン「オイオイ、こんなのアリかよ…」
未だ客席にいる2人は突如の事態に若干呆れる。
グラン「面白くなって来たじゃないか…」
リカはベンチで秋に手当てをして貰っている。
リカ「ええんか? アイツに任せて…」
瞳子「試す価値はあるわ。」
零「ですね。攻撃の足りない雷門にとっちゃ、地獄に仏ってとこじゃないですか?」
秋「大丈夫よ。」
秋が振り返って言う。
秋「円堂くんが認めたんだもん。」
.
(抜かし)
.
円堂「頼むぞー! アフロディー!」
アフロディ「((コクッ ……」
アフロディはリオーネがボールを投げるのを待つ。
リオーネはバレンにパス。鬼道は近くにいたがブロウに阻まれてカットできなかった。
[おおっと! ダイヤモンドダスト、攻めあがったァ!!]
土門「ボルケイノカット!!」
バレン「うわぁ!!」
[土門ナイスプレイ!! そしてアフロディが…前線へ走っている!!]
アフロディ「こっちだ!」
土門「……
(本当に信用していいのか…)
…っ!!」
土門が躊躇している間にブロウはボールを奪った。
[惜しい!! これはタイミングが合わなかったか!?]
アフロディ「っ…」
豪炎寺「…」
円堂「……」
瞳/零「…;/…」
目・吹「…;」
[再びダイヤモンドダストの攻撃ー!]
ブロウがあがる。
壁山「ザ・ウォール!!」
ブロウはかわしたが、ボールは壁山に渡った。
鬼道「壁山! アフロディがフリーだ!!」
壁山「え、でも…」
鬼道「パスするんだ!」
壁山「は、はいっす!」
壁山はアフロディにパスした。
アフロディ「…!」
ボールはエリア外へ。
ピーーーッ!
壁山「あ…;」
[残念! これも合わなかった! やはりまだリズムが掴めていないのか!?]
円・豪「…」
瞳・零・マネージャー「……」
吹雪「……っ」
リオーネがあがる。
一之瀬「はぁああっ…フレイムダンス!!」
リオーネ「ぅわあっ!!」
[さぁ今度は雷門が攻めあがる!]
一之瀬は豪炎寺を見る。豪炎寺は2人にマークされていた。
反対側にはアフロディ。アフロディはマークが甘く此方と近かった。
一之瀬「……豪炎寺!!」
豪炎寺「!!」
春奈「どうしてマークの厳しい豪炎寺さんに…;」
秋「…まだ信じきれてないんだわ…」
零「一度失ったものを元に戻すのは、難しいですからね。」
他人事のように、目を伏せ微笑んで言う零。
- 続き ( No.101 )
- 日時: 2013/02/26 19:05
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
アフロディ「…」
豪炎寺「……」
あがるアフロディを見る豪炎寺。
その隙を突かれてボールはアイシーがカットしガゼルに渡った。
[ああっとォ!! ダイヤモンドダストのカウンター攻撃だァ!!]
ガゼル「私を止められるのかな! ふっ!」
ガゼルは跳びあがる。
綱海「嘗めんなァ!!」
綱海も同じように跳んだ。
だがそれが間違っていて、ガゼルは瞬時に綱海よりも下へ行って抜いた。
[綱海! フェイントでかわされた!!]
ガゼル「貰った! ふんっ!」
ノーマルシュートを撃つガゼル。
円堂はそれを止める。
[止めたァ!! 円堂ナイスセーブ!!]
円堂「…」
ガゼル「やるじゃないか。…だが、チームは噛みあってないようだ。崩すのは容易いな。」
ガゼルはそう言い残しポジションへ戻っていった。
円堂「っ……;」
豪炎寺「……」
アフロディ「……」
焦る円堂。
豪炎寺とアフロディはお互いを見合う。
.
フロストがドリブルであがる。
[雷門再び攻め込まれたァ!!]
木暮「旋風陣! はぁあっ!!」
木暮はボールを奪った。
木暮「ウッシッシ、どんなもんだい!(ガゼル「いい気になるな!」!!;」
迫ってくるガゼルに怯み、木暮は慌ててパスを出す。
綱海「おい、遠いぞ!;」
ガゼル「パスが乱れたぞ! 奪え!」
ブロウとバレンが何とかボールを受けた綱海に襲い掛かる。
綱海「…!」
綱海は2人に出来た僅かな隙間にアフロディを見つける。
綱海「へっ…丁度いいぜ。……アフロディ!」
一・土/豪「!;/…」
アフロディ「……いくよ。」
アフロディはあがり出す。
[初めてアフロディにボールが渡ったーァ!!]
