二次創作小説(映像)※倉庫ログ

続き ( No.7 )
日時: 2013/02/21 21:23
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)

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(抜かし)

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響木「準備が出来次第出発だ。円堂、頼んだぞ。」

円堂「え?」

風丸「頼んだぞって、監督は?」


一気に鎮まる円堂達。


響木「俺は行かん。」

「「「えぇえ!!」」」


雷門「響木監督には、私から頼んでいる事があるのだ。これもエイリア学園と戦うために必要な事でな……」

円堂「そんなぁ…じゃあ俺達、監督無しぃ?;」

染岡「理事長…;」

壁山「俺、監督居ないなんて嫌ッス!;」

栗松「俺もでヤンス…;」


涙を浮かべる2人。


響木「心配するな。」


ピー…


エレベーターの扉が開く。
中には女性が立っていた。


雷門「紹介しよう。新監督の、吉良瞳子君だ。」

「「「えぇえ!!」」」


エレベーターが閉まる。


瞳子「…ちょっとがっかりですね、理事長。」


瞳子は髪を慣らして強気に言う。


円・豪「…」

マネージャー「……」

瞳子「監督が居ないと何も出来ないお子様の集まりだったとは、思いませんでした。」

壁山「……;」


壁山は震えている。
瞳子が前にツカツカと進んでいくところを黙って見つめる雷門イレブン。


瞳子「本当にこの子達に地球の未来は託せるんですか?彼らは一度、エイリア学園に負けているんですよ?(円堂「だから勝つんです!」……」


瞳子は円堂に振り返る。


円堂「一度負けた事は、次の勝利に繋がるんです!」


真っ直ぐと瞳子を捕らえる円堂達の視線。


瞳子「…頼もしいわね。でも私のサッカーは今までとは違うわよ?………覚悟しておいて!」


振り返って言った。


「一度負けた事は次の勝利に繋がる、か…」


地下の影の方から声が聞こえる。
思わず其方を見る雷門イレブン達。


???「レーゼ風に言えば、“失敗は成功の元”…って奴ですか。でも無駄な犠牲を払ってまで失敗することもなかったんじゃないすか?」


部屋の隅、影であまり目立たない場所に、誰かが凭れて立っていた。
???は相変わらず薄く笑みを浮かべ、腕を組んでゆっくりと円堂達に向かってくる。


???「特にアンタ。」


円堂を指差す???。


???「無駄なやる気でチーム全員をボロボロにさせて、結局はこうなった。勝ち目の無い試合にあそこまで拘るなんて…もし彼奴等が負けていたって、僕が助けたのに。」

風丸「無駄なやる気って…どういう事だよ!」

???「無駄は無駄です。アンタだって、此奴を気遣ってシュート喰らってたじゃないスか。結果はそこまで変わらないのに。」

風丸「何…!」

???「どこか違ってます?」

風丸「違うとか正しいとかじゃなくて、気持ちの問題だろ!」

???「はァ?」


どこか馬鹿にしたような笑みで風丸の言葉に小首を傾げる。


雷門「落ち着け皆。…この子は、雷門イレブンの副監督として旅に同行してくれる新しいメンバーだ。」

「「「!?」」」


驚く雷門イレブン。


風丸「副監督って…歳だって俺達と変わらないじゃないですか!」

???「1個下っすよー?」

風丸「尚更だ!」


ケラケラと笑いながら風丸に対応する???。


???「ギャーギャーギャーギャー、喧しいなぁ…ガキじゃあるまいし、決まった事に文句つけねェで現実を受け入れて下さいよ。僕だって頼まれてやってるんだから。ていうか、自己紹介ぐらいさせろよなー。」


???は目を伏せ、言葉とは裏腹に笑いながら理事長の方へ歩いていく。


???「…雨城零。」


零は新監督、吉良瞳子の方を見、言葉を少し切った。


零「……宜しく。」

「「「………」」」

瞳子「…………」


零はニッコリと笑った。


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(抜かし)


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『先程襲撃現場で、中学校連続破壊事件の際に、宇宙人が学校破壊に使ったものと同一と思われる黒いサッカーボールが発見されました。』


円堂「黒いサッカーボール…!」


モニターに映った、破壊された巨シカ像と黒いサッカーボールを見ている円堂達。


零「更にエイリア学園は、総理大臣も連れ去ったらしいです。」

一部「!!」


ウィィィィン———


丁度その時、豪炎寺がやって来た。


円堂「豪炎寺!」

豪炎寺「ああ…遅れてすまなかった。」

瞳子「………」


瞳子は豪炎寺を見た。
豪炎寺は雷門イレブンの一番端に行き、一礼した。


零「…全員揃いましたね?アンタ達の為に簡潔に説明します。」


そう言って、零は薄く笑みながらモニターの前に立った。


栗松「何か、偉そうでヤンスね…」

壁山「そうッスね…」


2人の私語に、零は反応した。
栗松と壁山は零の視線に怯んだが、零はすぐに目線を正面に戻し、話を続けた。


零「財前総理は、謎の集団に連れ去られた。その集団は、エイリア学園と何らかの関係があると見ています。」

豪炎寺「!!」

瞳子「出発よ!エイリア学園と、すぐに戦う事になるかもしれないわ。」

雷門「瞳子君、零君…円堂君達を頼む。情報は随時、“イナズマキャラバン”に転送する。」

瞳子「お願いします。」

零「……」

円堂「…“イナズマキャラバン”?」


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(抜かし)

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一之瀬の隣に土門。

壁山は必死にシートベルトを締めようとしている。

鬼道は1人で。

零は1人で座っていたようだが、円堂と風丸が隣に来た(正確に言えば、円堂に押された風丸が何か零の隣になった)。
風丸は零を睨み、零はそれを全く気にしないかのように薄ら笑っている。


瞳子「イナズマキャラバン…発進スタンバイ!」

壁山「((カチッ……ほっ…;」


ガシャンッと、キャラバンは床ごと上がっていく。


目金「うぉ〜〜う…;」


興奮する目金。

グラウンドは切れ目が入り、道が出来る。
その様子を、モニターで理事長達は見ていた。


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雷門「………」

火来「………」

響木「…頼むぞ、円堂……」


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円堂「イナズマキャラバン…」

豪炎寺「…」

鬼道「…」

「「「発進!!」」」


キャラバンは、先程出来た道を通って地下から顔を出した。
そのまま雷門を出て、道路を走る。


風丸「………」


怪しむような目で零を見ている風丸。


染岡「………」

一之瀬「………」

土門「………」


何かを考えている染岡。
外を見る一之瀬。
自分の拳を見る土門


壁山「………;」

栗・目「………」

秋・夏・春「………」

円堂「………」

瞳子「………」

零「………」


切なげに空を仰ぐ瞳子。
風丸の視線を完全無視して、窓枠に肘を突いて外を見る零。


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(抜かし・ED)

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