二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: イナGO天国から聞こえる〜出逢うべき双子〜 ( No.16 )
日時: 2012/04/17 19:36
名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆Ui8SfUmIUc (ID: 9kYTay0t)



   3話 現れた少年

 此処はヘブンズ・ゲートという国の中の都市、「ヘブンズ・ユートピア」という処である。此処は狩人の住まいでもある。
 この国の半分はヘブンズ・ユートピアが面積を占め、その半分が
 女王群・守護人の住む、「ヘブンズ・キャッスル」という城下町が占めている。ヘブンズ・キャッスルには女王が住む大きな城がある。
 後の一割にも満たない地域にはムラが密集している。
 ヘブンズ・ゲートも元は一割にも満たないムラであった。
 女王の手によって焼かれた町の焼け残りであった。
 それを再建し、新しく町にした。そうした目的はただ一つ。
 
 —————女王の復讐するため—。
 
 この街には色んな想いが募っている。
 その想いが町を創っている。
 住んでいる住民は狩人だけではなく、一般のチカラの持たない人も
 住んでいる。
 ワイワイ賑わっている。町には活気で溢れている。
 商売をする者、物を買う者、話している者、様々な者がいる。
 「やっぱこの五月蠅さがこの町のいいトコだよな」
 典人は肩を貸している拓人の顔色を見た。
 青白く、あきらかに無理をしていた。
 あの怪我で血を大量に失ったとはいえ、おかしかった。
 「もうすぐ、アジトに着くからな!もうちょっとだから!!」
 アジトとは狩人だけが出入りしている酒場のことである。
 まぁ最近ではよく一般の客も来ては居るが、構わないだそうだ。
 何故、酒場なのかな定かではないが典人曰く
 「酒場だったら酒のめんじゃん」…らしい。
 酒場の上には寮があり、狩人が住んでいる。
 勿論拓人、典人もである。
 「よっし…着いたぞ!」
 典人がそういい、アジトのドアを開く。
 ドアには看板が掲げてあった。
 「アジト・hunter pub apocalypse (ハンター パブ アポカリプス)
  (狩人の酒場、黙示録)」
 …といった感じの。長いよね、ゴメン
 ガチャ…と開くと大勢の人、中には知らない顔もあった。
 
 「あっお帰りなさいっ典人、
  …って拓人!?どうしたのその怪我?」
 そう言うのは、酒場のウエイターとして働いている豹牙であった。
 一応狩人でもある。
 豹牙は勢い余って持っていた酒を零しそうになった。豹牙はまじまじと拓人を見た。上半身は包帯でほぼ巻かれ、下半身はいつもの
 黒のパンツを穿いている。
 上半身には服は着ていなかった。多分傷が痛むからであろう。
 そのかわり、肩にいつも羽織っている黒のコートを肩から羽織っていた。「…豹牙…久しぶりだな…」 
 「そんなこと言っている場合じゃないだろっ!?
  空いてるとこ座ってて。今水持ってくるから!」
 あわわと慌てる豹牙を拓人は眩しそうに目を細めた。
 そんな酒場の外に立つ一人の少年がいた。
 「…拓人…」