二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: イナGO天国から聞こえる〜出逢うべき双子〜京介ェェェェェェッ ( No.94 )
- 日時: 2012/06/19 18:19
- 名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆Ui8SfUmIUc (ID: UTKb4FuQ)
- 参照: 好きだよ・・・円堂君!君自身が!!!
18話 天国
『俺は死んだ・・・なのに声が聞こえる・・・?
どうして・・・?』
天国の果て。白い服に身を纏った男が呟く。
灰茶色のウェーブがかった髪が風によりゆらゆら揺れる。
『それは・・・君にとって大切な存在だからだよ』
後ろを振り返ると黒髪の男性が優しい笑みを口に含み、
そう答えていた。
見た目からするに30代後半〜40代手前ぐらいだろうか?
『私は神鳴よろしく』
『俺の名前は・・・うっ』
名前を思い出そうとすると鋭い頭痛がする。
神鳴は優しい目をこちらに向け、こう言い放った。
『君は思い出さなくていい。君は此処に居るべきではないんだ』
『どういう・・・意味ですか?』
信じられないという風な目で神鳴を見る。
神鳴は立ち上がり、あたりを見る。
薄い雲に覆われた世界。あまり遠くまでは見えない。
建物はなく、只雲が蠢いているだけの世界———・・・
神鳴は少し寂しそうに目を細めた。
人は此処辺りにはいない。
何処に居るのかも解らない。いや、知るべきではないんだろう。
男・神童拓人は只雲を眺めている。
その目に希望も光もない。只昏いだけ・・・
『俺は此処に居て良いんでしょうか・・・?
何者かもわからない俺が、此処に居る理由なんて———・・・』
『君は、死ぬべきではなかったんだ』
『え・・・?』
拓人は神鳴を見る。
『生きるべきなんだ。君は。君が死んだのは何かの間違いだ。
・・・わかるかい?』
『わかりません・・・俺が生前どんな存在だったのか知りたいです・・・』
『だったら、簡単だ』
神鳴は目を細め、こう答えた。
『聖母の処に行く。そして、聞くんだ。『生きる』べきか『死ぬ』べきかを』
拓人は訳もわからないまま、そうして向かったのだ。
天国の聖母のもとへ—————・・・
一方、外界では
「終わりだ・・・京介!!」
うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
助けてくれ・・・拓人!!!!
世界が、終わってしまう・・・!