二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: イナGO天国から聞こえる〜出逢うべき双子〜 ( No.24 )
日時: 2012/04/22 12:54
名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆Ui8SfUmIUc (ID: UrPtHUHp)



  7話 準備

 「一郎太さ〜〜んッ!!いなんですか…?」
 拓人はとある店の前で一郎太の名を呼んでいた…大声で。
 すると店のドアから一人の少年が出てくる。
 青く長い髪で右目が髪で隠れている。
 この少年こそ一郎太である。眠そうな瞳でふぁぁ〜と欠伸をする。
 髪は縛っていなく、下していた。髪は少し乱れていた。
 「一郎太さん…寝起きですか…
  もう昼ですよ」
 拓人が顔をひきつらせながら言う。一郎太はバツが悪そうに笑った。
 「ああ…そうなんだ…いや徹夜してなぁ〜」
 「仕事人間が…まぁいっか…中入りますよ。
  急ぎの用があるんで」
 それだけ言うと拓人は一郎太を無視し、店内へ早足で入る。
 一郎太は髪をバリバリと掻き、京介の方を見る。
 「ん…気を付けてな。大変だと思うぞ」
 「どういう意味ですかそれ」
 


 「一郎太さん、服あります?」
 「服…?あると思うけどな…少し待ってろ」
 一郎太は店の奥へ向かう。一郎太はポンポンッと服を投げる。
 適当である。めちゃくちゃ。
 「そこから選んでくれ。これぐらいしかないけど」
 拓人は投げられた服を拾い、選んでゆく。
 そして2枚服を選んだ。そしてコートを脱ぐ。
 コートを脱ぐと、上半身は包帯で覆われていた。
 それを見た一郎太が驚く。
 「おまっ…どうしたその怪我っ!大丈夫なのか…?」 
 「あ…ああ。大丈夫ですよ」
 襟付きのTシャツを着る。包帯はほぼ見えなかった。
 ズキッ…と傷が痛んだが、我慢した。
 「じゃっ…会計お願いします」
 「んー…多いな。またどこか行くのか?」
 一郎太が心配そうに聞く。
 「あーまぁ…京介のムラに…」
 京介は眉をひそめた。気になることがあったからだ。
 「戦線復帰しないんですか…もういいじゃないですか。
  昔の事なんだし…」
 一郎太が寂しそうに微笑んだ。
 「もう決めたことだしな…それに俺は…」
 拓人が買った物をまとめ、立ち上がり拓人に渡す。
 「それに俺にはこれが合っているからな。
  …もう大切な人を失いたくはない……」
 「一郎太さん…」
 物を受け取った拓人の背中をバンッと叩く。
 「いっ…た…」
 「さぁー行って来い!帰ってこいよー」
 「不吉なこと言わないでくださいッ!!!」
 それから軽く話してから、二人は行った。
 一郎太は静かになった店内である写真を眺めた。
 「守…お前死んじゃったモンな…」
 フッと微笑んだ一郎太の表情は悲しそうだった。