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第62話「最終決戦!ザ・ジェネシス・後編!!」 ( No.129 )
日時: 2013/03/07 17:14
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)

グラン・ウルビダ・ウィーズ「スーパーノヴァ!!」

立向居「ムゲン・ザ・ハンド!! ぅわああっ!!」


進化したムゲン・ザ・ハンドも簡単に破られた。


ピーーーッ!


表示される数字が『1−2』に変わった。


グラン「我等…ジェネシスこそが、最強ということだ。」


立向居「進化したムゲン・ザ・ハンドが簡単に破られてしまうなんて…」


[1対2と、雷門再びジェネシスにリードを許してしまったー!!]


零を除き、唖然とするベンチ。


響木「これが、訓練して強くなった人間の力だというのか…」

瞳子「っ!」


瞳子は吉良星二郎を見上げる。


『ジェネシスこそ新たなる人の形…世界を支配する真の力を持つ者達なのです。』


円堂「っ、俺達の大好きなサッカーを、悪いことに使うな!!」


.


(OP)


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(抜かし)



円堂「弱いからじゃない!!」

『いいえ? 弱いのですよ。だから怪我をする、だからチームを去る。実力がないから脱落していったのです。』

円堂「違う!」

『彼等はあなた達にとって〝無用〟の存在。』
零「!」


〝無用〟という言葉に反応する零。


円堂「違う、違う、違うっ!」


円堂は首を振って吉良を否定する。


円堂「あいつ等は弱くない…絶対に違う…」


握り拳を作り、瞳の奥を熱く燃やした。


円堂「俺が証明してやる…!」

『…((ニヤ』


最後に吉良が不敵な笑みを浮かべ、モニターは消えた。


.


(抜かし)



ムゲン・ザ・ハンドも破られ、グランはゴールを確信する。
だがゴール寸前、豪炎寺と吹雪が駆けつけ、2人は足でボールを止めようとする。


豪・吹「ぅわっ…」


2人がボールの勢いに圧され、ボールが足との摩擦で回転した。
その瞬間、僅かに炎と氷の渦が現れる。


零「!」

豪・吹「!!」


それを零と2人は見逃さなかった。

ボールは弾かれ、ゴールポスト擦れ擦れでクリア出来た。


[雷門守ったァ!! FWの豪炎寺と吹雪までも体を張ったァ!!]


立向居「……;」

グラン「全員でカバーしなければならないキーパー…」


グラン達は雷門を嘲る。


グラン「キミ達の弱点であり、敗因となる…」


.


(抜かし)


.


円堂は相変わらず八つ当たりのようにグランに挑み、グランはそれをかわす。


円堂「ボールを寄越せーっ!!」


塔子「円堂…」

壁山「あんなキャプテン、初めてっす…」

秋「円堂くん…」

春・夏「……」

零「…」

瞳/響「……;/……」


円堂は自分のプレイで周囲の不安げな視線を浴びる。


ピッピーーーッ!!


[ここで前半終了!! ジェネシス1点リードで、ロスタイムに入ります!]


.


円堂は投げやりに芝生に座る。
肩で息をし、悪い疲れ方をしていた。


円堂「……っ!」


息を整え終わると、吉良星二郎を睨み付ける。
吉良は相変わらずのにこやかな表情だが、どこか冷ややかなところが窺えた。


零「…円堂さん。」

円堂「…」


歩み寄った零に目を向ける円堂。
零は円堂を見下げながら笑んでいる。


円堂「…風丸達は弱くない。俺が証明する…!
……しなきゃならないんだ、俺が…!!」

零「…僕は、人の為にそこまで熱くなる意味が分かりません。」

円堂「! 零…?」


円堂は零の告白に顔を上げる。


零「今回副監督になったのだって、あの人の意見を変える為じゃない…総一郎さんに頼まれたからです。1つ1つの依頼ごとに感情移入していたら疲れるだけだから、今回もそのつもりでした。…でも」


零は一旦言葉を切る。


零「あんた等は馬鹿みたいに真剣で、人のことでも自分のことみたいに考えて…本当、最初の方は本気で馬鹿にしてましたよ。」
「「「……」」」


零「吉良から見たあいつ等は弱かったかもしれない…」
円堂「………」


離脱した染岡、風丸、栗松を思い浮かべながら言う。


零「でもそれは誰が決めることでもありません。風丸さん達の努力を誰より間近で見ていた、円堂さん…いや、円堂さん達だと、僕は思います。」

円堂「…俺達…」


円堂は零の言葉を反復した。


零「あんたを信じたことを僕は否定しません。僕の考えが間違ってないってこと、この試合で…〝みんな〟で、証明してみせて下さい。」


零は『みんな』という言葉を強めに言った。円堂は目から鱗、とでも言うような表情をしている。


吹雪「そうだよ、キャプテン。」

円堂「…」


円堂に吹雪と豪炎寺が歩み寄る。


吹雪「僕を、間違った考えから解き放ってくれたのも、雷門のみんなだ!」


円堂は2人の視線を辿る。
その先には、雷門イレブン、マネージャー、響木、瞳子がいた。
みんなは真剣な眼差しで円堂を見ている。


円堂「…みんな……」


円堂は立ち上がり、拳を握り締め、自分の頬に平手打ちした。


「「「!!」」」

円堂「…っ、ごめん!!」


頭を下げる円堂。


豪炎寺「円堂、怒(いか)っているのはお前だけじゃない。」

鬼道「俺達全員、ここに来れなかった奴等の気持ちを引き継いでいるつもりだ。」

円堂「豪炎寺、鬼道…」

綱海「そいつ等が弱くねェってこと、証明しようぜ!」

塔子「やろう円堂! 一緒に!」


みんな頷く。


円堂「……みんな…!」


響木「(…1つになったな…)」


響木は胸裏で教え子達の成長を喜んだ。


零「…2人共。」

豪・吹「!」


自分達に歩み寄る零に気付き、振り返る2人。


零「…話は、分かりますよね。」

豪・吹「……」


3人は何かを話し合い、話し終えると、2人は黙って頷いた。


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(抜かし)



グラン「……」

ウルビダ「…このままでは…」

吉良『グラン、リミッター解除です。』

グラン「っ、リミッター解除!?」


2人は機械越しの吉良星二郎の声に振り向く。
吉良星二郎のモニターが現れ、そこに駆け寄った。


グラン「父さん! そんなことをしたらみんなが… !」

吉良『怖気付いたのですかグラン。あなたにはがっかりです。』

グラン「……」

吉良『ウルビダ。お前が指揮を取りなさい。』


吉良は冷たい表情で告げた。


ウルビダ「はい、お父様。」


モニターは消えた。


グラン「父さん!」


ウルビダ「……」


ウルビダは厳しい表情で雷門を見据える。


瞳子「(嫌な、予感がする…)」


研崎「(いよいよか…)」


円堂があがる。
ウルビダは手を挙げ、呟いた。


ウルビダ「リミッター…解除!」


首元のボタンを押した。
続いて乗り気ではないグランや、他のメンバーも。


円堂「…?」


ジェネシスの一連の行動に疑問を抱く円堂。
円堂はそのままウルビダを抜いた。——が、


ウルビダ「……っ!!」

円堂「!!」


ウルビダはこれまでにないスピードで円堂からボールを奪った。


「「「!!」」」

円堂「っ…動きが、見えない…;」


.


(CM)


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