二次創作小説(映像)※倉庫ログ

続き ( No.140 )
日時: 2013/02/27 20:00
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)



円堂「駄目だ! やめろ染岡!」

研崎「お判りですね? お嬢様方に選択肢は無いんですよ?」

円堂「っ…」


円堂は歯を食いしばり、研崎を睨む。


一之瀬「卑怯な…」

土門「無茶苦茶言いやがって…;」

零「……」


この状況でも全く表情を変えない零。
風丸は至極楽しげに零の選択を待っていた。


風丸「勝てるのか? 俺達に、〝お前なんか〟が。」

零「((プチン」


正式には〝お前の作ったチームなんか〟だが、そこはただの挑発なので触れないでおく。
零は満面の笑みで頬に青筋を浮かべ、そこからは何かが切れたような音がした。


秋「あの、零くん?」

吹雪「零、まさか…」


零「上等じゃねぇっすか。」


秋と吹雪の予想は虚しくも当たり、零は完全に怒っていた。


零「〝たかだか僕みたいなガキが作ったチーム〟で、〝史上最強の究極のハイソルジャーらしいあんた等〟を…二度と僕らと同じ大地を歩けないくらいに叩きのめせばいいんですよね?」


青筋はないが、棘のある言葉で、何か恐ろしいものを感じ取れるような笑顔で言う零。
——乗ってきた。研崎は静かに歓喜し、仰る通り、と礼儀正しく胸に手をあて腰を折った。


風丸「円堂。人間の努力は、限界がある事を教えてやる。」


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零「すいませんね、僕が勝手に決めちゃって。」


雷門ベンチ、零は全く反省せずに笑顔で雷門イレブンに謝罪する。


零「どうにもあいつの顔であんなこと言われると腹が立ちまして…」

鬼道「いや、どちらにせよ受けることになっていただろう。お前が負い目を感じる必要はない。」


鬼道が励ますが、春奈は少し苦い笑みを浮かべ、夏未はあからさまに呆れていた。

一方、一之瀬と土門はダークエンペラーズの方を見ている。
そして、何かに気付いた。


一之瀬「西垣、あいつがいるなんて…」

土門「……」


『トライペガサス? あれは俺達の…』

『ああ、俺達しか出来なかった技さ。凄い奴だよ!』

『とにかく、一之瀬がまたサッカーに戻ってきてくれて、俺嬉しいよ!』

『うん!』

『ああ、頑張ろうな!』

『あははははっ!』


一之瀬「……;」


自分の幼馴染が敵である事実にショックを受ける一之瀬と土門。


円堂「壁山、それは…」


壁山は手に古い木の板を持っている。


壁山「……みんな、忘れちゃったんすかねぇ…」


『サッカー部』と書かれたプレート。
プレハブ小屋を『サッカー部部室』にする為のものでもあり、サッカー部の絆を繋ぐものでもある。

円堂はこれまでにみんなとやってきた特訓や、戦ってきたことを思い出す。


円堂「…そうだよ。あんなに頑張って、俺達はサッカーを続けてきたんだ…。…だから、エイリア石なんかに潰されるはずがない!」

「「「……」」」

円堂「仲間は、ずっといつまでも仲間なんだ!」

一之瀬「取り戻そう、本当のみんなを!」

豪炎寺「あいつ等は、俺がサッカーを諦めかけたとき傍にいてくれた仲間だ! 今度は俺達が…」

鬼道「ああ!(リカ「ウチも協力するで!」


リカがいつになく真剣な声色で言う。


綱海「俺達も、雷門イレブンだからな!」

吹雪「ああ、勿論だよ!」

立向居「俺もやります!」

木暮「俺だって、雷門イレブンだ!」


新しく入ったメンバーも、気持ちは同じ。それぞれの思いを高め合った。


響木「お前達、準備はいいか。」

円堂「響木監督…」

響木「今回の試合は零が指揮を取る。零、」


響木が零を呼ぶと、零は普段の無気力な目から一変、試合のときの鋭い目つきに変わった。


零「…分かってますよ。今回は負けは許されません。リセットは効かない、一度きりです。」


自分の身がかかっている為か、はたまた本当に真剣なのか、零はやる気モードになっている。


零「相手が相手なだけにやりにくい人もいるかもしれませんが、その相手の為に、…本気でぶつかれ。」

「「「はい!!」」」


零は監督らしく、みんなの士気を上げる。
響木はその様子を穏やかとも厳しくとも取れるような眼差しで見ていた。


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(抜かし・CM)


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