二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: ボカロ 〜囚人/紙飛行機〜 ( No.101 )
日時: 2012/08/23 20:45
名前: ゆりかん ◆Qd6XA/vkyQ (ID: prO3xdH6)

あれから、何日、何週間、何ヶ月もたった
お互いまだ名前は知らないまま
それでもよかった
あの子と一緒にいられるだけで...

それだけで、よかった
なのに...



今日はどんな話をしよう?

そういえば、この前看守にばれずに髪を大量に盗んだっけ
そのときの看守の顔、面白かったなぁ〜
うん、そのことについて書こう!!



僕が外についたとき、あの子もいつもと同じ服を着て
草むらで座っていた
僕が近寄る

気配を感じ取ったのか、その子が立った
いつもなら、にこっと笑うあの子
けど、そのときの様子はおかしかった

少し荒い息づかい
悲しいような、少しほっとしているような、そんな感じの顔だった

いったい、どうしたんだろう?

不意に、手に隠し持っていた紙飛行機をあの子が投げた
僕の目の前に落ちてくる紙飛行機
その手紙の内容を見て、僕は愕然とした

「私は遠くへ行くの。もう一生会えない。今までありがとう、だからバイバイ」
僕の目の前が真っ暗になった
どうして?どうして?
君に会うことが僕のすべてなんだ、どうしてそんな君が行っちゃうんだ!!
だから僕は叫んだ、精一杯の思いを込めて

けれども、あの子は立ち去るとき二度と振り返らなかった
立ち去る前のあの子の顔、それは絶望に満ちたような顔だった





僕は泣いた
涙で声がかれるまで
涙で床を濡らすまで

きっと、僕の一生の中でこれまで泣いた日は絶対にない
それくらい泣いたんだ

君に会えたから、僕の未来は輝いていたんだ
君と出会えてから、僕の未来は変わりそうだったんだ
君がいたから、笑顔に変われる気がしたんだ

なのに...









「君に...会いたいよッ!!!」