二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 続き ( No.95 )
- 日時: 2013/02/26 18:31
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
(イプシロン改戦抜かし)
[イプシロン改に勝利ーっ!!]
円堂も含めた選手たちが豪炎寺に駆け寄った。
円堂と豪炎寺は握手を交わす。
円堂「……」
豪炎寺「……」
見つめ合うと、お互い頷いた。
土方「良かったな、豪炎寺…。お前は…居るべきところに、帰ったんだな…」
フィールド脇から見ていた土方も弟達も涙ぐむ。
瞳子「…… !」
瞳子は観客席の傍らに立っている鬼瓦と零に気付いた。
零の方は傘を差し、相変わらずニコニコと笑っている。
鬼瓦は瞳子に向かって親指を立てた。
瞳子「! ……」
瞳子は瞳を閉じて微笑んだ。
鬼瓦「…お前、どうして協力したんだ。今回は、どこからも報酬は来んぞ。」
零「馬ー鹿。あんなガキに金なんて払えさせられませんよ。」
鬼瓦は零を見ながら話すが、零はフィールドから目を離さない。
零「…『お兄ちゃんにサッカーして欲しい』、なんて…可愛い依頼じゃないですか。」
零は慈しむように、眉を顰めて微笑んだ。
デザーム「馬鹿な…私が負けただと……」
デザームは止め切れなかったボールに手を伸ばし、触れる。
デザーム「有り得ぬ…あってはならぬ…」
イプシロン改「!」
デザームは何とか起き上がる。
デザーム「我々はエイリア……イプシロン改なのだ…! ……!」
突如右手が差し伸べられた。
手の主は円堂で、その後ろでは驚いている者や呆れている者がいる。
円堂「地球では、試合が終われば敵も味方もない。」
デザームは円堂の手を借りずに立ち上がる。
円堂「お前達のしてることは許せないけど…、俺は、サッカーの楽しさは、お前達にも分かって欲しいんだ。」
デザーム「………、…。」
デザームは呆気に取られていたが、すぐに口を紡ぐ。
円堂「…? ……、へへっ。」
デザーム「!」
円堂は微笑み、差し出していた手をデザームに突き出した。
驚くデザーム。
デザーム「次は……必ず勝つ…!」
円堂の手に触れようとした瞬間——
ドゴーーン!!
円・デザーム「!!」
大音量の破壊音に皆其方を向く。
音のした場所には1人の少年が腕を組んで立っていた。
零「…」
零は厳しい表情になる。
円堂「!」
デザーム「っ…ガゼル様!;」
“ガゼル”と呼ばれた少年はエイリア学園のものらしきユニホームを着ている。
ガゼル「私はマスターランクチーム、ダイヤモンドダストを率いるガゼル…」
ガゼルは目を開き、円堂を見る。
ガゼル「君が円堂か…新しい練習相手が見つかった。」
円堂「っ…;」
ガゼル「今回の負けで、イプシロンも完全に用済みだ。」
デザーム「っ…」
——スッ
ガゼルが片手を振り上げると、デザームの表情は驚愕に染まった。
デザームは円堂を見、未練を掻き消すように円堂から離れてイプシロン側に就く。
デザーム「………((ニコ」
円堂「……!;」
デザームは微笑む。
その意味に気付いた円堂は驚きとも言えないような表情になった。
ガゼルが腕を振り下ろすと、青黒く光るボールがイプシロン目掛けて飛んでいく。
ボールが当たる瞬間青白い強い光が辺りを包み込んで円堂達の視界を奪った。
円堂「…… !」
光が消えるとイプシロンが消えていた。
円堂「…そんな… っ!」
円堂はガゼルのいた場所を睨むが、ガゼルもイプシロンと共に消えていた。
だがその場に声が聞こえ出した。
『円堂守。君と戦える日を、楽しみにしている…』
円堂「……っ!」
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(ED)
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