二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 第52話「復活の爆炎!!」 ( No.94 )
- 日時: 2013/02/26 18:28
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
[鉄壁崩壊!! 何と、完全無欠の防御を誇る、正義の鉄拳が打ち砕かれたーっ!!]
秋「……;」
円堂「……;」
円堂はボールを見つめる。
ピッピーーーッ!!
[そしてここでホイッスル! イプシロン改1点リードで、前半終了ーっ!!]
ベンチ——
「「「………」」」
皆気が沈んでいる。
瞳子「……」
瞳子はタオルを被って俯いている吹雪を見る。
円堂「(何故だ、じいちゃん…何故なんだ。正義の鉄拳は、最強のキーパー技じゃなかったのか…)」
ガイアブレイクを止めたときのことを思い出す。
円堂「(“パッと開かず、グッと握って、ダン、ギューン、ドカン”…出し方はあれでいいはずなんだ…。…なのに、何故…)」
今度はグングニルを思い出す。
違いは分からなかった。
円堂「(あれじゃ完成じゃないっていうのか……何だ…一体何が足りないって言うんだ…じいちゃん…!)」
「「「……」」」
皆は輪から離れている円堂を見ている。
立向居「…円堂さん…」
——パチンッ
綱海「なーに!」
綱海は自分の腿を叩いた。
綱海「正義の鉄拳が通用しねェなら、その分、俺達が頑張りゃあいい話だ! だろ!?」
壁山「そ、そうっすよ。俺、頑張るっす!」
塔子「((コクッ」
一之瀬「でも、点を取らなければ勝てない…」
鬼道「……」
鬼道は吹雪を見た。
鬼道「………」
吹雪の様子を見て俯き、すぐに立ち上がる。
鬼道「チャンスがあれば、積極的にシュートを狙っていこう。今キーパーをしているゼルが、デザームより実力が劣るとすれば、俺達にもゴールチャンスはあるはずだ。必ず点を取ろう! そして勝つんだ!」
鬼道の言葉に皆頷いた。
土方「…じれってェなァ…」
土方は円堂を見て呟く。
土方「こんな時こそ、技があれば…!」
???「……」
少年は眉を顰めた。
夏未「試合を続けますか?」
瞳子「……ええ。」
瞳子は少し考えてから言った。
瞳子「この危機を乗り越えられれば、チームはもっと強くなる。」
吹雪、円堂…
今は2つの問題がある中試合をしなければならない。
瞳子「エイリア学園を倒すためにも…成長して貰わなくては…」
.
(OP・抜かし)
[イプシロン改の猛攻の前に、雷門イレブンは全て倒れてしまったァ!! 観客席も驚きの余り声が無い!!]
???「っ……」
土方「……」
拳を震えるほどに強く握り締める少年を土方は見る。
土方「… !」
携帯が鳴っていることに気付き電話に出る。
土方「はい。………ああ、いつでも大丈夫だ。」
土方は携帯を???に渡す。
???「………、……」
少年は自分を見ている3人の男達に目を遣った。
???「……」
土方「よし、こっちもいよいよゲーム開始だ。」
電話を切る少年。
土方は立ち上がる。
土方「いい子にしてろよ。試合が終わる前には戻ってくるからな。」
弟達「((コクッ」
.
グラウンド近くの森。
森の小道を土方とフードの少年は歩いていた。
その後をつける黒服の男3人。
男1「いいな? デカい方は無視しろ。用のあるのはフードの方だ。」
男達は段々と足を速めて前との距離を縮めていく。
シュンッ——
男達「!!」
土方と少年は二手に分かれた。
男達は2人の居た場所に駆け寄る。
男は辺りを見渡す。
男1「…… !」
男の視線の先には1人になったフードの少年がいた。
3人はにやりと微笑んで歩み寄った。
男1「久しぶりだね。…と言っても、君も私達が見張っていたのを知っていたのだろうから、そんな挨拶も必要無いかな。」
少年は何も言わない。
男1「事情が変わってね…。君の意思には関わらず、我々に協力して貰うことしにた。一緒に来て貰おう。」
男が少年に手を伸ばした。
.
(試合)
.
男が伸ばした手は少年が掴んで肩に触れなかった。
男1「…? …誰だお前!」
数歩下がる男達。
少年は腕を放し、フードを取った。
「こんな簡単な罠に引っかかるなんて…」
振り返る。
零「随分と単純な脳ミソしてるんですね。」
満面の笑みを浮かべた零だった。
男1「な…何っ!」
何時の間にか周りを警察で囲まれている。
零「現行犯かァ…。久々だなー。」
鬼瓦「諦めろ、逃げられはせん。」
周囲の警察から一歩男に近付いている鬼瓦。
男「クソッ…。… !」
男は離れて見ている土方と本物のフードの少年に気付いた。
男1「妹がどうなってもいいのか!!」
零「あの子は安全な場所へ移しました。」
男1「…ふぅ。作戦失敗というわけか。」
男は落ち着いた口調に戻る。
男1「一先ず手を引くことにしよう。」
鬼瓦「何!?」
男達の足元から紫色の光が溢れた。
鬼瓦「っ…」
男1は零を見て言い放った。
男1「お前もあの方に利用されている…忘れるな、お前もあの方の手駒だと言うことを…!!」
零「……」
零は男の発言は無視し笑ったまま。
少しして光は男と共に消えた。
鬼瓦「………ックソ。捜せ!! まだ近くにいるはずだ!」
鬼瓦は部下に指示すると、零と共に少年へ歩み寄った。
鬼瓦「ここまで、よく頑張ったな。これで、公に奴等を追うことができる! あとは任せろ。」
土方は少年に言った。
土方「よかったな。これでもうお前を縛るものは何も無い。」
???「…」
土方「行け! お前を待っている仲間の元へ…!」
???「……((コクッ」
.
