二次創作小説(映像)※倉庫ログ

続き ( No.114 )
日時: 2013/02/26 20:07
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)


(抜かし)



源田「ムゲン・ザ・ハンドが破られた…!」


春奈「そんなことって…」

零「……」


ヒート「バーン様とガゼル様が…」

リオーネ「一緒に…シュートを撃った…」


驚きを隠せない一同。
零は予想出来ていたのか面に出していないだけなのか、笑顔に目を少し細めただけだった。


(抜かし)


.


リカ「あのアホ! 何考えてんの!?」

吹雪「……;」
リカ「あんなことしてたらホンマにくたばってまうで!?」
零「……」


吹雪はアフロディの行為に驚き、零は笑みをやめて右手をゆっくりと左手首へ持っていった。


アフロディ「ぐっ…」


アフロディは技に弾かれ倒れる。


鬼道「アフロディ!」


リカ「アカン、やっぱり見てられへん…」


リカは立ち上がる。


リカ「監督、ウチと交代や! ウチが代わりに出る!」

瞳子「それは許可出来ません。」

リカ「ぇ…?」

瞳子「あなたの力では、あのディフェンスは破れません。」


瞳子は冷たく言い放つ。
リカは瞳子の前に回りこんだ。


リカ「そうかもしれへんけど、このままやったらアフロディが!」


何も言わない瞳子。
リカは今度は零を見た。


リカ「アンタからも何とか言いや! ウチを出して!」

零「…お生憎様、僕とアンタの意見だけじゃ指示は通りませんよ。…それに」


零は掴んでいた左手首をぎゅっと握る。


零「誰が言っても、あの人は聞かないんじゃないですか?」

リカ「っでも、ウチはじっとしてられへんねん! お願いや! ウチを使こうて! ウチかて雷門の一員なんや! 戦わして!」


リカを無視し続ける瞳子と零。

アフロディは既にボロボロであるにも拘らずまだディフェンスの突破に挑戦している。



(抜かし)



???「みんな楽しそうだね。」

円堂「っ!」


上から声がし、円堂は空を見上げる。
スタジアムの天井の端には、エイリア学園のユニホームを着たグランがいた。


瞳/零「!/…」
円堂「ヒロト!」
グラン「やぁ、円堂くん。」


驚く瞳子と眼を細める零。
グランは軽く微笑みその場からボールの位置まで飛び降りた。
ボールは円堂のすぐ目の前にあったため、雷門イレブンは少し後ずさる。



(抜かし)



アフロディは限界だったのかその場に倒れた。


円堂「アフロディ!」


マネージャー達は立ち上がる。
零は何も言わずに真っ先に駆け寄った。リカも「言わんこっちゃない!」と言って。続いてマネージャーや瞳子。


円堂「アフロディ…」


円堂はアフロディの肩を抱える。


円堂「アフロディ!」

吹雪「……」


吹雪はベンチからその様子を見ていた。


.


稲妻総合病院屋上——


アフロディは円堂に肩を借り、ベンチに座った。


円堂「ホントに、寝てなくて大丈夫なのか?」

アフロディ「勿論さ。これぐらいの傷…副監督も、応急手当をしてくれたしね。」

円堂「……すまなかったな、アフロディ…」

アフロディ「ぇ…」


アフロディは円堂を見上げる。


円堂「俺達に力がないばっかりに…お前を、こんな目に遭わせちまって…」

アフロディ「…別に、円堂くん達のせいじゃない。……あれぐらいのディフェンスを破れないなんて、僕もまだまだだね…」

円堂「アフロディ…」


笑みを崩さないまま俯くアフロディに、円堂は申し訳なさそうな表情になる。
そこに誰かが歩み寄ってきた。


円・アフロディ「!」

円堂「吹雪…」

吹雪「……」


吹雪は何も言わずアフロディを見る。
アフロディも何も言わない。


吹雪「…………凄いね、キミ。」


吹雪は口角を上げ、それだけ言うとその場を去った。


アフロディ「分かってくれたんだ…」

円堂「ああ…ありがとう、アフロディ。」


アフロディは名の通り、女神の如く優しい微笑みを浮かべた。


.


一方、雷門中——


木に寄りかかっている瞳子と、その傍で携帯を弄っている零。零は無表情だった。


リカ「〜っ離せ! 離せっちゅうとんのが分からへんのか!」

秋・春「…;」


必死に前に進もうとするリカを止めている秋と春奈。


リカ「あの監督共、今日と言う今日はもう許さへん!」

秋「だからって、そんな喧嘩腰で突っ掛かっていかなくても…」

春奈「夏未さんも見てないで、手伝って下さいよ…;」

夏未「…はぁ;」


夏未は溜息を吐く。


春奈「あれっ?」

夏未「?」


春奈が夏未の溜息に被せて疑問の声を洩らした。


秋「どうしたの?」

春奈「…どうしてでしょう…」

リカ「何や!」

春奈「……」


春奈は眉を下げて困ったような表情になり、考える。


春奈「零くん…何か、違和感を感じるんですよねぇ…」

秋・リカ・夏「……」

瞳子「…誰。」

マネージャー・リカ「!」


春奈の疑問は一旦置き、4人は急いで木陰に隠れる。
瞳子達のに誰かが歩み寄ってきた。


グラン「……」

瞳子「…ヒロト。」


秋「ぇ、今“ヒロト”って…」

リカ「何やて!?」


秋達は小声で話す。


グラン「今日は見苦しいとこ見せちゃったね。でも安心して、ジェネシスに選ばれたのは、俺だから。」

瞳子「一体どういうことなの。」

グラン「それは零に聞いてよ。」


春奈「今、零くんのこと呼びましたよね?」

秋「どうして、名前を知っているのかしら…」


零「何が“選ばれた”だ。初めから出来レースだったんだろ? アイツ等に無駄な希望見せずに、最初から隠さなきゃ良かったんじゃねェか。」

グラン「クス…酷い言い様だね。」


笑ったままつらつらと述べる零。グランは目を伏せて微笑む。だがすぐに目を開き、零を見て言った。


グラン「俺達、仮にも“姉弟”なのにさ。」


夏未「き、姉弟…?」


瞳子「………;」

零「……」


.


(ED)


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