二次創作小説(映像)※倉庫ログ

続き ( No.30 )
日時: 2013/02/24 14:58
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)

目金「…こんなの付けるの、初めてなんだけど…」


塔子「結構似合ってるじゃん。」

土門「どうも〜♪」


春奈「お兄ちゃん、やった事あるの?」

鬼道「まぁ見てろ。」


鬼道は靴をセットし終え、立ち上がる。


鬼道「それにしても、いつからこの特訓を?」

吹雪「特訓てわけじゃないんだ。…小さな頃から、遊びの中で自然にね。」


遠い目でゲレンデを見る吹雪。
幼い頃、滑っていたのを思い出す。


染岡「なーんだ。結局遊びの延長じゃねぇか。俺達雷門イレブンの特訓は遊びとは違う!苦しい特訓を越えて強くなる事に意味があるんだ!」

吹雪「…やっぱりそういうの疲れるなぁ。」

染岡「何ィ!?」

吹雪「同じ“力を付ける”なら、楽しくやりたいな。」

一之瀬「一理あるよね。」

染岡「何だよ!一之瀬まで…」

一之瀬「見ろよ。円堂はやる気満々だぜ。」


円堂はボードを設置している。


円堂「俺、スノボやるの初めてなんだ!教えてくれ!」

零「実践あるのみ。」

円堂「あれ?あ?あーーーっ!!;」


零は楽しそうに笑いながら、立ち上がった円堂の膝を背後からつま先で軽く突いた。
円堂はゲレンデを滑る。


円堂「止めてくれーーっ!!;」


ゴシャッ


円堂「………;」

一之瀬「あははは…;」

零「…」


案の定、円堂は転んでしまった。


ザザッ———


他のメンバーも滑り始める。

上手い者(鬼道・一之瀬・土門)も居れば、全く駄目な者(円堂・壁山・目金・栗松)も居る。


鬼・一・土「………」

円・壁・目・栗「うわーーーっ!!;」


円堂「うわぁっ!;」

壁山「ふがっ!;」

目・栗「だぁぁああああ;;」


円堂と壁山は転び、目金と栗松はまた雪玉に混じって転がっていた。


鬼・塔「………」


並んで滑る鬼道と塔子。


塔子「……! あたしこの特訓気に入っちゃった!」


春奈「凄ーい!」

零「…っくし!」


春奈の隣。零はクシャミをし、鼻を擦った。


風丸「………
(見えない…スピードに慣れていないせいなのか…)
…! だぁっ!!;」


風丸は目の前から転がってくる雪玉に気付かず、突撃してしまった。


目・栗「ぎゃぁぁあああ!;」


未だ転がっている2人。


円堂「………っぷはぁ!」


円堂は雪溜まりから顔を出す。


円堂「…絶対に風になってやる!(吹雪「キャプテーン!」?」


円堂は振り向く。
ゲレンデのへりを滑っている吹雪。


吹雪「楽しむんだよ!楽しんだら、体の方が付いて来るよ!」

染岡「…………チッ。」


染岡は吹雪達を見下ろし、小さく舌打ちした。


零「…帰る。」

春奈「ぇ…」


零はくるりと向きを変え、キャラバンの方へ向かう。


秋「練習、見ないの?」

零「寒いの我慢してまで、皆の練習見なくてもいいですし。」

夏未「…」


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歩いている零。いつもの笑みではなく、俯き、深く沈んだような表情。
頬はさっきよりも赤かった。


零「………っ//;」


零は転びかけた。だが、肩辺りを誰か——赤髪の少年が支えている。が支えている。
その少年は零を抱え上げ、ザクザクと足音を立てながら、キャラバンの方へ歩いて行った。


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(CM)


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