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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: イナGO天国から聞こえる〜出逢うべき双子〜京介ェェェェェェッ ( No.50 )
- 日時: 2012/05/08 20:14
- 名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆Ui8SfUmIUc (ID: VYLquixn)
拓人は蘭丸と。
京介は篤志と。
互いの刃が交じり合った。
拓人は自分のまだ治りきっていない傷に触れた。
包帯に血がにじんできている。
「くっ…」
傷を庇いながらでは戦えないとわかった拓人は
近距離ではなく、遠距離戦法でいこうと決めた。
手を滑らかに動かし、詠唱する。
「此の圀の総ての音よ。我にチカラを貸してくれ———…」
そう詠唱すると拓人の周りに音が溢れる。
綺麗な音・歪な音……色々な音が合さり合って一つの曲になる。
「幻想曲『夢に向かい——』」
「なっ…」
音が音楽が蘭丸を包む。
その音は蘭丸の体に傷をつけたが、痛くはなかった。
何故かはわからない。痛くなかった。
温かな光が蘭丸を包み、安心できた。
(懐かしい…何で?俺…この光を音を知っている?)
またあの頭痛がする。ズキンッと痛んだ。
その光から見える拓人の顔は何故か悲しそうだった。
「えっ……?」
あの顔————……
『蘭ちゃん〜…』
誰?俺を呼ぶのは…誰?
「蘭。貴方は、壊すのよ。私が望むのは全て。
貴方はそのために生まれてきたのですの————…」
「そうだ。俺はッ…」
その光を蘭丸は剣で払った。
音符も音楽も聞こえなくなった。
「なっ…」
「俺はお前を殺す。あの方が望むなら…
この手がどうなろうと知ったこっちゃねェ!!!!!」
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