二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 続き ( No.126 )
- 日時: 2013/02/27 18:11
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
(抜かし)
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グランは一之瀬と鬼道を抜き、ゴールへ向かう。
それを追う吹雪。
吹雪「(完璧に…!)」
士郎に姿に戻る。
吹雪「アイスグランド!! 、うわっ!!」
グランには通用せず、吹雪は弾き返される。
[シュートに続き、ディフェンスも破られてしまった!!]
吹雪「………; 僕のプレイが全然通用しない…;」
豪炎寺「……」
吹雪「完璧にならなきゃいけないのに…!」
秋「やっぱり、吹雪くんはまだ…」
零「……」
秋が心配そうに呟くのを背景に、零は目を細めた。
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(抜かし)
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ウルビダからパスを受けるウィーズ。
ウィーズ「… !」
円堂・鬼道・一之瀬・木暮の4人が一気にウィーズにスライディング。
不意打ちな上に4人相手なのでさすがに防ぎきれなかった。
鬼道「吹雪っ!」
ボールは吹雪へ。
だが吹雪は俯いたまま反応しない。
豪炎寺「吹雪!」
吹雪「! っあ…」
吹雪はやっと気付きボールをトラップしようとするもミス。
ボールはエリア外へ。
[ああっ、吹雪! 何と痛恨のトラップミスだァ!!]
吹雪「………」
豪炎寺がボールに歩み寄る。
そして俯いている吹雪にシュートを撃ち込んだ。
吹雪「うわっ…!」
吹雪は数メートル吹っ飛んだ。
円堂「!」
鬼道「!」
一之瀬「!」
木暮「!」
リカ・目・マネージャー/瞳「!/…」
零「……」
みんなは驚く。
——瞳子と零は冷静だったが。
吹雪は呻き声をあげ苦しむ。
そこに豪炎寺が歩み寄った。
吹雪「……豪炎寺くん…?」
豪炎寺「本気のプレイで失敗するならいい。…だが、やる気がないプレイだけは絶対に許さない!」
吹雪を見下げて言う豪炎寺。
豪炎寺「…お前には聞こえないのか、あの声が…」
吹雪「………声…?」
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(抜かし)
吹雪「(“完璧になる”っていうのは、僕がアツヤになることじゃない…。仲間と一緒に戦うこと、1つになることなんだ…!)」
『そうだ、兄貴はもう1人じゃない。』
頭の中でアツヤの声が聞こえる。
吹雪はマフラーを外し、投げ捨てる。
——パシッ
いつの間にかベンチから立っていた零が、マフラーを左手で受け止める。
吹雪を見上げ、微笑んだ。
吹雪は着地し、吹雪の中で士郎とアツヤが1つになった。
吹雪「……」
円堂「…吹雪…?」
吹雪はドリブルであがり出す。
それに伴い豪炎寺も走る。
それを止めに来たハウザーとゾ−ハン。
だが2人は目で合図し、吹雪は一旦豪炎寺にボールを預け、ディフェンスを抜いて再びボールを受け取った。
『お前は1人じゃない! 仲間が居る。』
ボールから豪炎寺の声が聞こえてきた。
『お前を支え、共に戦う仲間が!』
吹雪「…!」
吹雪は嬉しそうに顔をあげ前に進んだ。
ウルビダ「速い…今までの動きとは違う!」
壁山「吹雪さん!」
夏未「吹雪くん…!」
春奈「…!」
秋「((コクッ」
ネロ「…?」
ネロも今までの吹雪との違いに気付く。
吹雪「これが、“完璧になること”の答えだ!」
吹雪は見たことがないシュートの体勢に入る。
吹雪「ウルフレジェンド!! ぅおおおおっ!!」
ネロ「プロキオンネット!! っ……何! ぅわあああっ!!」
プロキオンネットは破れ、吹雪のシュートはゴールした。
ピピーーーッ!
[ゴーーーッル!! 吹雪の新必殺技が炸裂ー!! 同点だーァ!!]
円堂「やったァ!!」
吹雪はゴールを見つめて、豪炎寺に向いた。
吹雪「ありがとう、豪炎寺くん。」
豪炎寺「…」
豪炎寺は黙って頷く。
吹雪は今度はベンチの、零を見た。零は吹雪に応えるようにマフラー片手に微笑んでいた。
吹雪「……ありがとう、零。」
円堂「凄いぜ吹雪!」
雷門イレブンが吹雪に駆け寄ってくる。
ベンチでも、秋と春奈は手を合わせ、夏未と瞳子も満足気に微笑んでいる。
瞳子「(見いだしたのね、未来への一歩を。)」
(抜かし)
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自動ドアが開き、3人の男刑事達——鬼瓦とその部下——が室内へと入る。
鬼瓦達は何かを見上げる。
鬼瓦「…間違いない。これが、エイリア石から奴等にエナジーを送っているシステムだ…!」
3人が見上げたもの。それは巨大な紫色の石——エイリア石と、規模の大きな機械だった。
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時は遡り数十分ほど前。
鬼瓦達は研究施設へと忍び込み、総理から指示を受けていた。
鬼瓦「システムを破壊…!?」
『この試合は、首脳陣の皆に中継されている。それを逆手に取るんだ。』
鬼瓦「エナジーを受けられなくなったジェネシスが、力を失う様を、首脳陣達に流すんですね…」
鬼瓦は納得したように総理の意見を解説する。
財前「そうだ。こんなことは許されることではない。悪の企みは根本から潰さねばならないんだ。」
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部下2(内海)「準備、完了しました!」
内海と部下1こと大原が鬼瓦に駆け寄り、内海が完了を告げると、途端に機械が爆発した。
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円堂「っ…何だ!?」
爆音は円堂達のいるフィールドにまで木霊し、スタジアム全体が揺れる。
春奈は秋に抱きついて、瞳子は立ち上がり、零と夏未は驚いたような表情をしていた。
目金に関してはベンチの下に潜り込んでいる。
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吉良「……」
吉良は相変わらず笑みを浮かべたまま。
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