二次創作小説(映像)※倉庫ログ

続き ( No.20 )
日時: 2013/03/27 18:06
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)



土門「一之瀬、いくぞ!」

一之瀬「おう!」


目隠しをして構える一之瀬に、土門はボールを蹴った。
木にぶつかり、跳ね返るボールの音を聞く一之瀬。
そして自分の方に来た事を耳で察知し、ボールを蹴り返した。


.


壁山と栗松は息を切らしながら坂道を走っている。


壁山「あの監督も冷たいッスよね、豪炎寺さんをあんな簡単に“出て行け”、だなんて…」

栗松「あの零さんって人も、風丸さん達を冷たくあしらって、何だか怖いでヤンス!何か、俺達を見下してる感じで……」

壁山「2人ともおっかないッス!」

栗松「次は、俺達でヤンスかねぇ…」

壁山「ぅええ!やめてくれッス〜!」


急にスピードをあげる壁山に、栗松はオロオロと着いて行った。


.


滝の前に佇む染岡と鬼道。
染岡は滝に向かって思い切りボールを蹴った。


染岡「っ、しゃあっ!! …っ…;」

鬼道「気合入ってるな。」


くすりと鬼道が笑う。
染岡はそれに反応せず、地面を蹴った。


鬼道「…豪炎寺の事が気になっているのか。」

染岡「…お前はいいのか!」

鬼道「よくはない。だが…今はやるしかないんだ!」


鬼道も同じように滝に向かってシュートを打つ。
ボールは滝の上の方までまで上り、水が飛び散った。


.


春奈「はい?」

夏未「さっきのトレーニングメニューを見せてくれないかしら。」

春奈「!! ……駄目です;」

夏未「……」


夏未の態度にか、何か拙い事でもあるのか、春奈はかなり焦っている。
春奈を訝しげな目で見る夏未。


零「監督が自主トレと言ったって彼奴等は従わない。元からメニューがあると言っておけば、監督の指示に従うよりは自主トレの方がマシだと考える。違うか?」


パソコンの画面から目を離さずに零は言った。


春奈「き、気付いてたんだね…;」

零「お前ほど分かり易い奴は初めて見たけどな。」

春奈「…;」


相変わらず毒舌な零に、苦笑する春奈。


秋「ところで、目金君は特訓いいの?」


キャラバン内で何もしていない目金。


目金「ほら、僕はイナズマキャラバンの知性ですから。」

零「どーだか。」


ギシッと、目金が体勢を崩す。
夏未は2人に言った。


夏未「する事が無いんなら2人共、手伝って下さる?」

目金「はい?」

零「………」


.


キャラバンのトランクが機械的な音を出して開く。
中からは新品のキッチンが出てきた。


秋・春「すごーい!」

夏未「フランス料理のフルコースだって作れるわ。…で、何を料理するの?」


秋と春奈は、飯盒を出して見せた。


.


目金「うぅ…冷たぁい;」

米を研ぐ目金達。
目金は水が冷たく、混ぜるのが嫌らしい。


零「男の癖に、ピーピー泣くんじゃないッスよ。」

春奈「わぁ!零君、手際がいいね!」

零「ま、これくらい出来て当然だ。」


零の方に身を乗り出す春奈。
零は得意気に鼻を鳴らす。


春奈「…? 零君、それどうしたの?」


春奈は、零の左手首を見て言った。そこには包帯が巻かれている。


零「………(秋「夏未さん…;」!」

夏未「な、何よ!///;」


零の声は秋によって遮られた。
春奈は不思議そうな顔をしている。

夏未の持っている飯盒の中には、かなり少量の水が。


秋「…予想はしてたけど…;」

夏未「いけないかしら!?///」


顔を真っ赤にしている夏未。


.


火を起こし、米をた炊く。
目金は火吹き竹で火に酸素を送る。


目金「ぅ゛、ゲホッゲホッ…;」

マネージャー「あははは…」


.


夏未「ぅわ〜、何か生きてるみた〜い…」

秋「そろそろかな…」

春奈「皆お腹空かせてるでしょうね〜…」

零「………少し、森の方へ行ってきます。」


零が立ち上がった。


秋「あ。ついでに、もうお昼が出来るから集まってって皆に伝えておいてくれるかな?」

零「りょーかーい。」


振り返らずに手をヒラヒラと振り、零は歩いて行った。


.