二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 第29話「倒せ!黒の11人!!」 ( No.9 )
- 日時: 2013/02/21 21:44
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
キャラバン——
円堂「なあ、零は何処の中学なんだ?」
円堂は興味津々で聞いて来る。零は薄ら笑いを崩さず、視線を変えずに答える。
零「…行ってませんよ。」
風丸「ぇ…けど、義務教育だろ?」
風丸だけでなく、キャラバン全員が零の方に注目した。
零「飛び級で大卒しました。」
「「「……;」」」
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(OP)
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奈良——
雷門イレブンは奈良シカ公園に到着した。
だが、奈良シカ公園の前には沢山のパトカー・警備員が居り、とても入れそうな状況ではない。
瞳子監督が交渉に行っているが、まともに話を聞いてくれない。
雷門イレブンは、キャラバンの中から外を見ているだけだった。
栗松「中には、入れそうもないでヤンスねぇ…」
染岡「此処まで来て門前払いかよ…」
円堂は悔しそうに外を見ていたが、立ち上がって自分も見に行くと言った。
秋「ちょっと、此処で待てって監督に言われたじゃない!」
秋の言う事も無視して円堂は外に出ようとした。
零「…待ちな。」
円堂「! …零。」
零「はぁ…。しょうがないな…」
零は眉を下げて笑いながらそれだけ呟き、キャラバンを降りた。
零「そこのザコ共ー。恐縮っすけど、そこ通して貰えますー?」
かなり緩い敬語で警備員に交渉する零。
警備員1「しかし、此処は関係者以外…(警備員2「((コソッおい!」え?…」
警備員は何かを思い出したかのように焦りだし、謝りながら道を開けてくれた。
零「どーも。」
警備員1・2「お気を付けて!!」
.
雷門イレブンは、何とか中に入る事が出来た。
中は橋や像が壊れ、無残な姿になっていた。
円堂「これは酷いな…」
染岡「畜生、エイリア学園め…」
円堂「…よし!必ず奴らの手掛かりを掴むぞ!!」
一部「おーーっ!!」
夏未・零・瞳子以外のイレブンは、公園内を探し始めた。
夏未「総理大臣を狙うなんて…目的は何なのかしら…」
夏未の話を余所に、瞳子は何か考え込んでいた。
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(抜かし)
.
壁山「あったッス〜〜!!」
円堂「…!」
壁山の叫びで、雷門イレブンは池に集まった。
どうやら壁山は、黒いボールを見つけたらしい。
円堂「っく…んんん〜〜っ!!;」
円堂は黒いボールを持とうと手を掛けた。だが
ドッシーン!!
ボールは持ち上がらず、地面に叩き付けられた。
円堂「お、重い…;こんな物を、軽々と蹴っていたのか……;」
レーゼ達の事を思い出す。
「「「………」」」
零「ちょっと貸して。」
円堂「あ…」
零は黒いボールを片手で拾った。
一部「!!」
零「…これ、誰も持てないんすか?」
指の上でボールを回す零。
染岡は、ボールをジトッとした目で見ていた。
染岡「ていうかお前、んなもん使いこなせるなんて、宇宙人みてぇだな。」
零「こんなもんも使いこなせないなんて、最近の若者はだらしないなー。」
染岡「何ィ!?」
零「あ、何か聞こえました?」
染岡「〜〜〜っ!」
染岡の嫌味を呆れた笑顔で返す零。
染岡の額には青筋が浮き出ていたが、零は無視した。
???「エイリアは何処だ!」
突然聞こえた男の声に、皆は反応する。
見た先には、スーツを着た大人達が居た。
???「もう逃がさんぞ、エイリア学園の宇宙人!!」
円堂「え?」
風丸「俺達の事か…?」
零「………」
大人達のリーダーらしき男が、此方に走ってきた。
- 続き ( No.10 )
- 日時: 2013/02/21 21:46
