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　「刑部」それは、罪を犯し全うに生きることができなくなった者が行くところ。刑部に引き渡されたあと、「獄」に入る。そこでは辛い生活が待っている。此処は最近事件が多いため、獄に入るものも多い。
　獄に生き、人間として心を洗い流せれば出れる——
　が、獄にはある欠点があった。警備が薄いことだ。元々刑事になるものが少ないため、刑部には人は多いが獄にまで人を回せないのだ。その為ほぼすっからかん。脱獄などいとも簡単なのである。その為、獄の敷地には幾つものセンサーがあったり、絡繰りがされている。だが、それを不動はすり抜けたという事だ。
　
　「こうやってぇ、楽しいことをやって生きていて何が悪いんだよ！彼奴等……ぶっ殺してやる………！」
　不動の心は、獄に入れられた時から歪んでしまった。鬼道は嘆いてしまった。ああ、何故気づいてやれなかったんだ。
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　
　
　








　あの時、引き戻してやるべきだった。