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　23話　サヨウナラ

　僕が殺してあげる。心配しないで。貴女が望む世界を造ってからね。本望でしょう？
　
　ニィ…と冷たい笑を口に零し、腰に下げている剣を強く握る。この手で、この手でレジーナを殺せる。
　
　興奮以外湧いてこないじゃないか。

　「恵珠。どうかしましたのお？」
　「いいえ。何でもありません」
　作り笑いをその場でつくり、場を繕う。
　「そう？まぁいいですけど」
　
　レジーナと恵珠は城から出て、あの場所に向かう。
　兵、そして恵珠を率いて。
　何故、こんな女に皆此処まで敬愛するのだろうか？不思議に思うだろう。それを可能にする女なのである。
　
　巧みな言葉で人を騙し、惑わす。悪女である。