二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: イナGO天国から聞こえる〜出逢うべき双子〜イラストが見れます ( No.268 )
日時: 2012/08/18 22:48
名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆Ui8SfUmIUc (ID: pow1v0il)
参照: ピクシブ〜始めました♪(アメミヤだw




  只、それを気づいていても認めたくない自分がいた。それを認めれば何故か自分は自分ではいられなくなるようなそんな気がした。自分を捨てられるような感覚だろうか。被害妄想だろうか。なんだろうか。解らない。解る筈もない。
 正直、自分は小心者だと思う。小さい。小さい世界にいる小さい自分。小さな想い。小さな器。小さな心。全てが小さい。何もかもが小さく、ちっぽけであると知っている。小さく、世界の何万人という人の中で埋もれている自分。才能など小さな自分には不必要であり、あっても持て余すだけである。それを使いこなせる自信はなかった。唯一、其れだけは無かった。世界の人に埋もれている自分が"埋め立て"から"ステージ"へと駆け上がるには何万という時間が必要だった。大体、そんな気がない。そんな暇も、そんな事をする場所もない。自分は裕福に暮らしていながらも目立ちもしない『地味』な少年だった。
 地味過ぎて友達もいなかった。いや、居る必要も無いのだろう。居ても楽しくはないだろう。自分と話して得する事など何一つないだろう。有ったとしても金目的だろう。金金金金。全て金。金で解決できる程小さい世界。小さい自分。小さい心。金が有り余っているいればいる程、自分が小さくなるようだった。最早、生きている理由は何一つ思いつかなかった。何もしたいことも見つからず、生きがい、やる理由、想い、何一つ思いつかなかった。無かった。自分に無い物を持っている皆がいた。持っていたのは生きがい。やりたい事。やる理由、想い。心。全て持っていた。羨ましかった。 

 
 
 
  
 
 
 
 ある日突然、こんな事があった。
 
 
 「なぁ、アンタ何してんの?」
 

 水色の髪、前髪で左目は隠れている小さな少年。その少年は確かに小さかったが、だが自分と違いやはり心をもっていた。自分は驚いた。何年も生きてきて他人に話しかけられたのはこれが初めてだったから。正直怖かった。何を言われるか心配で怖かった。