二次創作小説(映像)※倉庫ログ

第58話「炸裂!ファイアブリザード!!」 ( No.113 )
日時: 2013/02/26 19:56
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)


鬼道「(…ディフェンスラインを下げているせいで、中盤が手薄になっている…)」


円堂がドロルからスライディングでボールを奪う。


鬼道「(だが、ここで円堂をあげては、せっかくの守りのリズムが崩れてしまう…!)」


鬼道は掲示板を見る。


鬼道「(得点差は10点、…これ以上点をやるわけにはいかない!)」


ベンチの帝国イレブンも厳しい表情になる。


源田「どうすりゃいいんだ…円堂があんな後ろにいたんじゃ、せっかくのデスゾーン2が使えないぜ!」

佐久間「打つ手なしか…」

源田「…
(どうする、鬼道…)」


鬼道は走りながら考える。


鬼道「……
(本当にないのか…コイツ等に付け入る隙は…!)」


零「……」


零はパソコンの画面を見ながら目を細めて笑う。

塔子がドリブルであがっているところから、ゴッカがボールを奪った。


円堂「!」
アフロディ・鬼「!」


[雷門ボールを奪われたァ!!]


ゴッカ「…リオーネ!」


ゴッカはリオーネにパス。リオーネはネッパーへ。


[またもやカオスの攻撃だァ!! 試合は完全にカオスペース、しかも得点は、10−0!!]


あがるネッパーを木暮が止めに行く。


木暮「このォ…!;」

ネッパー「((ニヤ」


[かわされたァ!!]


円堂「…;」


ネッパー「これが雷門か…大したことないな。」


みんな必死にボールに喰らいついていく。


[残り時間あと僅か! 雷門、攻撃の糸口が掴めないまま、前半を終えるのかァ!?]


吹雪「………」


.


(OP)


.


帝国スタジアム——


マネージャー「……;」

吹雪「……;」


過酷な試合にベンチまで重々しい雰囲気になる。


鬼道「(…何とか、突破口を見つけなくては…!)」


零「(…何か、ヒントを見つけ出せ。)」


フィールドの走っている鬼道を目を細めて見ている零。


零「(思い出すんだ。…経験から学んだ、攻略法を。)」


鬼道が走っていると、突如太陽が差し込んだ。


鬼道「!」


鬼道は沖縄での音村との会話を思い出す。



(ちょっと抜かし)


.


ボンバはアフロディに追われている。


ボンバ「ドロル!」

ネッパー「ボンバ、こっちだ!」


ボンバは割って入ってきたネッパーにパス。


鬼道「(トゥントゥクトゥントゥクトゥントゥクトゥントゥクトゥントゥク…)
! ……見つけたぞ…」


鬼道は歓喜から笑みが零れる。


鬼道「リズムを狂わす休止符を…!」

零「…クス」


零も口角をあげた。

一之瀬がボールを奪いに行く。
ネッパーは一度ドロルを見てほくそ笑む。


ネッパー「ヒート!」


ボールがヒートに渡る瞬間、鬼道が間に入りパスカットした。


ネッパー・ヒート・ドロル「!!」


[鬼道がボールをカットした!]



(抜かし)


.


円堂「休止符?」

鬼道「音村風に言えばな。」

綱海「音村風?」


鬼道はみんなに作戦を説明する。


鬼道「どんな完璧な攻撃にも、穴があるということだ。あのMFは、ダイヤモンドダストを完全に無視している。」


ネッパーを見る鬼道。


鬼道「恐らくプロミネンスだけで勝てるところを見せたいんだろう。」

夏未「大量リードしたことで、欲が出てきたのね。」

鬼道「ああ。そして1つの休止符は、リズム全体を崩壊させる。」

秋「てことは…」

鬼道「アイツを中心に攻めて行けば、まだまだ付け入る隙はある!」

「「「……」」」


自分達の気付かなかったか推すの弱点に驚く雷門。


綱海「へェ…音村の奴、そんなことを言ってたのか。結構役に立ったじゃねェか。」

鬼道「…」


アフロディ「…僕達の出番だね。」

豪炎寺「うん。」


零「油断しないで下さいよ? アイツ等だって、自分のミスに気付かねェほど鈍かない。バレない内が花です。なるべく急いで攻撃しましょう。」

鬼道「分かっている。円堂も後半は積極的に前に出てくれ。」

円堂「ああ! ゴールは任せたぞ、立向居。」

立向居「はい!」


円堂「よーし、後半だァ! 逆転していくぞー!」

「「「おう!!」」」


吹雪「……」


吹雪はアフロディに何か言おうとするが、アフロディも此方を見ていたことに気付き、微笑んだ。


.


(抜かし・CM)


.


続き ( No.114 )
日時: 2013/02/26 20:07
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)


(抜かし)



源田「ムゲン・ザ・ハンドが破られた…!」


春奈「そんなことって…」

零「……」


ヒート「バーン様とガゼル様が…」

リオーネ「一緒に…シュートを撃った…」


驚きを隠せない一同。
零は予想出来ていたのか面に出していないだけなのか、笑顔に目を少し細めただけだった。


(抜かし)


.


