二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 続き ( No.22 )
- 日時: 2013/02/24 19:47
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
皆は風呂からあがり、栗松と壁山は漫才をしている。
栗松「悔しいです!」
壁山「何でやねん!あどでー、ぼくでー…」
栗松「何でやねん!」
「「「あははは…」」」
壁・栗「どうも、ありがとうございましたー。」
ガラッ
零がキャラバンから出てきた。
零「……」
円堂「! 零。今から風呂か?」
零「ええ。」
円堂「暗くなってるから気をつけろよ。」
零「…はい。」
ニカッと笑う円堂。
零は笑ってはいるものの素っ気なく答え、風呂へ歩いて行った。
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スル——
左側の袖を捲る。
零「…………」
無表情零は軽く目を瞑り、包帯が巻かれている左手首を、強く握り締めた。
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(抜かし)
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円堂「……;」
土門「……;」
壁山「がーっ、ふー…がーっ、ふー…」
円堂は観念しきったようにキャラバンを出た。
円堂「あれ?」
そこには、零が居た。
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円堂「零は、皆で寝ないのか?」
零「…暑苦しいの、嫌いなんで。」
頭の後ろで手と、足も組み、寝転がっている零。
円堂「; …そっか。」
土門「あれ?」
土門も上がってきた。
円堂「…やっぱ、壁山?」
土門「あぁ;」
零「…はぁ。」
零は何も言わず、屋根から近くにある木に飛び移った。
円堂「…どうかしたか?」
零「人が居ないからそこに居たんです。人が集まってきたから場所を変えた、それだけっすよ。」
円堂「はは;」
2人はキャラバンの屋根に寝転がって話し始めた。
その内に、零は眠っていた。
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ピーーーッ!
「「「?」」」
ピーーッピーーッピーーーッ!!
早朝。瞳子の鳴らす笛の音で、雷門イレブン達は起きた。
瞳子「起床!!出発の時間よ!」
零「…ふぁーあ。」
零は瞳子の隣で、眠たそうに欠伸をした。
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ブゥゥゥゥン———
キャラバンは、北海道に向かって進む。
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円堂「ひゃっほ〜い!遂に北海道だ!!」
円堂の大きな声で、零のうとうとしていた目が少し開いた。だが再び眠たそうになる。
零「っくしゅん。さっむ…」
くしゃみをし、鼻の赤くなった零。窓際を向き、どこかからアイマスクを取り出し自身に付け眠りだした。
風丸はそれを横目で見る。
風丸「確かに寒いな…」
目金「北海道ですからね…;」
一之瀬「シカゴくらいだね…」
キキーーーッ!
キャラバンは急停止する。
瞳子「っ…どうしたんですか?」
古株「…人だ。」
???「………;」
地蔵の前で震える少年。
円堂「…どうしたんだ?こんなとことで…」
キャラバンから降り、円堂はマフラーの少年に声をかけた。
円堂「乗れよ。」
???「あ、あああありっが、ととと…;」
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???「………」
少年タオルケットをかかて貰ったが、まだ震えている。
塔子「まだ寒い?」
???「ぁ、ううん、もう平気。」
にっこりと笑いかける少年。
秋「雪原の真ん中で何やってたの?」
???「あそこは僕にとって、思い出の場所なんだ…。…北ヶ峰って言ってね。」
古株「北ヶ峰ェ?聞いた事あるぞ。確か…雪崩が多いんだよなぁ…」
それを聞いた瞬間、少年の表情が暗くなった。
???「…うん。」
古株「ところで坊主、何処まで行くんだ?」
古株がそう聞くと、少年は目を瞑り、微笑みながら言った。
???「蹴り上げられたボールみたいに、只管真っ直ぐに…」
円堂「いいなぁその言い方!“蹴り上げられたボールみたいに真っ直ぐに”か…。なぁ、サッカーやるの?」
???「うん、スキなんだ。」
円堂「俺もサッカー大好きだよ!!」
???「…クス。」
2人は微笑み合った。
ズッドーーーン!
「「「!!?」」」
キャラバンが大きく揺れた。
古株「雪溜まりに、タイヤを取られた…; …ちょっと見てくるわ。」
古株は席を立つ。
???「ダメだよ、ヤマオヤジが来る…」
円堂「ヤマオヤジ?」
円堂が聞き返し、外の異常に目金が気付いた。
目金「…ん?」
窓の外を見る目金。
ドンッ!
窓にへばり付いているのは何か、獣のような手。目金はそのまま気絶。
次の瞬間、キャラバンはもっと激しく揺れた。
「「「!!」」」
外に居るのはどうやら熊。
その熊が、キャラバンを揺らしているらしい。
一部「ぅわぁーーーっ!!;」
マネージャー「きゃーーー!!;」
零「………」
そんな中、暢気に寝続ける零。
風丸「何でお前は寝てられるんだよ!;」
円堂「……!」
揺れが治まる。
春奈「!」
夏未「あれ…彼は…」
円堂達はさっきの少年が居ない事に気付いた。
考えられるのは外のみ。
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吹き荒れる吹雪に、白いマフラーが靡く。
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ドッシーーーン!!
「「「!!」」」
キャラバンが宙に浮かぶ。雪溜めから外れた。
鬼道「っ…!」
鬼道は外を見る。
ドサッ——
倒れた熊の後ろに、少年がサッカーボールを持って立っていた。
円堂「…!;」
???「もう出発しても大丈夫ですよ。」
キャラバンに入ってきた少年は無傷。
円堂「…まさか;」
栗松「まさかでヤンス…;」
土門「だよねぇ…;」
一之瀬「…;((コクッ」
古株「おぉ、動く!よし行くぞ!!」
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(抜かし・ED)
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