二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 続き ( No.75 )
- 日時: 2013/02/25 20:34
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
吹雪「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ…ぅおおおおっ!!」
シュートが放たれた。
瞳子「!」
円堂「吹雪!」
吹雪「〜〜っ…わああっ!!」
吹雪はボールを顔面に喰らい、シュートはゴールを反れた。
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風丸「………勝てない。…実力が、違い過ぎるよ…」
皆が吹雪を囲んでいる中、風丸は1人離れた場所に居た。
立向居「俺、救急車呼んできます!」
立向居が吹雪を離れたのとほぼ同時に、グランが吹雪達の方へ歩み寄った。
壁山「吹雪さん!」
鬼道「吹雪!」
何度呼んでも吹雪は起きない。
グラン「……大丈夫かな。」
ハウザー「行こうぜグラン、こんな奴等とやってもウォーミングアップにもなりゃしない。」
風丸「!!」
風丸はジェネシスの去っていく後姿を見ていた。
風丸「………;」
グラン「…円堂君、………」
瞳子「……」
零「…」
言葉を切り、瞳子を見るグラン。
その様子を冷笑しながら見ている零。
グラン「……それじゃあ…」
円堂「!」
グランはジェネシス達の所へ行き、ジェネシスは紫色の煙に包まれて消えた。
零「……」
風丸「………」
.
瞳子「ありがとうございました。」
瞳子は医師に礼を言った。
病室では、眠っている吹雪。
瞳子と零はカーテンの前に、風丸は皆と離れた所に1人で居た。
夏未「でも良かったわね。大事に至らなくて…」
秋「ええ…」
(ちょっと抜かし)
鬼道「…監督達は何か知ってるんじゃないですか?」
瞳子「!」
皆瞳子達を見る。
瞳子は目を反らした。
円堂「何か知ってるんですか?」
瞳子「…」
零「…」
焦ったような瞳子に反し、零は落ち着いている。
円堂「監督、零!」
瞳子「…っ…」
瞳子は意を決したように円堂達を見た。
瞳子「吹雪君には、弟が居たの。」
春奈「“居た”…?」
瞳子「アツヤ君と言って、ジュニアチームで、吹雪君と一緒にサッカーをやっていた…
“兄がボールを取って、弟がシュートを決める”…完璧なディフェンスフォワードコンビだった。
…でもある日、事故が起きた。」
円堂「事故?」
瞳子「サッカーの試合が終わって、車で家に帰る途中…」
『頑張れよ、2人共。』
『『うん!』』
『…?』
瞳子「雪崩が…」
『きゃあああっ!!』
「「「……」」」
瞳子「運良く車から放り出された吹雪君は助かったけど…アツヤ君と、ご両親は……」
瞳子は目を閉じた。
一之瀬「そんな事が…」
瞳子「そして、それ以来吹雪君の中には、アツヤ君の人格が生まれたの。」
木暮「アツヤの…人格…?」
瞳子「吹雪君の中に、2人の人格が存在するのよ。」
一之瀬「それじゃあもしかして、エターナルブリザードは…」
瞳子「アツヤ君の必殺技。」
「「「!!」」」
驚愕を隠せない雷門イレブン。
土門「つまり、エターナルブリザードを撃つ時の吹雪は…アツヤになってたって事か…!」
壁山「でも、本当にそんな事出来るんスか?2つの人格を使い分けるなんて…」
瞳子「難しいでしょうね…だから、吹雪君はエイリア学園との過酷な戦いで、その微妙な心のバランスが崩れてしまったのかもしれない…」
秋「ぇ……“崩れてしまった”…」
瞳子「ええ。」
秋「『ええ』って…そんな…だったら、どうして吹雪君をチームに入れたんですか!」
瞳子「っ…!」
秋の発言に驚く瞳子。
秋「監督も零君も…知ってたんですよね?吹雪君の過去に何があったのか…だったら、今日みたいな事が起こるかもしれないって事、分かってたはずじゃないですか!!」
瞳子「!!」
秋「なのにどうして吹雪君を…。…エイリア学園に勝つためですか…」
一之瀬「…」
秋「エイリア学園に勝てれば、吹雪君がどうなってもいいんですか!?」
瞳子「…」
一之瀬「秋、言い過ぎだ。」
秋「だって……」
秋は一之瀬に落ち着かせられた。
瞳子「………それが、私の使命です。」
瞳子はそう言って病室を出て行った。
秋「……監督…」
「「「………」」」
沈黙した。
零「確かに、監督や僕に責任があると思います。」
秋「!」
沈黙を破った零は目を伏せて笑んでいる。
零「監督はエイリア学園を倒す事に必死だったし、僕は士郎に気を遣う事が出来なかった。でも、全部僕等に責任押し付けるのは違うと思いますよ。」
「「「!」」」
零「士郎を頼ってパスして、『決めてくれ』ってプレッシャー掛けたの誰ですか?『決めてくれる』って期待したの、誰ですか?」
「「「…」」」
零「原因は僕等にあるけど、トドメ刺したんはアンタ等だろ。そんなアンタ等に監督を責める責任はないし、口に出さずとも中傷する権利もありゃしませんよ。責任逃れに聞こえるかもしれませんけど、事実です。」
円堂「…」
零「まァ、今はこうやって誰かに責任押し付けてる場合じゃないと思いますけどね。」
零は眉を下げて困ったように笑う。
零「チームの問題も戦い方も、ちゃんと考えてみる事が今出来る精一杯の事じゃないですか?…エイリア学園を倒すためにも。」
「「「!」」」
風丸「…」
零はそう言い残して病室を去った。
塔子「エイリア学園を、倒すために…」
円堂「鬼道。」
鬼道「うん。」
一之瀬「やろう。」
土門「ああ!」
壁山「賛成ッス!」
目金「僕も賛同します!」
リカ「ウチもや!」
風丸「……」
円堂「そうだな。吹雪のために…そして、エイリア学園に勝つために!」
リカ「そやそや!そのノリやで!」
風丸は病室を後にした。
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(瞳子・夏未・風丸の離脱・ED)
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