二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: イナGO天国から聞こえる〜出逢うべき双子〜京介ェェェェェェッ ( No.97 )
- 日時: 2012/06/19 18:20
- 名前: 冬ノ華 神ノ音 ◆Ui8SfUmIUc (ID: UTKb4FuQ)
- 参照: 円堂監督うううううううううう!!!!
19話 強くなりたいだろ?
「京・・・京介・・・」
天馬が今にも消え入りそうな声でそう名前を呼ぶ。
京介は天馬を護りながら、戦っていた。一人と守護人。典人は倒れている。・・・拓人も。
今、危機である。狩人でもない京介にとっては知ったこっちゃないのではあるが、どうしても助けたかった。
別に同情しているわけではない。ただ、恩を感じているだけである。
恩を仇で返すわけにはいかない。それに自分のチカラを開花させたのは他でもない拓人なのである。
(滑稽だな、俺がアンタを助けるとは思ってなかった。でも・・・
放ってはおけねぇ)
「天馬、俺がお前を守る。だから俺から離れるな」
「うっうん・・・判った」
天馬はさっきより強く、京介の体に掴まる。
京介は天馬に向い、少しだけ微笑んでからランスロットを構えた。
その瞳には“決意”しかない。
「はああああああっ!!!」
斬りかかったのは、蘭丸だった。拓人の復讐だろうか。
いや、関係ないかもしれない。ただ、倒したいから倒す。
それだけであろう。
「霧のさざめき!!」
霧が、京介の周りに纏わりつき、攻撃させようとしない。
その隙に蘭丸は何か唱えている。
「冷徹の霞。終われ命よ!」
冷たい霞が、京介の心の蔵に突き刺さり、命をかき消していく。
「くっ・・・」
「京介え!!!」
瞼が重い。寒い。
幾度となく霞が京介に突き刺さり、何かをかき消していく。そのにあった何かをなくすように。
そして、霞は氷柱と形を変え、京介を閉じ込める。そして、その氷柱が京介の腹を突き抜ける。
「えっ・・・京介・・?どうしたの!死んじゃあ・・・
死んじゃあ嫌ああ!!!・・・京介ぇ・・・」
天馬の眼から大粒の涙が溢れる。
天馬の足元に何かが転がる。それは天馬の足に当たり、一瞬で割る。そこから霧があふれ出る。
「えっ・・・?ナニコレ・・・」
その霧は天馬の体を傷つける。鮮血が溢れる。
信じられなかった。霧が人を傷つける————?
「さようなら。天馬くん。君は女王様の処に連れて行ってあげるから————」