二次創作小説(映像)※倉庫ログ

第43話「じいちゃんの究極奥義!」 ( No.67 )
日時: 2013/02/25 20:03
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)

ブゥゥゥゥン——


キャラバンは『福岡』と書かれた看板をくぐった。


円堂「じいちゃんのもう1つのノートを手に入れるぞ!」

「「「おう!!」」」

リカ「何やよう分からへんけど、ノートやァ♪」

秋「ていうか、何で貴方が…」

リカ「ええやん…ウチとダーリンは一心同体やん!切っても切れへん仲やねんからァ♪」

一之瀬「あははは…」


円堂「いいじゃないか、仲間が増えて。」

リカ「せやせや!さすがキャプテンは言う事が違うわァ!」

秋「はあ…」


零「また騒がしくなるなぁ。」

風丸「ああ…」


こうしてキャラバンにリカが参加した。


ブゥゥゥゥン——


.


(OP・抜かし)


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校長室で、円堂・夏未・瞳子・零は校長の話を聞く事になった。
校長と3人はソファに座っているが、零は校長と向かい合った壁に寄りかかっている。


円堂「聞かせて下さい、じいちゃんの話!」

陽校「よかよか。…大介は、情熱がスパークするサッカー馬鹿やったばい。寝ても覚めても、サッカーの事しか考えんかったとよ…」


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(過去話抜かし)


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円堂「……」

陽校「それだけやなかぞー?」

瞳・夏・零「……」


目をキラキラと輝かせている円堂と、驚いているような呆れているような瞳子達。


陽校「よく2人で、猪狩りばしたもんたい。」

円・夏/瞳「猪!?/!」

陽校「大介が倒したのが、ほれ、そいつたい。」


校長は壁にかけてある猪の頭を首で示した。


円堂「すげー、じいちゃん…」
夏・瞳「……」

円堂「キーパーの練習はしたんですか?」

陽校「ああ。古タイヤをロープにぶら下げてなァ。」

円堂「え!」


円堂は驚いたように立ち上がる。


円堂「俺…おんなじ事やってました…」

陽校「そうか、さすが大介の孫ばい。(零「昔の話はそこまでにして…」!」

零「そろそろ、本題に入りませんか?」

瞳子「円堂大介のノートというのは?」


俯いて話を聞いていた零は顔を上げ、営業的な笑みで校長を見る。
瞳子も零の意見に便乗した。


陽校「ああ…裏ノートの事たいね?」

円・夏「裏ノート?」


校長は立ち上がる。


陽校「表のノートには書けん事ばかり書いてある、恐ろしかノートばい。」


窓際に立つ校長。


陽校「…あれは、死ぬちょこっと前の事やった。大介が、突然私を訪ねてきて…1冊のノートば託したとよ…」

円・夏「……」


円堂と夏未はテーブルに置かれたノートを見る。


陽校「もし、俺に何かあったら処分してくれ。ばってん…あげん事に…」

円堂「…」


校長は涙目に、円堂は真剣な眼差しを校長に向ける。


陽校「大介…空の向こうでも、サッカーばしよるとか?お前の頼みだったが、捨てる事は出来んかった…。いつか、受け継ぐべき者が、現れるやとうちゅ思うてなァ…」


校長は円堂に振り返る。


円堂「………」

陽校「……((ニコ」


校長が静かに頷くと、円堂もハッとして頷いた。


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(ちょっと抜かし)



円堂「“パッと開かずグッと握ってダン、ギューン、ドカン”!」

夏・瞳・零「……」

瞳子「円堂君のおじいさんって…」

零「国語の成績どんくらいだったんスか。」


瞳子でさえ呆れ、零は失笑を浴びせる。


陽校「さすが、スパークするサッカー馬鹿の文章たい。…お前らしかばい大介…」


目頭を押さえる校長。


夏・瞳・零「……」

円堂「凄ェんだ…他にも色々あるんだぜ、究極奥義が!… !」


言葉を詰まらせる円堂。


夏未「どうしたの?」

円堂「…ここに…“この究極奥義は未完成”って…」

夏未「“未完成”…やっぱり完成させられなかったのね…」


円堂は屈めていた腰を戻した。



(ちょっと抜かし)



立向居「円堂さん…!」


立向居は両手で円堂の手を掴み、上下にぶんぶんと振った。


立向居「感激です!俺もうこの手一生洗いません!」

円堂「いや、御飯の前には洗った方がいいぞ?」

立向居「ですよね…」

円・立「あはははは…!」


雷門イレブン「……」

零「何、あれ。」


呆れて見ている壁山達。
零は笑みながらも半目になっている。


円堂「君もサッカー好きなのか?」

立向居「はい、大好きです!」

戸田「立向居は元々、MFだったんだけど、円堂君に憧れて、キーパーに転向したんだ。」

円堂「それ、本当なのか?」

立向居「は、はい…」


立向居は更に頬を染める。


戸田「立向居、“アレ”を見せるんじゃなかったのか?」

立向居「!」

円堂「何だい?“アレ”って…」

立向居「俺が習得したキーパー技です…でも、円堂さんに見せるのは緊張するな…」


俯き、もぞもぞと指を絡ませる立向居。


円堂「見てみたいな!」

立向居「! 本当ですか!?」


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(抜かし・CM)


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続き ( No.68 )
日時: 2013/03/13 18:31
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)