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
???「財前総理は何処だ!何処へ連れ去った!?」
円堂「ねぇ、あの〜、ちょっと…」
???「黙れ!その黒いサッカーボールが何よりの証拠だ!!」
男は、零が未だ指の上で回し続けているボールを指差した。
円堂「! ち、違う、違います!これは池に落ちてて…」
???「惚けるつもりか…」
円堂「本当です!!」
他の大人達もぞろぞろと集まってきた。
???「我々は、総理大臣警護のSPだ。」
風丸「だからと言って、いきなり宇宙人扱呼ばわりするのは失礼じゃありませんか!!」
風丸の反論に壁山が頷く。
???「宇宙人は何処だ!!」
円堂「ん?」
今度は中学生くらいの女の子が出てきた。
円堂「だから、俺達は宇宙人じゃないって!」
???「……!」
女の子は零を見て何かに気付いた。零は余所見をしている。
そして、何かを思いついたらしい。
円堂「俺達はフットボールフロンティアで優勝しt…!」
女の子は円堂の前に立ち、口を開いた。
???「動かぬ証拠があるのに、往生際の悪い宇宙人ね。」
女の子は、零が回しているボールを見た。
風丸「((コソッ いい加減それ止めろよ!」
零「…ん。」
零はボールを地面に投げ捨てた。
円堂「何度言ったら分かるんだ!俺達は!宇宙人じゃ!ないっ!!」
栗松「キャプテンの言う通りでヤンス!」
染岡「俺達の何処が宇宙人に見えるんだよ!!」
風丸「疑うにも程がある!!」
壁山「((コクッ」
女の子は腕を組んで更に雷門を挑発する。
???「そうやって必死に否定するところが益々怪しい。」
円堂「宇宙人じゃないったら、宇宙人じゃない!!」
???「いいや!宇宙人だ!!」
円堂「宇宙人じゃない!!」
???「宇宙人だ!!」
円堂「違う!!」
2人は暫く睨み合っていた。
???「…よし。」
女の子は円堂から離れ、満足気に笑った。
???「其処まで言うなら、証明して貰おうか!」
円堂「あぁ!臨むところだ!!」
???「………((クスッ」
.
グラウンド——
夏未「何でサッカーなのよ。」
瞳子「さぁ。でもやって損はないわ。…大人相手に彼らがどれだけ戦えるか、見てみたいの。」
円堂・鬼道・風丸・豪炎寺・染岡は、作戦会議をしている。
円堂「向こうが大人だからって怯むな。ピッチに立ったら、同じサッカー選手だ!」
染岡「あぁ!どんどんゴールを決めてやる!!」
風丸「でも相手が相手だけに、体力的差がある。ペース配分に注意しないと…」
土門「しかもこっちは、1人足りないしな…」
円堂「…零!」
円堂は零の方を向いた。
円堂「お前、出られるか?」
零「…………」
零は何も言わずに、ベンチに足を組んで座っている。
染岡「彼奴、入れるのか?」
風丸「レーゼのシュートを蹴り返していたし…エイリア学園のボールも、使いこなしてたな。」
鬼道「大きな戦力になる事は間違いない。」
零は円堂達の方を見て、言った。
零「プレイする気なんて更々無いですよ。僕が頼まれたのは副監督だけですから。…僕の得になる訳でもないし。」
風・染「……」
冷たく言い払う零。風丸や染岡が零を睨む。
円堂「…そっか。よし皆!足りない分は、全員でカバーするぞ!!」
鬼道「…一体どんなプレイをするチームなんだ?」
鬼道が呟く。
零「…SPフィクサーズは、サッカーで体を鍛えて総理を護衛している。即ち、サッカーで体を鍛えてるって事ですね。」
零はパソコンの画面を見ながら説明した。
(抜かし)
零・瞳・マネ「………」
ガサガサッ ガササッ
後の茂みから歯の擦れる音。
秋・春「?」
「ほぃやぁあっ!!」
茂みからは、自転車に乗った角馬が飛び出てきた。
角馬は秋と春奈の前で自転車を止める。
角馬「…間に合いましたね!」
秋「角馬君!何でここに!?;」
角馬「…フフン。」
角馬は自転車を止め、荷台に乗せた箱を持った。
角馬「雷門イレブン在る所!常に角馬の実況在りです!!」
箱には“実況・解説 角馬”の文字が。
零「…神出鬼没だな。」
.