リカ「あのアホ! 何考えてんの!?」

吹雪「……;」
リカ「あんなことしてたらホンマにくたばってまうで!?」
零「……」


吹雪はアフロディの行為に驚き、零は笑みをやめて右手をゆっくりと左手首へ持っていった。


アフロディ「ぐっ…」


アフロディは技に弾かれ倒れる。


鬼道「アフロディ!」


リカ「アカン、やっぱり見てられへん…」


リカは立ち上がる。


リカ「監督、ウチと交代や! ウチが代わりに出る!」

瞳子「それは許可出来ません。」

リカ「ぇ…?」

瞳子「あなたの力では、あのディフェンスは破れません。」


瞳子は冷たく言い放つ。
リカは瞳子の前に回りこんだ。


リカ「そうかもしれへんけど、このままやったらアフロディが!」


何も言わない瞳子。
リカは今度は零を見た。


リカ「アンタからも何とか言いや! ウチを出して!」

零「…お生憎様、僕とアンタの意見だけじゃ指示は通りませんよ。…それに」


零は掴んでいた左手首をぎゅっと握る。


零「誰が言っても、あの人は聞かないんじゃないですか?」

リカ「っでも、ウチはじっとしてられへんねん! お願いや! ウチを使こうて! ウチかて雷門の一員なんや! 戦わして!」


リカを無視し続ける瞳子と零。

アフロディは既にボロボロであるにも拘らずまだディフェンスの突破に挑戦している。



(抜かし)



???「みんな楽しそうだね。」

円堂「っ!」


上から声がし、円堂は空を見上げる。
スタジアムの天井の端には、エイリア学園のユニホームを着たグランがいた。


瞳/零「!/…」
円堂「ヒロト!」
グラン「やぁ、円堂くん。」


驚く瞳子と眼を細める零。
グランは軽く微笑みその場からボールの位置まで飛び降りた。
ボールは円堂のすぐ目の前にあったため、雷門イレブンは少し後ずさる。



(抜かし)



アフロディは限界だったのかその場に倒れた。


円堂「アフロディ!」


マネージャー達は立ち上がる。
零は何も言わずに真っ先に駆け寄った。リカも「言わんこっちゃない!」と言って。続いてマネージャーや瞳子。


円堂「アフロディ…」


円堂はアフロディの肩を抱える。


円堂「アフロディ!」

吹雪「……」


吹雪はベンチからその様子を見ていた。


.


稲妻総合病院屋上——


アフロディは円堂に肩を借り、ベンチに座った。


円堂「ホントに、寝てなくて大丈夫なのか?」

アフロディ「勿論さ。これぐらいの傷…副監督も、応急手当をしてくれたしね。」

円堂「……すまなかったな、アフロディ…」

アフロディ「ぇ…」


アフロディは円堂を見上げる。


円堂「俺達に力がないばっかりに…お前を、こんな目に遭わせちまって…」

アフロディ「…別に、円堂くん達のせいじゃない。……あれぐらいのディフェンスを破れないなんて、僕もまだまだだね…」

円堂「アフロディ…」


笑みを崩さないまま俯くアフロディに、円堂は申し訳なさそうな表情になる。
そこに誰かが歩み寄ってきた。


円・アフロディ「!」

円堂「吹雪…」

吹雪「……」


吹雪は何も言わずアフロディを見る。
アフロディも何も言わない。


吹雪「…………凄いね、キミ。」


吹雪は口角を上げ、それだけ言うとその場を去った。


アフロディ「分かってくれたんだ…」

円堂「ああ…ありがとう、アフロディ。」


アフロディは名の通り、女神の如く優しい微笑みを浮かべた。


.


一方、雷門中——


木に寄りかかっている瞳子と、その傍で携帯を弄っている零。零は無表情だった。


リカ「〜っ離せ! 離せっちゅうとんのが分からへんのか!」

秋・春「…;」


必死に前に進もうとするリカを止めている秋と春奈。


リカ「あの監督共、今日と言う今日はもう許さへん!」

秋「だからって、そんな喧嘩腰で突っ掛かっていかなくても…」

春奈「夏未さんも見てないで、手伝って下さいよ…;」

夏未「…はぁ;」


夏未は溜息を吐く。


春奈「あれっ?」

夏未「?」


春奈が夏未の溜息に被せて疑問の声を洩らした。


秋「どうしたの?」

春奈「…どうしてでしょう…」

リカ「何や!」

春奈「……」


春奈は眉を下げて困ったような表情になり、考える。


春奈「零くん…何か、違和感を感じるんですよねぇ…」

秋・リカ・夏「……」

瞳子「…誰。」

マネージャー・リカ「!」


春奈の疑問は一旦置き、4人は急いで木陰に隠れる。
瞳子達のに誰かが歩み寄ってきた。


グラン「……」

瞳子「…ヒロト。」


秋「ぇ、今“ヒロト”って…」

リカ「何やて!?」


秋達は小声で話す。


グラン「今日は見苦しいとこ見せちゃったね。でも安心して、ジェネシスに選ばれたのは、俺だから。」

瞳子「一体どういうことなの。」

グラン「それは零に聞いてよ。」


春奈「今、零くんのこと呼びましたよね?」

秋「どうして、名前を知っているのかしら…」


零「何が“選ばれた”だ。初めから出来レースだったんだろ? アイツ等に無駄な希望見せずに、最初から隠さなきゃ良かったんじゃねェか。」

グラン「クス…酷い言い様だね。」


笑ったままつらつらと述べる零。グランは目を伏せて微笑む。だがすぐに目を開き、零を見て言った。


グラン「俺達、仮にも“姉弟”なのにさ。」


夏未「き、姉弟…?」


瞳子「………;」

零「……」


.


(ED)


.


次回予告 ( No.115 )
日時: 2012/12/03 21:36
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)



ヒロトが監督達に告げた衝撃の言葉によって、チームに不協和音が鳴り響く。

監督、零…何を隠しているんだ…

今までの戦いは、何のためだったんだ!



次回イナズマイレブン、

「ついに来た!エイリア学園!!」

これが超次元サッカーだ!!



キャプテン、今日の格言!

「俺達の必殺技はかけ算だ!」

以上!!