二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ボカロ 〜囚人/紙飛行機〜 (リク曲募集中) ( No.104 )
- 日時: 2012/09/16 12:44
- 名前: ゆりかん ◆Qd6XA/vkyQ (ID: RDw1p8bb)
紙飛行機
私は、病院の窓から外の景色を見た
どこまでも続く青いそらに白い雲
いつか、あの外に出て思いっきり走れたらいいのに
でもね、それは知ってるんだ
かなわないんだって
私の体は昔から弱い
小さい頃から、外に行くのを禁じられていた
もっと、同い年の子達と外に遊びたい!
そう思って、前住んでいた家を抜け出してこっそり友達と出かけた
そうしたら...パパに見つかっちゃった
しかも体調は悪くなっちゃって仕方なくこの病院に来た
でも、この病院は退屈
何もする事がない
する事と言えば、ぼんやり窓の外を眺めるくらい
「つまらないな...」
そうつぶやいたそのとき、窓の外に一人の男の子が見えた
...誰だろう?
もう少し、窓に近づいてみると金髪の男の子だった
年もまだ、私と同じくらいの
なんであんなところにいるんだろう?
そう思った疑問はすぐに消えた
隣は、私のパパの仕事場
詳しくは知らないけど「シューヨージョ」にいるみたい
パパは悪い人を閉じ込める所って言ってたけど...あの男の子も何か悪い事をしたの?
次の日から、あの男の子を毎日見るようになった
外掃除担当らしい
見る限りだと、掃除も真面目にやっているし、特に悪い人には見えない
毎日、毎日見ていた
ちっとも飽きなかった
少なくとも、毎日ぼんやり窓の外を眺めているよりもずっと面白かった
そして、いつの日かあの男の子と一度話をしてみたくなった
...どうしたら会えるんだろう
そのとき、ベッドの脇に紙が置いてあった
ついでに、ペンも
「そうだ!紙飛行機!」
折り紙とかは、外で遊べない私にとってはとても楽しい遊びだった
いっそのこと、手紙を書いて飛行機におって鉄格子の向こうに投げればいいのかも
口では...会話したくないな
そう決めて、私さ早速一番のお気に入りの吹くと帽子に着替えて
こっそり病院を抜け出した
今度、パパに見つかったらそれこそ別の病院にまた飛ばされちゃうかもしれないもんね
私が行くと、男の子は少し驚いたような顔していた
けれども、何事もなかったかのように黙々と掃除を続けた
そんなあの子に向かって私は紙飛行機を投げた
慌ててその紙飛行機を追いかける
そして、中の手紙を読んでくれた
あの子が、手紙を拾ったのと同時に私はすぐに
病院へ戻った
変な反応をされるのが怖かったから
それに、いつまでも外にいたら誰かに見つかっちゃうかもしれないから
紙飛行機に書いてある手紙の内容...それは
「友達になってくれませんか?」
たったそれだけだった
でも、私には小さい頃から友達がいない
体が弱い性で学校もほとんど行けなかったし遊びにも行けなかった
だから、一人でも友達が欲しかった
たとえ、それが囚人だとしても
たとえ、それが悪い人だとしても
...それに、この子はなんだかそう悪い人には見えなかった
私と同い年ってのもあるかもしれないけど
綺麗な目をもってるしね