二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: イナGO天国から聞こえる〜出逢うべき双子〜イラストが見れます ( No.246 )
日時: 2012/08/13 20:52
名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆Ui8SfUmIUc (ID: hDs6F9Z9)
参照: 神ではないよ。紙だよ。髪だよ。何を言ってるんだい?


 44話 何故

 「ふざけるな……!」
 佐久間は一人突っ立っていた。倒れた鬼道と不動を介抱する気などさらさ無いようだ。声を荒げる。
 「ふざけるな!!馬鹿が!お前らは何がしたかったんだ!これまでやったことが無駄じゃないか!
  何で、何で最後に……俺は、どうしたらいいんだ」
 
 
 
 
 
 
 
 

  
 
 

  
 ————ごめん。鬼道さん。

 
 
 
 
  
 
 
 
 
 「さっ佐久間……?」
 目を覚ますと、佐久間が必死に自分の手当をしていた。身体は真っ白い包帯で覆われていた。
 鬼道の隣には横になっている不動がいた。不動にも包帯が巻かれていた。佐久間がしてくれたのだ。
 「鬼道さん、包帯きつくないですか?」
 「あっああ。お前がしてくれたのか?」
 佐久間は照れくさそうに頭を掻きながら「そうです」とだけ答えた。
 「俺、間違ってたんです。楽しそうにやってる不動が羨ましくて、なんでも出来る鬼道さんが羨ましくて。
  何もない自分が嫌で……それで………!」
 「もういい」
 鬼道が止めるが、佐久間はやめない。髪をつかみ、狂ったように話す。
 「俺は……俺はッ!!」
 「もういいんだ!!!!!」
 鬼道が声を荒げる。目に涙を浮かべる佐久間をじっと見て、こう問いかける。
 「俺は一度でもお前のことを責めたりしたか?してないだろう?
  もういいんだ。忘れよう。俺は、昔みたいにやろう。やり直すんだ。人生は一度じゃないんだからできるだろう」
 「鬼道さん………!」