二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: イナGO天国から聞こえる〜出逢うべき双子〜イラストが見れます ( No.267 )
日時: 2012/08/18 21:11
名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆Ui8SfUmIUc (ID: pow1v0il)
参照: ピクシブ〜始めました♪(アメミヤだw



 48話 過去の想い〜忘れていた〜

 
 
 「アレが欲しい」
 
 
 
 
 

 そう、言えば何でも手に入っていた。

 
 
 
 
 
 自分は随分裕福な暮らしをしていた。
 十分な教鞭、十分過ぎる位与えられた玩具、金、物。自分の一言で皆が動き、我儘に人を振り回していた。自分勝手に生きていた。
 其の生活に満足しながらもまだ何かが足りないと何かを探していた。まだ足りない。足り無さ過ぎる。自分の心はまだ埋め尽くされていない。
 その頃の自分は心を埋め尽くしたいと言う想いで一杯だった。何事にも不本意でやる自分にとってはそれが唯一熱心にやれる事だった。
 しょうもない事だと思う。
 何が楽しいのか。そんな物解らない。只埋め尽くしたかったのだろう。
 親は自分を自由気ままに育てていたので何も言わなかった。イヤ、言うわけもなかった。無関心でもないが、教育に関心がなかった。やらしたい事をやらしていれば満足するだろう——ああ、何故自分はこんな親の元に産まれてしまったのだろうと今更ながら思う。もし、神が居るとすれば絶対神を嫌っているだろう。いや、居るはずもないか。
 自分が見ていない者は信じない。そう言う人間だった。自分は絶対の自信を持っている自信家だった。
 武道でも文化でも何にでも出来た。戦いでも、勉学でも、運動でも。何でも1位だった。いや、自分には1位以外は取らない。取るはずがないのだから。敗けを知らず、勝利しか知らない。
 何でも出来てしかも容姿も良いとなれば完璧であろう。完璧なのだ。この世に"完璧"と言う二文字など存在しないのは知りも知らず。そんな人間はいないのだ。それを知らない愚かな自分を恨みたい。
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 「冷静に考えれば、当然なのに」