(CM)
.
- 続き ( No.95 )
- 日時: 2013/02/26 18:31
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
(イプシロン改戦抜かし)
[イプシロン改に勝利ーっ!!]
円堂も含めた選手たちが豪炎寺に駆け寄った。
円堂と豪炎寺は握手を交わす。
円堂「……」
豪炎寺「……」
見つめ合うと、お互い頷いた。
土方「良かったな、豪炎寺…。お前は…居るべきところに、帰ったんだな…」
フィールド脇から見ていた土方も弟達も涙ぐむ。
瞳子「…… !」
瞳子は観客席の傍らに立っている鬼瓦と零に気付いた。
零の方は傘を差し、相変わらずニコニコと笑っている。
鬼瓦は瞳子に向かって親指を立てた。
瞳子「! ……」
瞳子は瞳を閉じて微笑んだ。
鬼瓦「…お前、どうして協力したんだ。今回は、どこからも報酬は来んぞ。」
零「馬ー鹿。あんなガキに金なんて払えさせられませんよ。」
鬼瓦は零を見ながら話すが、零はフィールドから目を離さない。
零「…『お兄ちゃんにサッカーして欲しい』、なんて…可愛い依頼じゃないですか。」
零は慈しむように、眉を顰めて微笑んだ。
デザーム「馬鹿な…私が負けただと……」
デザームは止め切れなかったボールに手を伸ばし、触れる。
デザーム「有り得ぬ…あってはならぬ…」
イプシロン改「!」
デザームは何とか起き上がる。
デザーム「我々はエイリア……イプシロン改なのだ…! ……!」
突如右手が差し伸べられた。
手の主は円堂で、その後ろでは驚いている者や呆れている者がいる。
円堂「地球では、試合が終われば敵も味方もない。」
デザームは円堂の手を借りずに立ち上がる。
円堂「お前達のしてることは許せないけど…、俺は、サッカーの楽しさは、お前達にも分かって欲しいんだ。」
デザーム「………、…。」
デザームは呆気に取られていたが、すぐに口を紡ぐ。
円堂「…? ……、へへっ。」
デザーム「!」
円堂は微笑み、差し出していた手をデザームに突き出した。
驚くデザーム。
デザーム「次は……必ず勝つ…!」
円堂の手に触れようとした瞬間——
ドゴーーン!!
円・デザーム「!!」
大音量の破壊音に皆其方を向く。
音のした場所には1人の少年が腕を組んで立っていた。
零「…」
零は厳しい表情になる。
円堂「!」
デザーム「っ…ガゼル様!;」
“ガゼル”と呼ばれた少年はエイリア学園のものらしきユニホームを着ている。
ガゼル「私はマスターランクチーム、ダイヤモンドダストを率いるガゼル…」
ガゼルは目を開き、円堂を見る。
ガゼル「君が円堂か…新しい練習相手が見つかった。」
円堂「っ…;」
ガゼル「今回の負けで、イプシロンも完全に用済みだ。」
デザーム「っ…」
——スッ
ガゼルが片手を振り上げると、デザームの表情は驚愕に染まった。
デザームは円堂を見、未練を掻き消すように円堂から離れてイプシロン側に就く。
デザーム「………((ニコ」
円堂「……!;」
デザームは微笑む。
その意味に気付いた円堂は驚きとも言えないような表情になった。
ガゼルが腕を振り下ろすと、青黒く光るボールがイプシロン目掛けて飛んでいく。
ボールが当たる瞬間青白い強い光が辺りを包み込んで円堂達の視界を奪った。
円堂「…… !」
光が消えるとイプシロンが消えていた。
円堂「…そんな… っ!」
円堂はガゼルのいた場所を睨むが、ガゼルもイプシロンと共に消えていた。
だがその場に声が聞こえ出した。
『円堂守。君と戦える日を、楽しみにしている…』
円堂「……っ!」
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(ED)
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- 次回予告 ( No.96 )
- 日時: 2012/10/03 20:44
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
おかえり豪炎寺!
よーし、皆で東京に戻って、パワーアップだ!
…だけど息つく間もなく、エイリア学園の新たなチームが現れた!
その名は…——
次回イナズマイレブン、
「凍てつく闇・ダイヤモンドダスト!」
これが超次元サッカーだ!!
キャプテン、今日の格言!
「いつもお前は遅いんだよ!」
以上!!