二次創作小説(映像)※倉庫ログ

第60話「エイリア学園の正体!」 ( No.120 )
日時: 2013/02/26 20:28
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)



円堂「監督、此処が目的地ですか?」

瞳子「…ええ。」

零「………」

壁山「あれが、エイリア学園なんすか?」

木暮「どう見ても、UFO…;」


円堂も驚愕を隠せず呆気にとられていたが、すぐに表情を引き締めて言う。


円堂「…皆、行くぞ!(「待て。」!」


後ろからしわがれた声。振り返ると


円堂「響木監督!」


響木が円堂達に歩み寄る。


吹雪「この人が…」

立向居「雷門中をFF優勝へ導いた、響木監督…!」


響木「俺はこれまで、エイリア学園の謎を探っていた。そして、やっと答えに辿り着いた。エイリア学園の黒幕は…——お前だ!」


響木は、瞳子を指差した。


瞳子「!」

零「…!」

「「「ぇええっ!!?」」」


.


(OP)


.


土門「監督が、黒幕…?」

響木「そうだ、黒幕だ!」

瞳子「……」


瞳子は黙って響木を見る。


円堂「瞳子監督がエイリア学園の黒幕って…どういう事なんですか! 響木監督!!」

響木「それは、彼女が自ら明らかにするべきだろう。円堂達をジェネシスと戦わせるのならば全てを語る責任がある。」


みんなは瞳子を見る。


瞳子「全ては…あの中にあるわ。」


瞳子がUFOのような建物を見ると、吊られるように視線が集まった。


.


コトン——


老人が縁側に立っている。


.


『証印コードを入力してください。』

零「………」


カタカタカタカタ——


零がパソコンで5桁の文字を打ち込むと、扉が開いた。
キャラバンは中へ入っていく。


秋「…いた。」

土門「本当に、関係あるみたいだな。エイリア学園と…」

零「……」
瞳子「………」


暫く進んでいたが、景色は変わらない。


目金「…誰も居ませんね。」

綱海「エイリア学園って言うから、宇宙人の生徒がいっぱい居るのかと思ったぜ。」

リカ「…どんな生徒やねん。」

円堂「………」


床が円形になっているところにキャラバンが止まった。
雷門イレブンはキャラバンから降りる。


鬼道「…零、此処は一体何のための施設なんだ?」

零「“吉良財閥”の、“兵器研究施設”です。」

鬼道「! “吉良財閥”…?」


零の回答を鬼道が反復すると、みんな振り向いた。


壁山「“吉良”って…監督の苗字も、“吉良”っすよね?」

木暮「副監督も、本名は“吉良”でしょ?」


木暮の質問に零は恐らく肯定の意味で目を閉じる。


瞳子「…私達の父の名は、吉良星二郎。吉良財閥の総帥よ。」

響木「自らの作り出した兵器で、世界を支配しようと企んでいる男だ。」

円堂「世界を…支配…?」

瞳子「……」


土門「…何か、とんでもない事に巻き込まれてないか? 俺達…」

鬼道「…兵器研究施設、ジェネシスのホームグラウンド…」

夏未「“エイリア学園はただの宇宙人じゃない。”…監督はそう言いましたね?」

瞳子「ええ。」

夏未「兵器開発とエイリア学園。一体どんな関係があるんですか。」


瞳子は目を細め、眉に皺を寄せる。


瞳子「………全ては、“エイリア石”から始まった。」

円堂「…“エイリア石”…?」


ウィィィィン——


扉が開いた。


『侵入者アリ。侵入者アリ。侵入者アリ...』


.


『侵入者アリ。侵入者アリ...——』


???「…来ましたか。」


.


6台のロボットが道を塞ぐ。


『侵入者、ア、リ…排除、排除...』


円堂「!!」


ロボットは足元にあるボールを此方に蹴ろうとする。


『排除、排除、排除…』


ドカドカッ!!


壁・木・目「うわあっ!!;」

マネ/土「やあぁ!!;/!;」

円・一/鬼・豪・瞳「おわっ!/っ!;」

零・吹「っ…」


何とかボールをかわし、道の右側にあったスペースに皆逃げ込む。
ボールは確実に自分達を狙ってきていた。


円堂「…((チラッ…ぃ゛っ!;」


円堂が外を見ると、ボールが飛んできた。


壁山「どうするっすか? これじゃ進めないッス;」

鬼道「…みんな。」


一同は鬼道を見る。


鬼道「力を貸してくれ。」


.


