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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: イナGO天国から聞こえる〜出逢うべき双子〜イラストが見れます ( No.266 )
- 日時: 2012/08/17 21:21
- 名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆Ui8SfUmIUc (ID: xEKpdEI2)
- 参照: ピクシブ〜始めました♪(アメミヤだw
47話 終わり...end
篤志はその瞬間、敗北という二文字を頭に浮かべた。敗ける。自分が敗ける。屈辱。終わり。
あの女王の支配下でいる限り、敗けは認められない。そりゃあ、"お気に入り"に入っていりゃあ話は別である。
そんな物に興味がなかった自分には自信があった。絶対に敗けないと言う自信が。
自分でも言うのはなんだが強いと思っている。敗けた事がなかったからだ。自分の強さに恐れ、戦うことを放棄した奴もいた。それ程強かった。自信に満ち溢れていて何が悪い。
当然であろう。
自分の体に傷をつけた者など久しく居なかった。彼奴だけだった。
——倉間典人。
彼奴だけは自分の動きを読み、ことごとく血を流していった。それはプライドに反することだったが、不思議と腹は立たなかった。寧ろ、嬉しかった。この世界にはまだ自分に傷をつけれる奴がいたんだ。
これはいい。いいと思った。
快楽に身を任せ、戦っていた。此奴と戦っていると胸が騒ぐ。いや、血が騒ぐと言うべきか。気持ちいい。
向こうは本気かもしれないが、そんな事知ったこっちゃあない。楽しみの為の戦いだ。自分の快楽の為の。
こんな事を考えているとつくづくこう思ってしまう。
「ああ、女王と同じだ」
女王と同じ、キチガイの自分がいた。何時からか変わっていたと言う事実に晒された。見世物の様な自分。あの方のご機嫌取りの為の争い。馬鹿らしい。確かに自分は守護人だ。だが、こんな事をしたくているんじゃない。
いや、何の為に自分は此処に居るのだろうか?
そう考えた時、何も思いつかなかった。
「そう言えば、何の為に来たんだっけ……」
忘れて、いた。自分の"想い"を。
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