二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: イナGO天国から聞こえる〜出逢うべき双子〜イラストが見れます ( No.223 )
日時: 2012/08/05 20:58
名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆Ui8SfUmIUc (ID: ltT7prRB)
参照: 神ではないよ。紙だよ。髪だよ。何を言ってるんだい?

 40話 そうだね

 「円堂……?」
 「どうかしましたか、鬼道さん」
 鬼道はあるごく僅かな違和感に気付いた。ごくごく僅かだが、それは何かを知らせているようだった。いつもの感覚がない。あの、感覚が。
 円堂が、居る。いや、生きているという感覚。何と言えばいいのだろうか、円堂の魔力が感じないのだ。
 「まさか……」 
 ハッと鬼道は気づく。最悪の事態だということを今更知った。直ぐさま円堂のもとに行こうとする。が、
 「行かせないですよ。鬼道さん」
 「佐久間ッ………解ってはいたがやはりお前……!」
 頭部に銃先が向いている。引き金を引けば鬼道は終わりだ。佐久間次郎—レジスタンス。それは間違いだ。佐久間は守護人。スパイだったのだ。薄々感じてはいた。鬼道と佐久間は確かに昔からの間柄だが、佐久間が自分をどう思っているかは知っている。
 それに不審な行動が多かった。自分を尊敬しているかのように見せ、陰では色々工作していたらしい。
 まだ、自分が把握していない守護人がわんさかといる。蘭丸や闇丸、篤志のように強い者やそれ以上に強い者もいるかもしれない——あの女の手駒は幾らもいるのだ。
 「鬼道さん、俺は明王と手を組んで狩人あんたらを殺す——」
 「明王ッ……だと?」
 「そうだよ、鬼道クン」
 鬼道が一番、関わりたくなかった人と手を組んだというのか。明王—不動明王。一番自分を憎んでいる人。