続き ( No.121 )
日時: 2013/02/27 17:57
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)



.


『排除、排除、排除...』


ロボット達は円堂達を捜して首を回している。


綱海「よっしゃあ!」


突如、洞から綱海が飛び出した。


『排除、排除、排除...』


綱海に気付いたロボット達は綱海に向かってボールを蹴る。


綱海「ぅおおおおっ…てゃああっ!!」


綱海は3つのボールをかわしながらも蹴り返していく。
続いて円堂・土門、鬼道・木暮が出てきた。


『排除排除...』


2台のロボットがボールを蹴る。
鬼道と土門は2人で1つのボールを蹴り返す。


木暮「旋風陣! …キャプテン!」

円堂「おう!」


木暮はボールを止めると円堂にパス。


円堂「豪炎寺!」

豪炎寺「おう! はぁあっ!!」


円堂から豪炎寺にパスされ、豪炎寺は渾身の力を込めてボールをロボットに向けて蹴った。
ボールは一気に5台のロボットに直撃し、最後に離れていた、他のロボットと違う色の——恐らくリーダー的なものと思われる——1台に当たった。


『ハ…イ、イイイ…』


倒れそうだがまだ持ち堪えている。


円・鬼・豪・綱・木「っ…」


『ハ…イ、ジョ…』


ロボットはそう残して倒れた。
ロボットの背後には、無理矢理引き千切ったような回路を右手に、ドライバーとボルトを数本を左手に持っている零。


「「「…!」」」

零「ちょーっと荒っぽかったっすね。…ま、いいか。」


零は回路を一瞥し、笑みながら後ろに投げ捨てた。


円堂「やったぜ!」


.


それからまた暫く進むと、明かりが消えた。

「「「!」」」

壁山「何か不気味っす…;」


ガタン——


零「!」


何処かで何かの音がした。
瞳子も反応する。


瞳子「…?」


扉が開いた。
まるで導いているかのように、明かりが点いていく。


「「「……」」」


.


(抜かし)


.


スッ——


静かに扉が開く。
一同が全員入ったところで、扉は大きな音を立てて閉まった。


壁山「ひぃぃぃぃ!!;」

零「うっせえ。」


中は真っ暗だった。


円堂「!」


頭上に光の粒が集まる。
集まったものは、あの老人の形をしていた。


瞳子「お父さん…!」

円堂「! …あの人が…?」


吉良『日本国首脳陣の皆様、お待たせ致しました。』


零「……」


零か抱えていたパソコンを開く。
パソコンには目の前のものと同じ、吉良星二郎のホログラムが映っていた。


.


財前「っ…;」


『只今より我が国が強大な国家として世界に君臨する_』


.


吉良『_ための、プレゼンテーションを始めさせて頂きます。』


シュッ——


吉良星二郎のホログラムは消えた。
代わりに、何かの映像が流れてくる。


円堂「っこれは…ジェミニストーム!」


吉良『もう皆様は、エイリア学園をご存知でしょう。』


姿は見えないが、声だけが聞こえてきた。


吉良『御覧の通り、その力は絶大です。』


一・土・塔「っ…」


またホログラムが現れる。


吉良『さて、今日は謎に包まれたエイリア学園の衝撃の真実をお話致しましょう。』


円堂「…“真実”?」


吉良『自らを“星の使徒”と名乗る彼らでありますが、その正体は、実は宇宙人ではないのです。』


円堂「え!?」

「「「えぇっ!?」」」

円堂「…そ、そんな…;」

瞳・零・響「……」


零や瞳子、響木を除いて、一同は驚きを隠せない。

今度はさっきとは違った映像がホール全体に流れてくる。


「「「!」」」


吉良『全ては5年前に飛来した、隕石から始まったのです。』


円堂「…」


大気との摩擦で燃えている隕石。


吉良『富士山麓に落下した隕石。そこから人間の潜在能力を最大限に引き出す物質が発見された…。…その名は、“エイリア石”…』


また映像が変わる。


吉良『我々はこの素晴らしい物質を、有効利用するために研究を重ねました。そして遂にエイリア石の力を使って、人間の身体能力を飛躍的に強化する事成功したのです。』


零は笑顔のまま目を細める。


吉良『私は総理大臣——財前宗助に、このエイリア石の力を使って、強い選手を作る計画を提案しました。それがハイソルジャーです。ハイソルジャーが人類の新たなる歴史を創造するのです。』


一之瀬「…ハイソルジャー?」

瞳子「人間戦うマシーンに変える、恐ろしい計画よ。」

「「「!!?」」」


吉良『…しかし、事もあろうに財前総理は、この夢のような計画を撥ね付けました。財前総理、』


.


