二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: ボカロ 〜人柱アリス〜 ( No.96 )
日時: 2012/07/08 01:14
名前: ゆりかん ◆Qd6XA/vkyQ (ID: nxPXMTJg)
参照: http://www.pixiv.net/novel/member.php


「わ〜〜!!見てみて、レン!!薔薇の花がいっぱい!!」
「おちつけって!!前見ないと転ぶぞ」
「何よ!!あんた弟でしょ?私に指図するな...わっ!!」

レンの忠告も聞かず、リンは道で転んだ

「ったく...だからいったのに...」


ここは不思議の森、つまりあの「夢」が作った森
なぜそんなところに双子がいるのか?

時は1時間前に戻る...





「レン?ハートのトランプが描かれている手紙が届いたんだけど知らない?」
「なにそれ、開けてみたら?」

リンとレン、小さな家に住んでいる双子だ
ある日、そんな彼らの元に一通の招待状が届いたのだ

「えーと...招待状みたいだけどなんの?」
「あっ!!これじゃない?」

リンが指差したのは裏に小さく書かれている
【不思議の森】
「ねぇ...不思議の森って...」

リンもレンも不思議の森がなんなのか知っていた
この国の女王、ミクがいる場所だ
もっとも、近づくものなんて誰もいないのだが

ちなみにこの招待状の送り主はミクではなくミクに取り付いている「夢」が送りつけたもの



「えーーー!!?あの森からの招待状?行かないほうが良いんじゃ...」
「何言ってんのよ!レン!!女王様から直々に招待状をもらったのよ?ここは行かなきゃだめでしょ!!」
「で、でも...あの森に近づくなって父さんたちは言うし...」
「あら、私は今まで何度もいったことはるわよ」

結局レンは根負けし、二人は好奇心から不思議の森へといったのである








そして今にあたる
二人は色々な扉を潜り抜けて「夢」の居場所へたどり着いたのだが...


そこまで行くのが容易じゃなかった

「ね、ねぇ...あそこに人がいない?」
「え?どこ?」
「ほら...あそこに...」

リンが指差した向こうには血まみれ男

「きゃああああああああああ!!!!」
こんな感じで二人はいくつもの困難などにぶち当たった
いや、向こうからやってくるのだが


「リ、リン!!今の人って!!」
「何十年も前に行方不明になったカイトさまじゃない!?どうしてこんなところにいるの!?」
「そんなことはどうでもいい!!すごく危険な感じがする...逃げなきゃ!!」


そしてようやく、ようやく「夢」の居場所にたどり着きそうだった

深い深い、森の深い奥へ
そんな二人は森に迷い込んだあの「アリス」に一番近かった








「こんどこそ...こんどこそいけるかもしれない!!」

「夢」は大喜びしてその日がくるのを待った
しかし...

「夢」は油断していた
しょせん双子は「子供」「好奇心」から「森」にはいってきたが「夢」なんてもっていない



森を歩いているうちに双子は夢の中に引きずりこまれていた
「夢」があるものなら平気だったのかもしれない
しかし、まだ子供で「夢」などもってない子だとしたら...












二人の夢は一生覚めぬままだった
こうして二人は一生不思議の国をさまようだけである

「夢」をもち狂い、そして死んだメイコ
「夢」をもち狂い、あげくのはてに自殺したカイト
「夢」に惑わされ、取り付かれたミク

そんな3人とともに一生、不思議の国をさまようのであった
そして、5番目のアリスをただただ、待つだけであった











「あなたも気をつけたくださいね、もしかしたら『夢』は今でもあなたのすぐそばにいるかもしれません...そして、あなたを5番目アリスにする機会を伺っているかもしれません...」



ーEND−