ボールはまっすぐとゴールに向かう。


立向居「……ゴッドハンド!!」


円堂とは違う水色のゴッドハンドを繰り出した。
立向居は一之瀬のシュートを止める。


一之瀬「!」

円堂「!」

一部「!!」


ゴッドハンドを出した事に驚く一部の雷門イレブン。
辺りは静まり返る。


立向居「………」


立向居は顔を上げ、ニコリと笑った。


一之瀬「……」

鬼・塔・戸・風・零「……」


鬼堂達は驚いたように無言になり、零は全くの無表情。
戸田は得意気に微笑んでいる。



(ちょっと抜かし)



円堂は立向居に背を向けた。


円堂「…行くぞ。」

立向居「! はい!」


立向居も円堂と背中合わせになるように向きを変える。


円・立「………ゴッドハンド!!」

鬼・塔・戸・風/零「!/…」


凄い光が空高くまで昇り、シュウウウ、と消えていった。


「「「………」」」

円・立「………」

土門「……((ゴクッ ほ、本物だ…」


砂埃が治まった。


円堂「凄いよ立向居!お前のゴッドハンドは本物だ!」

立向居「あ、ありがとうございます!俺、もっともっと強くなります!」

円堂「ああ。そのためにはもっともっと特訓だ!」

立向居「はい!(戸田「良かったな立向居。」! はい!」


戸田が歩み寄る。


戸田「どうだい?俺達と合同練習しないか?」


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ボールが蹴り上げられる。
風丸と戸田はボールを奪い合う。
黒田は鬼道をマークする。
木暮は石山からボールを奪う。


マネ・零・瞳「……」

陽校「よかよか。青春たい。」


円堂はシュートを受け止める。


円堂「もう一丁!……
(どうやったら正義の鉄拳が出せるんだ…)」


円堂は掌を見つめる。


円堂「(“パッと開かず、グッと握って、ダン、ギュン、ドカン”て…)
(一之瀬「円堂!」ん!どぅっ!!」


円堂は顔面にボールを受けた。


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(抜かし)


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テーブルにコトリとカレーが置かれる。


壁山「うーあ、美味そうッス!」

「「「頂きまーす!」」」


目金「ほほーうこれはなかなか美味しそうですねェ…ぁむ」


目金は一口カレーを口に含むと一旦停止した。


目金「……ひぇぇえええっ!!辛ぁぁあああ!!」


口から火を吹いて顔を左右に強く振っている。


木暮「…ウッシッシッシ♪」

壁山「そ、それは…」

土門「お前なァ…」


木暮は片手にタバスコを持っていた。


立向居「…」

木暮「フフ…」

立向居「…ぁむ。…」

木暮「…?」


何の反応も示さない立向居。
木暮は不思議に思って立向居のカレーを一口食べる。


木暮「……ぎゃーーーっ!!」

立向居「美味しいですね!お代わりしてもいいですか?」


木暮が火を吹いているのに対し、平然としている立向居。


土門「立向居、お前…」

壁山「か、辛くないんスか?」

立向居「ああ。俺、辛いの平気なんですよ!」


立向居の背後では、木暮と目金が火を吹きながら走り回っている。


風丸「ん……あれ、零は?」


カレーを一口食べて、風丸が言った。


円堂「あ、ホントだ居ない…」

一之瀬「零なら大丈夫じゃない?よく居なくなるし…」


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(円堂・吹雪・立向居の会話)


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鈴虫やクツワムシの鳴声。


カタカタカタカタ——


それに混じったキーを押す音。


零「………」


カタカタカタカタ...


裏庭の木の下、1人でパソコンを点けて何かをしている様子の零。やはり笑顔だった。
画面には沢山の文章が映っている。


『ERROR!』


いきなり赤い文字で、“ERROR!”と点滅している文字が書かれたタブが出てきた。
零が迷わずタブを消すと、また長い文の書かれたタブが映された。


『このデータを読み込むにはパスワードを入れる必要があります。
パスワードを入力して下さい。
[____]』


零「…ふぅ。」


零は溜息をつき、また何か文字を打ち出した。


.

.

.


翌日。陽花戸中のグラウンドには準備万端のサッカー部達。


瞳子「吹雪君、貴方はFWに入って。」

吹雪「…はい。」

リカ「イプシロン時みたいに頼むで!」

吹雪「………」

零「……」


吹雪は少し俯く。
そんな吹雪を零はいつもと代わらない薄笑いで見ていた。


ピーーーッ!


リカは吹雪にパス。吹雪は敵陣に攻め込む。


[さあ雷門中のキックオフから始まりましたァ!!雷門中対、陽花戸中の練習試合!吹雪があがっていきます!]


吹雪「………!」


吹雪は戸田にボールを奪われる。


[おっと吹雪らしくないぞ!?戸田にボールを奪われたァ!戸田は雷門サイドに入り込む!]


リカ「何しとんのやストライカーさん!」


夏未「どうしたのかしら…」

春奈「いつもだと吹雪さん、力押しで攻め込むのに…」

零「……」



(抜かし・ED)


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次回予告 ( No.69 )
日時: 2012/06/21 20:47
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)


究極奥義、正義の鉄拳対、立向居版、マジン・ザ・ハンド!

陽花戸中との試合の最中さなか、俺と立向居の新たな挑戦が始まる。



次回イナズマイレブン、

「もうひとつのマジン・ザ・ハンド!」

これが超次元サッカーだ!!



キャプテン、今日の格言!

「努力は必ず結果につながる!!」

以上!!