(抜かし)
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- 続き ( No.11 )
- 日時: 2012/09/06 15:43
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
瞳子「皆!聞いて。後半の作戦を伝えるわ。…染岡君、風丸君、壁山君。貴方達はベンチに下がって。」
其々(それぞれ)を見て言う瞳子。
染・風・壁「えぇえ!!」
円堂「何だって!?」
瞳子「空いたスペースは、残りのメンバーでカバーして。宜しくね。」
瞳子はそのまま去った。
染岡「何で俺が下げられなきゃいけないんだ!!」
風丸「監督の考えが分かりません!(零「分からないんなら…」!」
零「…黙って従えばいいだけでしょ。それに理由くらい、自分の胸に手ぇ当てて聞けば分かる筈です。」
瞳子に続いて零も戻ろうとする。
鬼道「待て!」
零「……」
鬼道に振り向く。
鬼道「これじゃあ戦えない!」
零「…別に公式試合じゃないんだから、人数足りなくても戦えるのは戦える。」
鬼道「だが(零「後半、始まりますよー。」………」
零はベンチに戻った。
「「「………」」」
鬼道「たく…監督達は一体何を考えているんだ…」
土門「2人共、ホントにサッカー知ってるのかな…;」
一之瀬「っ…」
.
(抜かし)
.
???「…負けたよ。流石、日本一の雷門イレブンだ!!」
円堂「いやー…え?」
???「あたし知ってたんだ、アンタ達が、FFで優勝したチームだって。」
一部「何だって!?」
円堂「それ、どういう事…?;」
零「…此奴は、財戦総理の娘なんです。」
円堂「え…総理大臣の娘!?」
大袈裟に反応する円堂。
円堂「ていうか、知り合いだったの?;」
???「パーティーで何度かね。」
女の子は笑って円堂に答える。
???「…あたし、パパを助けたくて…宇宙人を倒すために、超強力な仲間が欲しいんだ!」
円堂「それで強引に試合を…」
???「…試すようなことして、ごめん…」
円堂「いいさ、気にするなよ!」
???「…アンタ達ならエイリア学園にも勝てるかもしれない!」
女の子は雷門イレブンに、一緒に戦って欲しいと言った。
雷門は勿論?2の願いを受け止めた。
円堂「宜しくな、財前…えっと…;」
???「クス、財前塔子!塔子って呼んでよ!」
塔子は手を差し出した。
円堂はその手を握り返し、「宜しくな!」と言って笑った。
ザ、ザザザ———
零「…!!」
零は機械音を発しているモニターに気付き、目をやった。
雷門も何だ?と言うように零に続いた。
少しの間モニターを見ていると、何やら人影のようなものが映った。
『地球の者達よ、我々は宇宙からやって来た、エイリア学園なり。』
円堂「レーゼ!」
塔子「くっ…!」
零「…」
『お前達地球人に、我等の大いなる力を示すため、この地球に降り立った。我々は野蛮な行為は望まぬ。お前達の星にある、サッカーという1つの秩序において、逆らう意味が無い事を示して見せよう!!』
円堂「くそ、彼奴等一体何処に…」
零はカチカチと携帯で何かを調べている。
零「…発信源は、奈良シカテレビです。」
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雷門は急いで奈良シカテレビ局へ行き、屋上へあがった。
屋上には、怪しい光を放つボール、それを囲むジェミニストームの姿があった。
円堂「…っレーゼ!!」
レーゼ「………フッ。」
レーゼは振り向き、怪しげに笑った。
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(ED)
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- 次回予告 ( No.12 )
- 日時: 2012/04/05 13:54
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
エイリア学園を追って奈良シカテレビに。
とうとう見つけたぜ、宇宙人!
打倒エイリア学園のために、瞳子監督が編み出した作戦とは!?
次回イナズマイレブン、
「脅威!エイリア学園!!」
これが超次元サッカーだ!!
キャプテン、今日の格言!
「全力で頑張れば、一人の力が二人分にも、三人分にもなる!」
以上!!