『貴方は正義のリーダーを気取っています。何も分かっていない。』


財前「……;」


.


吉良『そこで、私は財前総理にハイソルジャーの素晴らしさを教えて差し上げようと考えました。大のサッカー好きであるという総理に、一番分かり易い方法でね…』


映像内のエイリア石が光りだした。
するとジェミニストームと戦った時の映像、次にイプシロンの映像が流れ出した。


「「「……;」」」


吉良『即ちそれがエイリア石によって、身体能力を強化した子供達。エイリア学園なのです。』


雷門イレブン・マネ「!」

円堂「……エイリア学園が…人間…!?」


.


(CM)


.


続き ( No.122 )
日時: 2013/02/26 20:32
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)



.


円堂「……エイリア学園が、人間だったなんて…」

瞳子「……これが謎の全てよ。」

零「エイリア学園は、吉良星二郎のハイソルジャー計画に賛同した者。エイリア石によって人工的に強化された子供達だ。」


気持ちの篭っていないような声で言う零。こんなときでも笑顔は崩さない。


円堂「っ!」


イプシロンの戦う映像が流れる。
円堂はそれをジッと見ていた。

デザームとの別れを思い出す。


円堂「…何て事を…!」


吉良『わたくし本日此処に、エイリア学園最後のチーム——最強のハイソルジャーをご招待します。その名は、ザ・ジェネシス!』


円堂「!」

零「……」


吉良『究極の戦士、ザ・ジェネシス。その素晴らしき能力、完璧なる強さ。最高の舞台で御覧に入れましょう。』


ジェネシス戦の映像が流れる。


吉良『ジェネシスと戦う最終決戦の相手は、雷門イレブンです。』


円堂「……っ、」


円堂は歯を食いしばる。


吉良『財前総理、聞こえていますか? 貴方もジェネシスを知れば、考えを改めるでしょう。必ずね。』


そうして、吉良星二郎のホログラムも映像も消えた。


パァッ…——


眩い光に包まれる。
光は、扉の奥からだった。
そこに立っていたのは——


零「! ……研崎…」


.


財前「私だ。鬼瓦刑事に繋いでくれ。」


.


コトン——


あの和室に、老人、そして雷門イレブンが揃っている。
老人の前に立つ瞳子と零。その後ろに並ぶ雷門イレブン。


吉良「プロモーションはどうでしたか?」

瞳子「お父さんは間違っています! ハイソルジャー計画をやめて下さい!」


吉良は残念そうに笑った。


吉良「どうやら分かっていないようですね。お前達も私の計画の一部に組み込まれていたという事に…」

瞳子「…」


瞳子は表情を変えずに吉良を見る。


円堂「?」

零「…どういう意味ですか?」

吉良「エイリア学園との戦いで鍛えあげられたお前達が、ザ・ジェネシスにとって、何れ最高の対戦相手になると思ったからです。」

瞳子「!!」

吉良「瞳子、期待通りの仕事をしてくれました。礼を言いますよ。」


瞳子から零に視線を移す吉良。


吉良「零、あなたは最後まではっきりとした答えを出しませんでしたね。…そちらに居るということは、否定側と見做しても良いのですか?」

零「そーなりますかね。まぁあんたに先に頼まれれば、どうだったかは知りませんけど。」

「「「!」」」


零の発言に驚く雷門イレブン。


零「…でも、どっちにしろあんなだっせー服着ませんよ。残念だったな。」

吉良「…そうですか。」


零は嘲笑した。

瞳子は震えている。


瞳子「…私のしてきたことが…エイリア学園の、ためだったと言うの…?」

円堂「監督…」

夏未「っ…」

秋「監督…」


沈黙した。


吉良「…さぁ試合の準備をして下さい、ジェネシスが待ってますよ。」


吉良星二郎は部屋の奥へ去って行った。


瞳子「……」


瞳子は雷門イレブンに向き直る。


円堂「………」


『覚悟しておいて!』
『勝つための作戦よ。』
『私の使命は、地上最強チームを作る事。』

『本当にこれが望んだ結末なのかね。何が君を動かしている。』
『私は、勝たなければならないんです。』
『……それが私の使命です。』
『エイリア学園に勝てれば、吹雪くんがどうなってもいいんですか!?』
『……
(私がやっているのは、あの人と同じ事なのかもしれないわね…)』
『監督は、監督で居て下さい。』
『円堂君をメンバーから外します。』
『…昨日からずーっと考えてたんだ。このメンバーでやってみたい。皆の気持ちが1つになれば、』
『!』
『大きな力が生まれる。』


