二次創作小説(映像)※倉庫ログ

続き ( No.34 )
日時: 2013/02/24 15:34
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)

響木「………」


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塔子「ちっくしょー!あのシュート止められなかった!!」

壁山「悔しいッス…」

円堂「でも、あの二重のディフェンスとマジン・ザ・ハンドなら、防げるはずだ!三重なら、鬼に金棒だろ!?」


自信満々に言う円堂を他所に、瞳子は吹雪に話しかけた。


瞳子「吹雪君、シュートは解禁よ。後半はFWに上がって。」

吹雪「え?」

瞳子「点を取りにいくわ。」

「「「………」」」


訳が分からなさそうな雷門イレブンは、沈黙した。
鬼道だけは考える体勢に入っている。


栗松「…でも、ディフェンスはどうするでヤンス?」

零「まだ気付きませんか?」


零が口を開く。


零「皆さんは、ジェミニストームの動きに対応出来ているじゃないですか。」


“当たり前”というように微笑む零。鬼道はフッと笑う。
円堂はにこっと笑い、瞳子の方を向いた。


円堂「俺も、もう大丈夫です!」

瞳子「…分かったようね。」

鬼道「えぇ。」

春奈「どういう事?お兄ちゃん。」

鬼道「俺達はスピードに対抗する特訓をしたが、実際に奴等のスピードに慣れるには時間が掛かる。だから前半は、守備の人数を増やしていた…」

風丸「なるほど!失点のリスクを減らして…」

土門「奴等のスピードを把握するためか…」

目金「それじゃあ、吹雪君をDFに専念させたのは…」

栗松「中盤が突破されたら、あのスピードでなければ防げないからでヤンスね!」


皆は納得したようだ。


春奈「最初から説明してくれればいいのに…」


秋は春奈の言葉に反応し、瞳子を見た。


瞳子「…」

秋「でも、自分達で答えを見つける方が、絶対に力になるわ!零君も言ってたじゃない。」


秋は瞳子をフォローするように、慌てて言葉を返す。


円堂「そうさ!答えを知りたければ、汗を掻けばいいんだ!!」

瞳子「…クス。」

円堂「吹雪!どんどんゴールを狙っていけ!」

吹雪「うん!やってみるよ。」

染岡「っ…」

吹雪「……」


零は一之瀬の元へ行った。


零「一之瀬さん。」

一之瀬「! …何?」


一之瀬は振り返る。


零「あの女のMFの口元…よく見てみて下さい。」

一之瀬「ぇ?」


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(抜かし)

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攻めるパンドラに、鬼道と一之瀬が立ちはだかる。


鬼道「……
(…どうやって連携しているんだ…)」

一之瀬「……
(口元って…一体何が…?)


パンドラは左に舌なめずりした。


一之瀬「! …そうか!」

パンドラ「っ!」


パンドラはイオにパス。
一之瀬は素早く反応した。


一之瀬「フレイムダンス!!」


零「気付いたか。」


イオ「ぅ゛っ…;」


ボールはグラウンドの外へ。


ピーーーッ!


レーゼ「!?;」


[ついに出たーー!!一之瀬の必殺技だぁっ!!]


レーゼ「まただと…?;馬鹿な!」


風丸「やったな!凄い技じゃないか!」

鬼道「何故分かったんだ。」

一之瀬「癖があるんだよ。パスを出す方向が分かるんだ!」


駆け寄ってきた者達に、一之瀬は得意気に言った。


風丸「癖が?」

塔子「宇宙人にも癖があるんだ…」

一之瀬「て言っても、気付いたのは俺じゃなくて…」


ちらりとベンチを見る一之瀬。


一之瀬「零なんだ。」

風丸「零が…」

塔子「さっすが零だな!」


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(抜かし)



[円堂止めたぁ!!]


秋「やったぁ!!」


春奈は秋に抱きつく。


夏未「…クス。」

零「…」


円堂「行くぞ!反撃だ!」



(抜かし)



[試合終了ーーーっ!!雷門イレブンが、エイリア学園ジェミニストームを打ち破ったぁああ!!もうサッカーによる学校の破壊は起こらない!これで地球は救われた!!]


瞳子「……クス」

零「………」


吹雪「……ふぅ。」


目の色は灰色に戻った。


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(抜かし)


皆、それぞれ喜びを分かち合っている。あの瞳子でさえも。

…ただ1人


零「…“第一段階”、クリア。」


零は切なげに微笑み、パソコンを閉じた。


風丸「…! ……」


風丸はまた零の行動に気付く。


レーゼ「…お前達は知らないんだ…」

一部「?」

レーゼ「本当のエイリア学園の恐ろしさを…;」

瞳子「…」

零「……」

レーゼ「我々はセカンドランクに過ぎない…。我々の力など、“イプシロン”に比べれば……;」


辺りが黒い霧に覆われた。
そして何処からか声が聞こえる。


「無様だな、レーゼ。」


円堂「! …何だ?;」


赤い光が放たれる。光の方に身体ごと視線を向ける零。
其処には、11人の人影が。


零「…」

レーゼ「…デザーム様…;」

デザーム「覚悟は出来ているな…お前達を“追放”する。」


デザームと呼ばれる男は、黒地に赤い模様のついたボールを掲げた。


レーゼ「デザーム様…;」


レーゼは四つん這いになった。
ジェミニストームに向かって、黒いボールが撃たれる。


JS「!!」


ジェミニストームの真ん中辺りに来るとボールは一時停止し、真っ赤な光を放った。
その光は一点に集まり、吸い込まれるように消えた。

光と共に、ジェミニストームも消えた。


「「「!!」」」

円堂「っ!」


円堂はデザームの方を見る。
デザーム達の方は赤く光り、彼等も消えかかっていた。


デザーム「我等は、エイリア学園ファーストランクチーム・イプシロン。地球の民達は、やがてエイリア学園の真の力を知るだろう。」


そう言ってイプシロンは完全に消えた。


「「「…………」」」

瞳子「……」

零「………」

円堂「…“イプシロン”。宇宙人との戦いは、まだ、終わってないんだ…!!」


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(抜かし・ED)


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