二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 殺人鬼少女 修正中です ( No.32 )
日時: 2012/06/08 23:28
名前: 音愛羽 (ID: bJXJ0uEo)

任務2








--------------------ポタリ、ポチャリ






小さな風呂場から聞こえてくる水の滴る音。


不信感、不安、疑惑。


どうして今、水の音が聞こえるの?


青空広がる真昼間、お風呂の時間ではないよね。


お母さん、お父さん、


少女の声に返ってくる答えはなかった。



どうしたんだろうと廊下を進み、


ガラリ、とお風呂場のドアを開ければ…






















ぁ…、













「いやぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっっっっ!!」





ピピピ…ピピピ、



「はぁ、はぁ…っ」

手や額には汗がにじんでいる。
あの日のような晴天の昼間。

「ちょっと寝すぎたかな」

微笑しながらそうつぶやいて、よっこらせ、っと起き上がった。
淡いピンク色の髪がサラリ、と揺れた。



広々とした散らかってもなく、きれい…でもないその部屋には昨日手に入れた“任務の鍵”が置いてあった。
というより投げ捨ててあった…というべきか。


あやうく踏みそうになったのをギリギリでかわし、拾い上げた。

窓からは暖かい日差しが差し込んでいる。

「…ふぅ、やるか」

気合を入れ直し、机に向かった。

見ると、あの白い家の地図。
詳しく隅々まで記してある。
さすがにこういうものは金庫にしまっておくものなのだが…この地図は主の机にポン、とおいてあった。
まるで盗んでください、と言わんばかりに。

「これがここで…主の寝室は……一番奥?また難しいな…」

今回のターゲットとなる主の寝室は、長い廊下の突き当たりにあった。
もちろんそこに行くまでに、あのおばあさんの部屋や、息子さんの部屋も通る。
難関コース、というわけだ。
今までに5回ほどあったケースだな。

「裏口から行けば大丈夫か」





そしてニタリ、と笑うともう一つの鍵、を握ると立ち上がった。
そばに置いてあったらしいカバンにそれを詰め込むと髪をくくった。



「見てろよ、一週間どころか3日で終わらせてやる」









































































































ポタ、ポチャリ。



真っ赤な色の水滴はまだ滴り続けていた。

少女の胸で。

あの日のお風呂場で。

少女の記憶の中で。




















「人ナンテミンナ死ンデシマエバイイ」

























ガチャ、ドアを開けると少女は青空の下、走って外へ飛び出した。