瞳子は俯く。


瞳子「…みんな。………私は今日まで、エイリア学園を倒し、父の計画を阻止するために戦ってきた。」

零「……」

瞳子「でも、貴方達を利用する事になってしまったのかもしれない…。……私には、監督の資格は…」

秋・夏「!」


瞳子は更に声を低くする。


円堂「違う!!」

「「「!」」」


続き ( No.123 )
日時: 2012/12/11 20:17
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)




円堂が声を張り上げて言った。
拳を震わせ、腰を落としている。


瞳子「…円堂君。」

円堂「監督は、俺達の監督だ!!」

瞳子「!」

円堂「監督は、俺達が強くなるための作戦を考えてくれた! 次に繋がる、負け方を教えてくれた…俺達の挑戦を見守ってくれた!!」

吹雪「!」

円堂「だから! ここまで来られたんだ!」

瞳子「………」

豪・鬼「………」


瞳子は豪炎寺と鬼道を見る。
2人は頷いた。


一之瀬「監督のやり方は好きじゃなかったけど…今なら分かる。監督はずっと、俺達の事を思ってくれていたんだって。」

リカ「スパイとか言って、ごめんなさい!」

土門「…監督の事疑って、すみませんでした!」

塔子「アタシ達は、監督達に鍛えて貰ったんだ!」

立向居「そうです! エイリア学園のためじゃない…俺達自身のために!」

壁山「監督に感謝っす!」

円堂「みんな…!(吹雪「監督。」!」


吹雪がみんなの中から出てきた。


吹雪「僕も、監督に感謝しています。」

瞳子「! …吹雪君…」


円堂「監督! 俺達には、“瞳子監督”が必要なんです! 最後まで一緒に戦って下さい!」


雷門イレブンは頷く。


響木「…」

瞳子「みんな…!」


零「…」


零はホッとしたような、やれやれという笑みを浮かべた。


.


(抜かし)


.


響・瞳・零「…」

零「……」


響木・瞳子は吉良の方を見上げている。
零は静かにベンチに座っていた。


円堂「誰のためとかなんて関係無い…ヒロト、お前自身はどうなんだ!」

グラン「円堂くん。お互いの信じるもののために、全力で戦う。君達の相手は、エイリア学園最強にして最後のチーム、ザ・ジェネシス。」

円堂「!」


.


(抜かし)


.


今度は豪炎寺のシュート。


豪炎寺「爆熱ストーム!!」

ネロ「プロキオンネット!!」


シュートはネロの手によって簡単に止められた。


ネロ「フッ…」

円堂「爆熱ストームが止められた!」

豪炎寺「くっ…」


秋「そんな…豪炎寺君でも、ゴールを奪えないなんて…」

瞳子「苦戦は覚悟の上よ。」


(ちなみに席順
吹雪|空き|零|空き|空き|秋|春奈|夏未|空き|瞳子)


今度は塔子があがる。


塔子「っ!」


キーブのスライディングを塔子はかわす。
そしてすぐウルビダが塔子の前を通り抜け、ボールをカットした。


塔子「!」


[ここでウルビダがボールをカットォ!! 高速であがっていく!]


綱海「っ…… !! 何!」


綱海が構えるもウルビダは瞬殺でかわし、更に進む。
円堂も抜き、グランにパスした。


円堂「まずい!!」


グラン「……流星ブレード!!」

円堂「止めろ! 立向居!!」


立向居は両手を構える。


立向居「ムゲン・ザ・ハンド!! ………っ; ぅわあああ!!」


ムゲン・ザ・ハンドは崩れ、シュートはゴールした。


ピピーーーッ!


[ゴーーール!! グランの必殺シュート、流星ブレードが決まったぁあああ!!]


吹雪「っ…」


[先取点は、ジェネシスだぁあああ!!]


マネージャー・瞳「……」

零「……」


.


(抜かし・ED)


.


次回予告 ( No.124 )
日時: 2012/12/11 20:19
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)




熱血パワーかハイソルジャーか。

人類の運命は、この一戦に賭かっている…!

そして遂に…吹雪が真の力に目覚めた!!



次回イナズマイレブン、

「最終決戦!ザ・ジェネシス・前編!!」

これが超次元サッカーだ!!



キャプテン、今日の格言!

「最後まで一緒に戦おう!」

以上!!