マネージャー・瞳・零「……」
零以外驚いたように見る。
ガゼル「お手並み、拝見だな…!」
アイシーとドロルがアフロディを追う。
アフロディ「ヘブンズタイム!!」
周りが全て動かなくなり、アフロディは2人の間をすり抜けて指を鳴らした。
アイシー「ぅわあ!!」
2人は吹き飛ばされた。
(抜かし)
ガゼル「ノーザンインパクト!!」
[これはガゼルの必殺シュートだァ!!]
円堂「はぁああああっ!! 正義の鉄拳!!」
円堂は押し返そうとするが、シュートの威力はなかなか落ちない。
寧ろずんずんと円堂が圧されていた。
円堂「うっ…うわぁあ!!」
バシュッ!!
ボールは見事ゴールした。
木・土「!」
綱・壁「!」
アフロディ「!」
一・塔「!」
立向居「円堂さん!!」
鬼道「っ!」
豪炎寺「っ…」
瞳・マネージャー/零「…;/…」
ピピーーーッ!
[ゴーーッル!! 決められてしまったァ!!]
目・吹「…;」
[正義の鉄拳が打ち砕かれたーァ!!]
円堂「…;」
円堂は転がるボールを睨む。
ガゼル「この程度とは…がっかりだ。」
ピッピーーーッ!!
[ここで前半終了!!]
.
(抜かし)
.
バーン「互角ってのは恥ずかしいんじゃねェの?」
グラン「勝てるよね? 円堂くんに。」
ガゼル「っ…;」
2人はからかうようにガゼルにプレッシャーをかけ、それに応えるようにガゼルは肩を震わす。
ガゼルは拳をギュッと握り締めた。
ガゼル「私は負けない…ダイヤモンドダストの、名に賭けて…!」
グラン「…、…… !」
グランは微笑を止める。
バーンも何かに気付いた。
バーン「誰だ!」
コツ、と足音を鳴らして影から出てくる。
バーン「! お前…」
グラン「…キミからこっちに来るなんて、珍しいね。…雷門イレブンの副監督さん。」
出てきたのは零。
グランは茶化すように言う。
零「悪かったね、盗み聞きなんてして。でも、そっちだっていつも付け回してるんだから、御相子だろ?」
バーン「いけ好かねェ奴だな、あんたは…。“相変わらず”。」
零「結構な褒め言葉だ。」
零は微笑んだままグランに目を遣る。
グランも同じように微笑み零を見る。
グラン「この試合、どうするんだい?」
零「さぁ。たかだか副監督の僕には、試合を動かせないからな。そいつの遣り方次第だ。」
“そいつ”と零が言うと、ガゼルは肩をびくっとさせる。
グラン「わざとらしいね。そういうの、気に食わないなァ。」
グランは目を開く。
零も満足気に、愉快そうにグランと目を合わせた。
.
(CM)
.
- 続き ( No.102 )
- 日時: 2013/02/26 19:11
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
(抜かし)
[両チーム一進一退! どちらが勝利を手にするのか、予測の出来ない熱戦だァ!!]
ベンチ組「……」
吹雪「皆……頑張れ…!」
瞳子「……」
零「…」
[今度は深い位置から、立向居があがっていく!!]
立向居「円堂さんを楽にするためにも、早く追加点を取らなくちゃ…!」
(抜かし)
リカ「正義の鉄拳が、二度も破られた…;」
目・吹「…;」
秋「大丈夫よ…」
夏未「“究極奥義に完成なし”…このまま終わってしまうハズないわ…!」
春奈「はい…」
吹雪「でも、これ以上の失点は出来ない…」
瞳子「ここは怯まずに、攻撃するのみよ。」
零「……」
鬼道「攻めるんだ! 奴等にシュートチャンスを与えるな!!」
「「「おう!!」」」
(抜かし)
[ゴーールー!! 豪炎寺が決めたァ!]
