二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: イナGO天国から聞こえる〜出逢うべき双子〜 ( No.10 )
日時: 2012/12/24 20:19
名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆Ui8SfUmIUc (ID: /1TIrKlR)



  
 剣と剣がぶつかり合い、共鳴し、火花が飛び散らす。大きな部屋を使い、戦う。戦っているのは、狩人 拓人。元の名神童拓人。狩人になるとき、苗字は捨て、下の名前だけで生きる。これがルールだった。
 守護人 蘭丸。元の名霧野蘭丸。これも狩人と同じだった。女王に忠誠を誓い、刃向うことは許されない。それが暗黙のルールだった。
 蘭丸は銃を何発も拓人めがけて撃つ。拓人はそれをギリギリでかわす。だがそれこそが蘭丸の狙いだった。
 「もらったァっ!!」
 最後に一発銃を撃ち込んだ。それは避けた直後の撃ち込まれたものだった。
 (躱せない——!)
 蘭丸が打った銃が拓人の左腕に当たる。銃撃を受けたところから鮮血が溢れ出る。拓人はそれを庇うように右腕で傷を覆った。
 「もう終わりだな。拓人」
 「まだっ…終わってない……!」
 蘭丸がふぅっと溜息をついた。
 「あきらめが悪いないつも。じゃ……これで最後だ!!」
 蘭丸が剣を持ち直し、構えて拓人の方へ突っ込んでいく。拓人も剣を構えたが、蘭丸の迅さについていけなかった。
 「くそっ……ぐっあっ……」
 蘭丸の剣が神童の腹へ突き刺さる。突き刺さった剣を無造作に引き抜く。 鮮血が拓人の服を汚した。
 「くっ……」
 痛みに耐えられず、そのまま倒れる。拓人は上で見物していた、女王を睨みつけた。女王は立ち去ろうとしていた。
 「待てっ!!」
  拓人が叫び、腰に差していた脇差を女王に向かって投げた。脇差は女王に向かっていったが、もう少しのところでいきなり軌道が曲がり、拓人に突き刺さる。
 「なっ……何っ!?」
 倒れ込む拓人から鮮血が溢れ出て、真っ赤な血が地面を汚し小さな血の池ができる。
 「結界が貼ってあるんだ。当然だろ?」
 上から見下ろす蘭丸を睨もうとするが、視界がはっきりしない。
 「おいっ!! 大丈夫か? 拓人!!」
 「お前生きてたんだ、典人」
 そこに水色の髪の背の小さな少年が現れる。この少年も狩人で名を倉間典人、典人と言った。典人は先程まで他の敵と戦っていたが、拓人の身の危険を察知し、此処へ現れたのだ。
 「ったく……ほら逃げるぞ!」
 典人が拓人をおぶりして、立ち去ろうとする。そんな中に蘭丸が叫ぶ。
 「拓人!また来るんだろ?今度は胸が高鳴るような戦いを楽しみをしてるぜ!!」
 ニヤッと笑う蘭丸の瞳は笑っていなかった。拓人は大きな力の差に愕然としていた。