目金「おお!!」
リカ「やった!!」
マネージャー「…!」
瞳子「いいコンビネーションね、あの2人…」
零を除いた者達の表情が明るくなる。
ガゼル「こんな……ことが…」
ガゼルは豪炎寺を睨む。
(抜かし)
円堂「だぁあああああっ!!」
咄嗟にヘッドでブロックした円堂。
苦しそうに呻くが、今のところ何とかシュートはゴールに入っていない。
そうしていると円堂の額から拳のような半透明のものが生えてきた。
円堂「ぅわっ…!」
円堂とボールはそれによって弾かれ、ボールはエリア外へ。
鬼道「何!?」
ガゼル「馬鹿な!」
零「…」
瞳子「!?」
いつも薄笑いの零も少し呆気に取られたように驚く。
[な…何と! 円堂がヘッドで守ったァ!!]
ピッピッピーーーッ!!
[同点のまま試合終了! ダイヤモンドダスト得点ならず!]
春奈「何ですか、今のは…」
秋「新しい技…?」
夏未「…」
瞳子「……(???「そこまでだよ、ガゼル」!」
零「……」
声に反応した瞳子を見遣る零。
ガゼルと円堂のいる所に人が歩いてきた。
円堂「ヒロト…」
グラン「見せて貰ったよ円堂くん。短い間に、よくここまで強くなったね。」
円堂「エイリア学園を倒すためなら、俺達はどこまでだって強くなってみせる。」
グラン「…いいね。俺も見てみたいな、“地上最強のチーム”を。」
至極楽しそうに言うグランだが、円堂は疑る。
円堂「…本当に思っているのか?」
グラン「! ………じゃあ、またね。」
グランは目を伏せて微笑んだ。
.
ダイヤモンドダストのボールが青白い光を放つ。
バーンも降りてきており、ダイヤモンドダスト達に混じっていた。
ガゼル「円堂守…次は必ず、君達を倒す…!!」
ガゼルが円堂を鋭く睨み付け、エイリア学園は消えた。
「「「………」」」
円堂「……次か。」
円堂は一歩前に出て呟き、自分の掌を見た。
円堂「俺達も…もっと強く…;」
鬼道「……」
瞳子「……」
零「…」
瞳子は円堂を見、零はいつもの表情で瞳子の傍に居た。
.
スタジアム外——
円堂「一緒に戦ってくれるんだな?」
アフロディ「ああ、宜しく。」
瞳子「歓迎するわ。」
アフロディ「感謝します監督。」
零「……」
零は笑顔のままアフロディに答えない。
秋「…どうしたの?」
零「…別に。 !」
視線を下げると左手が差し出されていた。
手の主を確かめると、微笑むアフロディが目に映る。
アフロディ「宜しくお願いします、副監督。」
零の脳を古い記憶が過ぎった。
傘を差し微笑んでいる、グランに酷似した少年。少年の、差し出された左手。
零「……」
零の顔は影が出来て表情は分からなかったが、明るくないことは理解できた。
円堂「……零?」
零「!!;」
零は正気を取り戻したように目を見開く。
零「…長髪の男は嫌いなんですよ。あんまり近寄らないで下さい。」
アフロディ「…」
秋「あ、あはは…;」
誤魔化すように言った零だが、周りは騙せたらしい。アフロディも何も言わず手を引っ込める。
瞳子だけが零を見ていた。
円堂「よーし! エイリア学園を完全にやっつけるまで、頑張るぜー!!」
「「「おーっ!!」」」
瞳子「…円堂くん。」
円堂「はい!」
瞳子が円堂に歩み寄る。
円堂は元気良く振り返った。
瞳子「……」
瞳子は少し間を空けて言う。
瞳子「あなたには、ゴールキーパーを辞めて貰うわ。」
円堂「ぇ…」
リカ・一・立・木「…」
目・壁・塔・綱「…」
土・吹・アフロディ「…」
マネージャー「…」
豪・鬼道「…」
零「…」
皆驚いて声も出ない中、鬼道と零だけは落ち着いている。
瞳子「……」
円堂「………」
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(ED)
.
- 次回予告 ( No.103 )
- 日時: 2012/10/27 18:17
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
俺がキーパーを辞める!?
瞳子監督の言葉に、激震の雷門イレブン。
本当に、地上最強のサッカーチームに生まれ変わる事が出来るのか…?
次回イナズマイレブン、
「円堂・新たなる挑戦!」
これが超次元サッカーだ!!
キャプテン、今日の格言!
「同じユニフォームを着れば、気持ちはひとつだ!」
以上!!